今、体中が筋肉痛です
痛風ではありません
久しぶりに、身体を動かす仕事をしました
イカバリは、海用なのでメッキをします
メッキと言っても銀掛(ギンガケ)と言われるものです
イカバリを磨いた状態で、酸洗いします
表面がやや濡れた状態で、熱した大鍋へ入れます
同時にハンダも少々、塩は入れません
ゆっくりと大きなフォークで掻き混ぜます
酸で黒光りしたイカバリが、段々と灰色になってきます
石油バーナーの火力は、非常に強く
私の足腰の前面が熱く、顔も火照ります
火力パワーがないと時間も掛かるし、イカバリの色付きが悪いのです
段々掻き混ぜ続けると、イカバリが『粘る』ようになります
その粘りが徐々に解ける始めると、イカバリの色が白く輝きだします
全体が輝く頃になると、焼き飯のようにパラパラになって、鍋の中をイカバリがスケートしています
大鍋の縁を大きなフォークで叩くと同時に、合いの手役がキラキラ輝いているイカバリを、冷たい水の中へ投入します
この作業は、素早くやらないと、輝きが曇ります
その作業を4時間連続で、昼飯も食べずに・・・
この作業は、20年前に一度職人さんに教えてもらい、それ以後は従業員まかせ・・・
顔が火照って、肩が重くなって、首が・・・
しかし、注文残の出荷伝票の金額を見て・・・
すこしは、軽くなったかな
この方法は、古の鯛バリ(カムロバリ)にも使われています
昔は、炭を熾し鉄鍋にハリを入れて・・今と同じ作業だったのでは・・・
しかし銀掛をすると、ハリの硬さが強靭になることは、余り知られていないでしょうね
今の釣り人は、メーカー名とパッケージの見た目で判断します
奇麗な化学メッキの方が、良いと思うのでしょうね
何故カムロの鯛バリが、銀掛をするのか
生産量が、少ないからだけではありません
微妙な鯛の当たりに、鋭い合わせを入れる
ガッチリと鯛の硬い骨を、貫いてくれるカムロバリ
今でも隠れたヒット商品です