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文学や史跡で登場するマチを旅しながら、折々、紹介することを心がけています。

成長の地域、その時代の夕映え 幣舞橋界わいの夕映え、秋吉久美子作品『挽歌』221006

2022年10月06日 08時48分46秒 | 景観
 成長の地域、その時代の夕映え 幣舞橋界わいの夕映え、秋吉久美子作品『挽歌』221006。

 夕映えの美しい川面を、カモメが舞いにぎわす。1976年作、映画の一場面。
 釧路港は国際海洋法規制、世にいう「二百海里」時代の幕開けを翌年に控えた年にあたる。
 地域で少女期、青年期を過ごした原田康子氏の出世作『挽歌』は、秋吉久美子、仲代達也、草笛光子の布陣で、映画化第二作が公開された。

 多様な男女の組み合わせ。
 人々が「家」から「社会」に出る時代の幕開けの時に、その着地点を探り出した作品。
 外部投資で賑わいを見せたこのマチは、「人々の数だけ、夢と希望がある」時を、謳歌したかに見える。

 「人々の数だけ、夢と希望がある」。 22年10月6日放送「名曲アルバム」は、 ジョン・キャンダー、 フレッド・エッブ作曲・作詞「ニューヨーク・ニューヨーク」。
 冒頭のキャプションに「「人々の数だけ、夢と希望がある」が紹介された。
 (番組案内)「映画のタイトル音楽としてヒット」。「ブロードウェイなど曲ゆかりのさまざまな場所を取り上げながらオーケストラの演奏でお送りする」と、あった。

今、廃墟の続出が指摘される北海道東部の中核都市。このマチもニューヨークも、伸長期と外部投資撤退期の<落差>が大きい。
 その形が「建物の廃墟化」で目の前に晒されているも、その意味を問い、自身の加齢目標とする市民は多くない。

 釧路川河口の夕映え。
 「人々の数だけ、夢と希望がある」時代の夕映えに比べ、昨今のそれはいっそう迫力を増している。そうした感がある。
 <輝ける夕映え>は「地域反転の時代の<残照>」なのであろう、か。
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