リービッヒ・カードなるものをご存じだろうか。
と、えらそうに切り出したが実は私もつい最近知ったばかり。
19世紀後半から20世紀前半にかけて、ロンドンのリービッヒ・カンパニーという食品会社の製品につけられたおまけのカードだそうである。カードはリトログラフ多色刷りの美麗なもので、製品の瓶詰の絵が添えられ、6枚がセットになっている。そのセットの内容は多岐にわたりセット数も一万以上になるということで、多くのコレクターがいるそうである。
私としては、女性の絵だけで結構なのだが、なかには面白いものもあるので女性の絵と合わせて紹介したい。
◎ 「春」というアールヌーボー風のセット
※ 日本人の生活を題材にしたセット。
絵の内容はともかくとして、おかしいのはタイトル風の作者名である。雪舟がこんな絵を描くはずがないし春信またしかり。
ところで今の日本人で「戴斗」はともかく「(吉山)明兆」「(菊池)容斎」なんて画家を知っているとしたら、そうとう日本画に詳しい人だろう。「戴斗」は葛飾北斎の過去に使っていた名前で、弟子の名前でもある。最後は漢字がめんどうになって適当に書いたとしか思えない。
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