のほほん自転車日記

早く走るより、回りの景色をみながらのんびりゆっくり。
自分の人生も介護ものほほんと…

これもひとつの介護方法

2014-07-07 22:42:53 | 介護

テレビを見ていて気になっていた“ユマニチュード”

本が発売されたということで早速購入をして読みました。

とてもわかりやすく書かれていたので、あっという間に読むことができました。

※ユマニチュードはふたりのフランスの方によってつくり出された知覚・感情・言語による包括的コミュニケーションにもとづいたケアの技法です。

ひととして尊重し、そしてそこに丁寧な介護技術をプラスしている感じですが、本当に基本的なことをきちんと意識をもって時間をかけてやることで良い方向にいくのだろうなと思いながら、10年以上も前に牧師である島しづ子先生が書かれた「イエスのまなざし」という本のことを思い出しました。

話すことができない重い障がいのある娘さんとジャン・バニエ氏との出会いのことや、日雇い労働者の方との関わりのこと、また“なぜ寝たきりになってまで生きたくないのか”という問いかけに、ひとりの人間として軽んじられ、尊重されないでいる環境であるということなどが書かれており、それを読んだときから、寝たきりになってもひととして尊重・尊敬される環境であることの大切さについてどこか頭の片隅に残り続けていました。

 

ところで、地域包括支援センター主催の介護のつどいで知り合った方とお話しする機会がある中でそうだったなと思うことがよくあります。

介護認定されるまで、また介護認定された後介護を受ける側としては、今までできたことができなくなってしまうことに対して受入れるという気持ちの整理がつかない時期でしょうから、感情的にもイライラして感情の起伏が多くなり、それに対して対応ができない介護者側もまた慣れない初めてのことばかりなので、うまくいかない介護の不安や、これからの先のことなどマイナス面ばかり考えて精神的に落ち込んでしまい介護の悪循環に陥ってしまうことがあります。

本当に辛いというか切羽詰っているときは、今の現状から逃げてしまいたいとすごく思います。いや、わたしはそう思っていました。

4年前に介護する側の気持ちとしてブログに書いていますが、今は母も安定しているし、わたしも要領がわかってきたせいか、精神的な余裕ができ、大変なことも時にはあるけれども介護が日常の中にうまく取り込まれずいぶん落ち着いた感じになっています。訪問看護師さんに対することも、以前は感謝の反面自分の介護の対応について監視されているような強迫観念などがありましたが、今は本当に助かっていて1週間に一度様子を診てくれることで安心するというのか、主治医の先生と同じく(それよりも?)とても頼りになる存在になっています。

そして、母のこともすべてを受け入れながら前向きに生きている姿をみると、とても尊敬してしまうというか、わたしは果たして母のように生きていくことができるかどうか…(すぐくじけるところがあるので、ちょっと難しいかもしれませんね)そう思いながら、変わりない穏やかな日々を過ごしています。

コメント
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