おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

珍しいラドゥ·ルプー

2020年07月30日 | コンサート情報
ピアニストたちの間でもルプーは人気のあるピアニストです。

好きなピアニストは?の質問に、多くのピアニストがホロヴィッツ、ギレリス等の過去のピアニストの名を挙げる中でよく登場するのがルプーです。

そのルプーが過去にガーシュウィンを演奏していたようで、意外に思い聴いてみました。

普段着でどうぞという場所に、礼服で現れた感じ。

演劇はそのキャラクターに自分を合わせ、あまりにリアルだと演者も実際にそういう人なのかと誤解され、それがまた役者冥利であったりし、そこでまた葛藤が生まれたりしますが、音楽はそこが違うのだなとルプーの演奏を聴いて思いました。

役の人生を生きる役者さん、作曲家のメッセージを読み解き伝えようとする演奏家。
演奏家でも声を使って表現する人たちは役者さんに近いのかなと··

ルプーの演奏を聴いて思いがけないことを考えました。

OGPイメージ

Radu Lupu plays Gershwin Concerto in F and Rhapsody in Blue - 1973

Happy Birthday to Radu Lupu, who turns 71 today. These special recordi...

youtube#video

 







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毎回感心

2020年07月28日 | レッスン
毎度ご紹介している気がしますが、イリーナ先生編纂のエチュード集。

曲のタイトルを付け、絵を描くことのできる面白い教本です。

絵の上手な生徒さんがおりまして、彼女は絵だけではなくタイトルもなかなか良いのです。

今日は鉛筆で公園のブランコと滑り台を描いてきました。
そして「これには物語がある」と言いました。


「この曲、ドで終わっていない。夕方5時の鐘が鳴って遊んでる途中で帰らなきゃ、ってなったの」

おぉぉ、目の付け所が素晴らしい!

確かにハ長調の曲が最後の2小節で突然ト長調に転調してそのまま終わっています。
この続きが本来はあるのかもしれません。
このエチュード集は何曲か調性が変えてあったり短くなっています。

頭の中で音を組み立てる力がついてくると自力で譜読みできるようになります。

音が読めるだけでは譜読みは一人ではできません。

Mエム

Uユー

Sエス

Iアイ

Cシー

と一文字ずつ読めても続けて読めなければわからないのと同じです。

頭の中で音を組み立てる力は練習でしか得られません。
繰り返すことで形が見えてきます。暗記という意味ではなく、仕組みを見つけるコツがわかってきます。
毎度それを教えてもらっているだけの生徒は伸びません。

最初は手伝いが必要です。
しかし多くの場合、途中で自分でやり始めます。

音楽はたくさんの要素から出来ています。

ピアノを弾く身体の使い方が分かったらそこに割く時間が減ります。
今は譜読みで何をするかをレッスンで伝えることが増えました。

私はピアノを教え始めて短くはない時間を過ごしてきましたが、ロシアンメソッドのおかげで音質の問題から解放され始めて、次の段階、さらに次の段階と、それぞれの生徒さんの段階がはっきりしました。

Musical Journey Etudes1A No.14

rec.2020/06/10
lesson room

youtube#video

 
タイトルは<公園>

この絵の上手な生徒さん、毎回どんな曲か、どんな絵が合うか、とても考えるそうです。
きっとこの力はどんなことにも生きてくると思います。



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ロシアの教本、再びご紹介

2020年07月25日 | 重力奏法
前回のブログで書いたイリーナ先生のウェビナー。
その中で紹介されていたロシアの教本はこちらです。

以前、当ブログでもご紹介したことがあるものです。
ロシアのテキストあれこれ#2 - ピアノレッスン♪ちょっとひと工夫
このテキストを使っていたようで - ピアノレッスン♪ちょっとひと工夫

グネーシナの「ピアノのABC 」とニコラーエフの「ピアノの学校」は不思議な音の国修了後に使っています。
「Die Russische klavier Schule 」が「ピアノの学校」を基に編纂されているので、入手のしやすさからDie Russische ~の方を使っています。
Boosey&Hawksの「The Russian School of Piano Playing 」もこの教本を基にしています。マトリョーシカの絵の本です。

Boosy &Hawksはほんの少し軽めの曲が他の2冊より多いのと、エクササイズが少し充実しています。
Die Russische K.S.は表紙が赤く熊の親子の絵が可愛いので受け入れられ易く、曲もドイツものが幾分多いので日本人には使い易い様に思います。

3種類とも内容は充実しており、これ1冊で初級の内に弾いてほしい曲は全て足ります。
子供が弾ける現代曲も少し入っています。足りなければほんの少し他の教本から楽譜を渡すだけで十分です。現代のロマンティックな作品も同様です。

この教本は初めてピアノを習う人用なので、最初は3の指のノンレガートから始まります。
しかし進みが速いので、不思議な音の国を終わらせてからの方が無難です。

最初の方は、ノンレガートの復習や初見に時々使っています。

グネーシナの「ピアノのABC」はお薦めです。
不思議な音の国下巻の細やかなタッチを確実なものにするのに大変良い教本です。
これが表現の基礎になります。しかし、土台となるノンレガートの経験をみっちり積んでいないとその価値を見いだせないと思います。

「音楽との初めての出会い」は挿絵が素晴らしく、曲は「ピアノの学校」とかぶっています。
不思議な音の国を使っている時に弾ける曲もあるので、挿絵の素晴らしい解説を使い何曲かレッスンしています。

この3冊はピアノ指導者として持っていて損はありません。

Die Russische klavier Schuleはamazonで取り寄せられます。


グネーシナのピアノのABCは表紙がいくつかあるようですがこちらで取り寄せられます。
AbeBooks The Piano ABC Gnesina

アルタバレフスカヤの「音楽との初めての出会い」は以前こちらでAbebooks.co.uk入手しましたが、挿絵のある緑色の本は取り扱わなくなったのかここにはありません。
赤い本には挿絵がありません。イラストチックな絵が赤い本にあるはずですが、私が取り寄せたものにはありませんでした。
が、実は緑色の本はダウンロードできてしまうので探して見てください。
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イリーナ·ゴリン先生のウェビナー「ロシアンメソッド教授法」

2020年07月25日 | 重力奏法
ウェブ上で行われたセミナーを不思議な音の国を翻訳された阿形先生が訳してくださり、第1回目をyoutubeで公開して下さっています。

訳を入れるのも大変な作業で、第1回の前半部分を現在見ることができます。

ロシアンメソッドについてこれから知りたいという方、情報が多すぎて混乱気味の方、これをご覧になるとスッキリすると思います。

イリーナ・ゴリン ロシアンメソッド・ピアノ教授法 Webinar 1 Part 1

「ものがたり不思議な音の国」著者、イリーナ・ゴリンによるウェビナー(レクチャー)の1回目、パート1です。(2回に分けてお届けします。)ロシア...

youtube#video

 


追記
こちらは、2021年9月より有料になりました。
このあとに続く全20回の教授法コースも順次、有料にて公開されております。

詳しくはこちらをご覧ください。    


イリーナ・ゴリンピアノ教授法コース 入門編

このビデオは、イリーナ・ゴリン制作の入門編と全20回に渡るビデオシリーズの一部です。このビデオシリーズを通して、ロシアン・ピアノスクールの教...

youtube#video

 

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キーシン先生

2020年07月23日 | コンサート情報
キーシンがシシキンにレッスンをしています。

キーシンというと、未だに華奢な少年の姿を私は思い出してしまいます。

その少年の頃よりも年上の青年シシキンにアドヴァイスをしている姿を見て、キーシンは次の世代に残す役目になったと思うと同時に、教えを素直に吸収するシシキンを見て、こうして良いものは受け継がれて行くのだなとしみじみ思いました。

Dmitry Shishkin and Evgeny Kissin

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不思議な音の国で習うもの

2020年07月20日 | 不思議な音の国


散らかっている··

いえ、散らかっているのでも、散らかしているのでもありません。

全部カメラに収めようと試みたのです。

多すぎて収めきれませんでした。


この厚み。全部で51枚あります。

これは全て、不思議な音の国上·下巻で習う音、リズム、記号です。

最近、このカードをパッ、パッと見せて名称と意味を答えてもらっています。
習った事でも忘れてしまうので、復習は必要です。

これまで習ったものを全て答えられた生徒さんが一人います。
驚きました。
私は、ワークを使うことはよっぽどでなければしないので、この生徒さんは使ったことはありません。
レッスンでピアノを弾いているだけで覚えたのです。

不思議な音の国2冊で奏法だけではなく、音楽の基礎知識もしっかり覚えられます。
不思議な音の国上巻から始めた生徒さんの基礎力は、信頼できます。



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これは嬉しい!

2020年07月12日 | 不思議な音の国
レッスンとレッスンの間に嬉しい会話を偶然耳にしました。

ドアを開けて次の生徒さんを待っていた時のことです。

私は楽器店で教えているのでピアノ科の先生が同じ曜日に複数いらっしゃいます。
その内のどなたかの生徒さんの保護者の方たちだと思います。

生徒さん「おうさまとかでてくる」
お母様「そう、メロディー姫とか。この本いい」

もう一人のお母様「うん。この本面白い」

王様、メロディー姫。

不思議な音の国の登場人物です。

あ~、こんな会話を耳にする日が来るなんて。

私は不思議な音の国のファンなので、物語の登場人物が話題に挙がると、身内が褒められているような気分になります。

この子たちのこと大切にしてあげてください、という気持ちになります。

今日も下巻の「不完全小節」の章の話を小学生の生徒が自分で勝手に読んでいました。
よく思いついたと感動する話が書かれています。

単純に「不完全小節」という言葉や意味を覚えれば良いという本ではないのです。

音楽を表現する人は作曲者の気持ちを読み解きます。
相手がどんな気持ちでいるか考えます。

イリーナ先生が作られたこの教本は、それを大切にしています。



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生徒さん作曲をする「ぞう」

2020年07月10日 | 不思議な音の国
本日も不思議な音の国上巻で生徒さんが作った曲をご紹介します。

休講中に作って題名まで付けていました。

エライっ !

連弾はこのご時世でどうだろうかと思っておりましたが、休講前に連弾曲を弾いていた生徒さんが何人かいて、皆、休講中も練習を続けてくれていました。
レッスン再開後に嫌がらないかと心配しましたが、今の所大丈夫なようです。

短い曲限定で一緒に弾いています。

で、今回も連弾用にアレンジしました。
が、生徒さんが将来ピアノソロでも弾けるようにと思い編曲しました。

題名は「ぞう」

以前「洞窟」を作った生徒さんです。
順次進行が好きなのか、この曲もそうです。しかし、うまく跳躍進行がポッと入っていて面白くなっています。リズムに特徴があると思いました。全音符から始まるとは大胆!

一般的にこう始まるだろうと言う概念がないので、面白いのです。

実は、この作曲した作品を連弾で一緒に弾くのは生徒さんにとって容易なことではないのです。

皆、2~4週間かけて練習した末に録画しています。

簡単に弾けているわけではないことを他の生徒さんたちに知ってほしいと思い、この形でアップして良いか確かめましたら本人もお母様も大丈夫とのことでした。

本人は顔も出して良いと言っておりましたが、それは遠慮することにしました。
お家の方には、お顔が映っているバージョンを限定公開でお知らせすることにしました。
将来、懐かしく見ていただけると良いなと思います。

ぞう




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絵、絶好調

2020年07月07日 | レッスン
絵の上手な生徒さんのレッスンがありました。

絵も楽しみですが、演奏も楽しみな生徒さんです。

今日は「どんな絵にしようか結構考えた」と言っていました。

このような絵です。


「前に書いたのと同じ感じになった」と。
確かに似た絵を一度書いています。

こちらです。


しかし、この二つには物語があるのです。
今日弾いた曲にこのような曲名を付けていました。



うわっ、ステキな曲名

最初に描いた絵には「食」と横に書いてあり、今日の絵には「飛」とあります。
前はまだご飯を食べさせてもらっていたけど、こちらはヒナが初めて飛ぶところだと。

このエチュードは2部形式で、Aの音型は下行します。しかし、Bは上行していきます。

初めはうまく飛べなかったけど、次は飛べたと言っていました。

ちゃんと曲の特徴を掴んでいます。
演奏もその曲名通りでした。素晴らしかったです。


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カプースチン

2020年07月04日 | コンサート情報
悲しいお知らせです。

カプースチンが逝去されたそうです。

聴いて楽しい、弾いて楽しい、魅力的な作曲家が同じ時代にいたことに感謝。

カプースチンと繋がりがあった若い演奏家のひとり、マスレーエフ。
カプースチンの音楽を未来に繋いで行ってくれることでしょう。

Dmitry Masleev: Kapustin - Piano Concerto No. 2


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