おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

ちょっと、いえ相当びっくり!

2019年09月30日 | 楽譜の話題
昨年12月に度々ご紹介したPaula Dreyerさんの「Little Gems for piano」


なんと、こちらの記事 Little Gems for piano をDreyerさんご本人が見つけてくださり、fbに紹介してくださっておりました。

驚きました・・

見覚えのあるブログ・・

これは私が書いたもののようだ・・
こんなとこに載せたっけ?

いや、そんな覚えはない。
ん?Dreyerさんのお名前と写真・・

んげっ!ご本人がここに載せて下さった。

うっそー

こちらの記事の閲覧数がやたら多かったので何事かと思ったらそういうことだったようで・・

日本語の記事でも探せてしまうのですね。
世界は狭い。

なのに日本のピアノ教育は50~60年遅れている。

遊藝黒白でラベック姉妹も、他にどなたかもおっしゃっています。
ボリス・ベルマンも同じことを書いています。

自分は永遠に学生だと。



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なんて素敵な

2019年09月29日 | 書籍紹介
こちらの本をご存知ですか?


ロシアのおとぎ話の挿絵を集めたものです。
近くの図書館を調べましたらありましたので早速借りてきました。







この絵の美しさ。
細かいところまで丁寧に書かれています。アート作品です。温かみもあります。
どれも部屋に飾っておきたいくらいです。
美術館にポストカードにして売っていたら止めどなく買ってしまうかも・・

ロシアはおとぎ話が多いのだそうです。
文字で書き留めるのが遅かったからだそうです。文字で書き留めるのは教会が管理する宗教的なもので、世俗的なものはその価値がないとされていたのだそうです。

伝承されているうちにちょっと違う話になってしまって、登場人物は同じでも逆の結末になったパターンで増えていったのでしょうか。

この本にはおとぎ話のあらすじが短く載っていて、それに関連した挿絵がたくさん掲載されています。

森の中の花や木の美しさ、地面に転がる木の実。擬人化された動物たち。家の中の暖炉やテーブルの上にある食べ物。
音楽の物語を想像しようとした時のヒントがたくさんあります。

熊が出てくる話はあれとこれがあったな、キツネはこんなことしてた、あんなめにあった。

などなど、一つのものから想像できるネタが多いようです。
さらに美しい挿絵の記憶が想像を広げます。

この本は絶版になっているようでamazonで中古品が入手できるようです。
本の定価は¥2800+税ですが、販売されているものは少し高いです。300ページ近くある厚い本です。
参考にご覧ください。
ロシアの挿絵とおとぎ話の世界 (単行本(ソフトカバー))
解説・監修 海野 弘 (その他)

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「遊藝黒白 」第2巻#3

2019年09月29日 | 書籍紹介
この本、思いがけず奏法や楽派の話を知ることができ、とても興味深く読んでいます。

詳しいことは書くことができませんが、ちょっとだけフランスの話を。

例の50年前に誰も使わなくなったというマルグリット・ロンやデカーヴ等の奏法。

フランスではちょうどベロフ、ロジェ、ルヴィエ、ジャン=フィリップ・コラール等の年代がその過渡期だったようで、学生の頃に奏法を直したり、両方を上手く取り入れたりしたようです。

彼らは1950年前後に生まれています。9~16歳でパリコンセルヴァトワールに入学しています。
その頃にロン一派の奏法では軽く速く弾けるが音色に乏しく乾いた音しか出せない。その奏法は好きではなかったとロジェ以外は言っています。(ロジェはロンのテクニックや演奏スタイルには全く興味がなかったと。楽曲の解釈や作曲家について教えてほしかったと。)

ロジェの場合はロン一派の奏法ではありませんが、ロンがテクニックについて教えることはなかったのだそうです。(ロンは、独学で弾いていた9歳のフランソワに自分の奏法を押し付けることは全くしなかったのだそうです。不世出の天才。絶対に変えることはしてはいけないと言って。)

サンカンという16歳からピアノを始めたピアニスト・作曲家がいて、彼は人間の体の筋肉の構造をよく研究していて、どう使ったらどんな音が出せるのか熟知していたそうです。ロシアの奏法もよく知っていたそうです。

ジャン=フィリップ・コラールが、難しかったことは新しい奏法を覚えることではなく古い奏法を忘れることだったと言っています。
原田英代さんも全て忘れて学び直したと本に書かれています。

コラールの話で笑ってしまったのが、その頃サンカンのような奏法で教える教師はいなかったらしく、学院内の教師たちが、
「サンカンの頭は狂ってる!あんな怪しい方法で教えている教師の所には絶対に行ってはいけない!行ったら頭がおかしくなる!」
と言っていたそうで・・

昨年、重力奏法で教え始めたところ、「こんな教え方はおかしい」とピアノ経験者が多くいる地域でことごとく入会を断られました・・

頭がおかしいと思われてたのかな・・

コラールは17歳でサンカンの所に行ったそうですが、サンカンに「今のテクニックをそのまま維持しても良いですが、もしあなたが学びたいと思うなら私は違う奏法を教えることができます」と言われ新しい世界を開いてくれたと言っています。

これらの話をベロフが上手くまとめています。

もう絶対にこの本はピアノの先生方に読んでいただきたい!!

フランスでは今70歳近くのピアニストたちが奏法の過渡期にあって古い奏法を捨てたわけです。
ベロフらが10代の時に変わったということは55年位前には現代の奏法に変わっていったということです。

日本では過去の奏法はまだ現役です・・

ベロフが古い奏法はすでに歴史になっていて誰も使っていない。私たちはピアニストになりたいのであって「フランスのピアニスト」になりたいのではないと言っています。
限られたテクニックと限られた曲に満足して自己陶酔に陥っていても意味はないと言っています。

この話の前にコラールがロン等は奏法を変えようとはしなかった。なぜなら自分たちの演奏に誇りを持っていたことと、フランスの聴衆がその速くて軽い演奏を好んでいたから、と。

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「不思議な音の国」を使うのはなぜ?

2019年09月27日 | 不思議な音の国
先程、アメリカ人かカナダ人かわからないのですが、ロシア人がこの教本の存在は知っていても使っていないという話がありました。

彼らにこの教本の良さが伝わらないと。
(アメリカ在住のロシア人だと思います。話しても伝わらないとありましたので。)

私は当たり前ではないかと思いました。
彼らにとってこの教本の内容は全く新しいものではないからです。

これを読んだときに、日本は少なくとも50年前の奏法を未だに信じて教えている指導者、またはそれで習った保護者の方が圧倒的に多い。

(イギリス人のカヴァイエ先生によると、西側のヨーロッパではそれは60~70年前に凍結されたメソッドだと言っています。フランスではマルグリット・ロンがそれで、そのメソッドは50年前のもので今ではそれは誰も使わないとルヴィエが話しています。)

日本ではそれを問題だと感じずに練習量でカバー、根性でカバーすればいつの日か羽ばたける。
できないのは己の甘さと考える国民性があるように思うので、そうではなく奏法そのものに問題があると気付いた指導者が「不思議な音の国」や「はじめの一歩」を使っているのだと思います。

私の場合は「はじめの一歩」で教えるには力不足でしたので「不思議な音の国」を使っています。
これ1冊で音の読み方や音楽の理論的基礎(小節、拍子、フレーズ等)を教えることができます。

「はじめの一歩」はロシアやその周辺国のようにピアノ以外のレッスンも他に時間を設けて複数の教師でレッスンをする、または一人の指導者が別枠でソルフェージュやリトミック、音楽理論を行うことができれば十分に効果があると思います。
しかし、日本の現状で趣味の生徒さんがそこまですることはあり得ません。

趣味の生徒さんで週1回の30分レッスンで本物に近付けるものが私には「不思議な音の国」しか今のところないのです。

この教本の凄さは細かいタッチを丁寧に教えることができること、どんな気持ちの音楽かを考えていけることです。
美しいレガートや細かなアーティキュレーションが音楽にとっていかに大切であるか、それが表情にどんな違いを生むか。この大切なことを小さな生徒さんにも教えることが可能なのです。

ロシア人にとってこれらのことは当たり前なのだと思います。
この教本を使わなくともできることだから。
実際に良書として知られるグネーシナの「ピアノのABC」は不思議の下巻の最後の方と内容的に同じです。

日本ではきっとアメリカ以上にカッチリ、キッチリ昔の奏法を守り抜いてきたので「不思議な音の国」がこれまでの教本と何が違うのかわかりやすいのだと思います。

質問をしたアメリカ人(カナダ人?)の方のような疑問はおそらく生まれないと思われます。
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「遊藝黒白」第2巻 #2

2019年09月26日 | 書籍紹介
この本、本当に面白いです。

https://amzn.to/3sZsJg4
音符ではなく、音楽を! 現代の世界的ピアニストたちとの対話 単行本 – 2015/4/15 焦 元溥 (著), 森岡 葉 (翻訳) amazon

ピアニストたちの思想を語るような本ではなく、子供の頃の話や学生時代の話、関わりのあった音楽家の話などを通して音楽について自然に語っています。

ポーランド、ハンガリー、ロシア、ルーマニア、フランスのピアニストたちが登場します。それぞれどんな音楽教育を受けたのかも知ることができます。

国によってロシアの影響が強かったり、ロシア、ドイツ、フランスとバランスよく学べる環境にあったり。
なんだかその土地に生まれた運命を感じたりします。

さて、フランスのルヴィエ。
唐突ですがあのルヴィエです。この本に載っています。

パリコンセルヴァトワールでバレンツェン、ペルルミュテール、サンカンに師事したそうですが、第1希望のサンカンのクラスに入れず、第2希望のペルルミュテールのクラスにも入れず、入試の時にお世話になった先生のクラスのも入れなかったそうです。(クラスの定員のため)

結局バレンツェンに5年学び、博士課程が創設されたので(1期生がパスカル・ロジェ、ベロフ、カトリーヌ・コラール、アンヌ・ケフェレック、ルヴィエ)、サンカンのクラスを希望するもまたもや入れず、バレンツェンに1年習った後ペルルミュテールのクラスに入り、2年学んだあと彼が退職したのでやっとサンカンのクラスに入れたのだそうです。

ペルルミュテールとサンカンの教えは全く違かったそうです。(詳しくは本を。奏法ではなく伝え方が全く違かったということです。)

演奏活動を始めた頃、ロンティボー国際コンクールで知り合ったソ連のフェルツマンがフリエールの助手を務めていてフリエールに学びたいと準備を始めたら、パリの窓口でソ連に行くには2年待たなくてはならないと言われ断念。

そのころファシナが素晴らしい教師だと聞き、彼に師事することに。(ポーランドでネイガウスの弟子に師事していた人物)

ファシナはピアノ演奏のあらゆる面に渡り細かく分析し、これまで学んできたものを整理してくれたそうです。一音弾いただけでどこに問題があるのか分かったそうです。

ルヴィエは32歳の若さでパリコンセルヴァトワールの教授に就任。
教授になる人のほとんどが50歳を過ぎていたそうで、もの凄いプレッシャーだったそうです。

彼が指導者の道を選んだのは自分でも不思議なのだそうです。
もともと母校でソルフェージュの代講をしたりしていて、ピアノ科に欠員が出て声がかかったそうです。

16歳の時に隣家の子供を初めて教えた時から教えることが好きになったそうです。
様々な教師の下で多くのことを学び、経験を積んだことを学生たちと分かち合うことが楽しいのだそうです。

お目当ての先生にすぐに師事できなかったのも運命という気がします。

この本を読んでいるとその道に進む運命ってあるんだなと感じます。

ちなみにルヴィエは、何が「フランス・ピアニズム」なのかわからない、と言っています。
2つの異なるピアニズムが存在する話はしています。

ルヴィエはヴァイオリンのジャン=ジャック・カントロフ、チェロのフィリップ・ミュレと40年以上(このインタビューが2006年なので50年以上)トリオの活動をしているそうです。

キャー、カントロフパパ!(アレクサンドルのパパ)

室内楽をジャン・ユボーに師事したそうで、私はユボーが誰かも知らずシューマンの室内楽曲の演奏を気に入ってよく聴いていました。
一生これしか聴かなくてもよいと思っていたくらいです。


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「遊藝黒白」第2巻#4

2019年09月25日 | 書籍紹介
楽派についてのピアニストたちの意見です。

楽派についてツィメルマンもシャンドールもアシュケナージもキーシンもパラスキヴェスコも(他にもいらしたかもしれませんが)存在しない、考えたことがない、または消滅したと言っています。

ツィメルマンは「ピアニズムとか楽派というものがそれほど重要なのでしょうか。特にアジアではすべてを分類しそれで満足するところがあります。芸術というものは人の心に存在するもので、日常の言葉では表現できない領域なのです。」

アシュケナージは「演奏者の務めは、楽曲が何を語っているかを聴衆に伝え、音楽を心で感じてもらうこと。決して音符を聴かせることではありません。」

ダヴィドヴィチは「ロシアピアニズムの最大の特徴は美しい音色を追求することですが、どんな奏法であろうと音楽を豊かに表現する手段の幅を広く持つべき。深く豊かな音色の世界を極めるには、多彩な表現の方法を探求し続けなければなりません。技巧は音楽を表現するために存在します。」

キーシンによるとロシアンピアニズムの4大支流について「4人の巨匠はお互いを区別しようとは思っていなかったようです。カントル女史によると、ネイガウスは自分の生徒たちにフェインベルクのバッハの演奏法やゴリデンヴェイゼルのベートーヴェンの解釈を学びなさいと言っていたそう。教師同士もお互いに独立して一派を築こうとは思っていなかったのではないでしょうか。」

キーシンは自分の演奏について「私はただ音楽の中から、美しく、豊かで、深く、偉大な特質を見つけ出し、音楽そのものを考えながら演奏しているだけです。つまり、私は忠実に音楽を体現しようとしているのです。」

パラスキヴェスコは「ピアノ教育という意味ではフランスピアノ楽派の特色や教え方の特徴があるかもしれませんが、演奏楽派としてはすでに消滅していると思います。実はあらゆる楽派がすでに消滅しているのです。私にとって楽派は二次的なもので、もっとも大切なのは音楽に対する情熱と才能だと思います。」

楽派云々ではなく心と音楽。


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「遊藝黒白」第2巻読んでます#1

2019年09月23日 | 書籍紹介
今頃読んでいるのですかと思われるかもしれませんが、ご紹介したい本があります。

焦元溥(チャオユアンプー)という台湾の音楽ジャーナリストの方が書いた「遊藝黒白」という世界のピアニストにインタビューしたものを日本語に訳した本です。
好評なようで何冊かシリーズで出版されています。
私が読んでいるのは第2巻の「音符ではなく、音楽を」です。

ツィメルマン、シャンドール、アシュケナージ、ミラ・ダヴィドヴィチ、キーシンなど15人のピアニストたちのインタビューが掲載されています。

内容はどれも興味深く、ピアニストたちが焦氏だからと時間を作ってインタビューに応じたという、他では知ることのできないであろう話が丁寧に綴られています。

本物の音楽家たちが集められています。

さて、この中からルーマニア生まれでパリコンセルヴァトワールのピアノ科教授であるテオドール・パラスキヴェスコ氏の話を少しだけ。

彼はコルトーの弟子のルフェビュールに師事したそうです。
ルフェビュールは手がとても小さかったのでコルトーとは別のテクニックを自分でみつけたそうです。ラヴェルを得意としラヴェルも彼女の演奏を認めていたとのこと。

彼女自身もテクニックを教えることはなく、どう表現するかについて考えそのためのテクニックは自分で考えなさいという指導だったそうです。

ルフェビュールとコルトーの関係は良好だったそうですが、彼女はコルトーの校訂した楽譜やテクニックの教材はあまり使おうとしなかったそうです。

なぜなら、コルトーが真に意味したことが教材の中にないことをよく知っていたから。

例の「コルトーのピアノメトード」
この本をコルトーは本当は出したくなかったのだそうです。出版社の圧力に負けて仕方なく出したとのこと。才能があり、音楽を愛している人ならば自分に合った練習法を自然に見つけるだろうし、才能がない人はどんなに練習しても仕方がないというのが彼の考え方だったそうです。ですから教材を書いても何の役にも立たないと思っていたと。

はは

こちらルフェビュールのマスタークラスと演奏です。
Yvonne Lefébure teaches how to play Ravel

見たことがある動画でした。情熱的な方だなぁとあっけにとられながら見ておりました。
「水の戯れ」の冒頭はラヴェルはスラーを書いていますが、ここはハーフ・スタッカートでなければ水滴が戯れて舞い飛ぶ情景を描写できないと考えそのようにラヴェルに弾いて聴かせたところ、ラヴェルも気に入ったのだそうです。こちらの動画でも最後の方でその話をしていると思います。Ah,oui,comme ça!!


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自作の曲だそうで

2019年09月18日 | 重力奏法
ヴィルサラーゼの従姉妹のお孫さん。ツォトネ・ゼジニゼくん。
作曲もするようで。

この和声感。
9歳の子供の感覚にあるとは··

これはもう前世の記憶が相当残っていると考えたくなります。

Tsotne Zedginidze, Suite "Fortepiano"

いい曲好きですこの曲。
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あら、ご存知でした?

2019年09月18日 | 不思議な音の国
不思議な音の国の伴奏音源がQRコードから無料でダウンロードできるようになったのですが、アレンジが新しくなっています。

ハイカラです。
こんな言い方はもうしませんか・・

以前のものの方が合っているものもあり、新しい方が良いものもあり・・

という感想です。

暗い曲がアレンジによって少し明るくなっています。
音色やリズムでそう感じさせています。

曲名が日本語訳と異なるものがあるのでそこもしっくりこない要因になっています。

例えば、「村長さん」
英語版では「キリン」です。

好みに合うものを混ぜて使おうかと思います。

こちらでダウンロードできます。
不思議な音の国上巻 
不思議な音の国下巻

何曲かダウンロードできない曲があるようです。
CD-Rに書き込めない曲も何曲かあります。
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初めて聴きました、客席で

2019年09月16日 | 重力奏法
今日、初めて一人の生徒さんの演奏を客席で聴くことができました。

その生徒さんの本番の演奏は1回しか聴いたことがありませんでした。
しかも発表会だったので舞台袖で聴いただけでした。

それが今日は客席で聴くことができたのです。
どんな風にホールに響く音で弾いているのか、この生徒さんが持っている音は本当はどんな音なのか。

これらは響かなく狭いレッスン室では知ることができません。
どう身体を使ったらどんな音に近付けるのかはわかりますが、どのくらいできているかは客席でなければ確かめられません。

さて、聴いてみて私はホッとしました。
やはり1年半かけて直してきた奏法は間違いではなかったと。

その生徒さんの音は澄んで伸びのある純粋なピアノの音でした。
もちろん課題は多く残っています。

レッスンでも力を抜きすぎて支えが弱くなったり、ガタガタ弾いてレガートを美しく弾けなかったり。音楽が推進しなかったり・・

ただ、表現することの気持ちは持っている生徒さんなので私もあきらめたくないのです。
この音!というのが私もなかなかうまく伝えられず、力不足に自分自身嘆きながら格闘しています。
どこが良くなくて目指す音にならないのかがわからないことがあります。思いがけずこれか!と気付く事もありますが、問題がどこにあるかわからないことも少なくありません。

この生徒さん、昨年2月に他の教室から移動してきたハイフィンガーで習ってしまった生徒さんです。
良くない状態のものを録画させてほしいとは言えないのでその記録はないのですが、まさかここまであの一音一音押し付けてしっかり弾く滑らかさと響きのない音が変わるとは想像していませんでした。

まだまだ何を言われているのかわかってはいないので、暗闇でこっちだよあっちだよと手を引かれて歩かされている感覚だと思います。

今日は一人でどこまでやれるかも少し心配していましたが大丈夫でした。
レッスンでできたことは出来ていました。レッスンでどうやってもできなかったことはやはり出来ませんでした。

自分でこれだと気が付く時が来ると信じています。

このメソッドに変えて、育てるってこういうことなんだなと思っています。

自分で考え、気が付き、工夫し表現できるように。
それは私がピアノを教え始めた時から変わらないのですが、今は音を作り出すことも付け加えられています。持っていなかったものを持てるようにする。
そして、それは耳が育てば誰にでもできることで、一部の進みの早い生徒さんだけができることではないと。
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ちょっとビックリ、すごっ

2019年09月08日 | 重力奏法
ヴィルサラーゼの従姉妹のお孫さんだそうです。
9歳。いくつか動画を見ましたが現代曲が好きなのでしょうか。

今年の霧島でダン·タイ·ソンさん、ヴィルサラーゼさんとお食事をされた音楽ライターの方の情報で、ヴィルサラーゼさんが「従姉妹の孫の9歳の子がおもしろいのよ」と仰ったそうで。

モスクワの子供でもこの選曲は聴いたことがありません。
しかもこちらの動画の最後がベルクのソナタ(1:07:40)です。
リゲティのムジカリチェルカータ(44:00~)も弾いています。

ヤナーチェク、シュトックハウゼン、ショスタコーヴィチとあと2人の作品を弾いているかもしれませんが区別がつきません。その作曲家たちの名前を本人と先生がインタビューで言っているのでそうなのかなと思うだけです。

自分の世界を持っています。


この記事を書いている間にアップされたこちらの演奏もどうぞ。
J.S.Bach Preludes and Fugues no. 1 and no. 2 from the Well-tempered Clavier Book I

お名前は、ツォトネ・ゼジニゼ君と読むようです。
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不思議な音の国 終盤のスゴさ

2019年09月05日 | 不思議な音の国
この教本の凄さは下巻の終盤に実感します。

曲は最後まで短く譜読みも全く大変ではありません。
しかしそこには、細かいアーティキュレーションが盛りだくさんです。
そのような曲が続いた後は2小節程度のフレーズをレガートで弾くものが出てきたりして気分が変えられるよう配置されています。

アーティキュレーションが細かな曲は短い曲から始めなければ身に付けることは難しいと思います。
このような教本が日本にはありませんでした。
発表会の曲で突然このようなことをやるはめになり生徒さんは戸惑い、私はやってこなかったことを強いることができず、大体できればよしとするかという具合。
もしくはそのような曲は選ばない。

これじゃダメなんだけどと思いつつ、初級の間にスタッカート、テヌート、アクセント、2音のスラーの奏法を通年を通して教えることができずにいたジレンマ。

初級の間はこういうものかと、いつしか思うようになりました。
進みの速い場合は別ですが、生徒さんの多くはそうではありません。
本物を教えられずにいる時間がとても長く、本物ではない弾き方がピアノの弾き方として身に付いてしまっていました。

そこから教え直すのは相当な根気が双方に必要です。
趣味の生徒さんにそれを望むのは酷です。

というわけで、不思議な音の国の出現で私の長年の悩みは解消されました。
下巻終了後にはクラシック作品を演奏するのに必要な基礎を身に付けられるのは本当です。
曲が短く、譜読みも大変ではないので、これでどれだけのものが弾けるのか私も正直なところ不安でした。

しかし不思議な音の国下巻には、この先の作品の基礎が全てあります。
ここ2~3カ月レッスンでよく口にしている言葉が「あの白い本(不思議な音の国)でやったことと同じ」

スラーのはじめと終わりの重み、ブレス、腕·手首·指をリラックスさせる
4分音符スタッカート、テヌートの重み、アクセントの打鍵スピード、レガートの手首水平移動
2~5度音程の特性
そしてどんな音楽がそこにあるか

これだけのことを私はこれまで初級の生徒に徹底して教えられませんでした。
今は不思議の生徒さんたちには遠慮せずに要求できます。

教本の他に別の曲もよく渡しています。
1~3ページの曲で明らかに不思議より長い曲ですが、これまでやってきた弾き方で全て弾けると分かると怖がらず弾いてくれます。

あと、春の発表会で他の生徒さんが弾いた曲を生徒たちは結構覚えています。
不思議下巻の5度音程の所まで来ると弾ける曲がグンと増えます。
その中でSuper Duckは人気で「これ弾きたいと思ってた」という生徒さんもいました。
そうだったのかと驚きながらも嬉しく思います。

イリーナ先生とマルチェンコ先生のyoutubeでずいぶん新しく曲を知りました。
事前に楽譜を探しておいて今とても助かっています。

それらが活かせるのは奏法あってのことです。

楽譜の入手はカワイ表参道、横浜、梅田で可能です。訳者の阿形先生、または著者のイリーナ先生のホームページからも注文できます。伴奏音源はQRコードから無料でダウンロードできるようになりました。
最初の基礎ノンレガートは上巻で行います。
下巻でもその基礎は必ず必要です。
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届かないと思ったら

2019年09月03日 | 不思議な音の国
いやいや、「不思議な音の国」の下巻の後に使える新しいシリーズを注文して2週間以上経っても届いておりませんで、さすがにこれはおかしいとメールで問い合わせました。

Little Gems for pianoのDrayerさんは注文した日に発送したというメールを直ぐに送ってくださり、あまりの速さに逆に驚きました。彼女の時は1週間くらいで届きました。

さて今回のイリーナ先生。
彼女が直接送ったりはしないだろうと思っていましたが、注文を受けたというメールは自動的に送信され代金の引き落としも済んでいました。

大抵は支払いが済むと発送もされるので、そのうち発送したというメールが来るのかと思っておりましたが何も来ず··

ん~、お忙しいし、いちいちメールで知らせないのかなと思って待っておりました。

しかしそれにしては遅い。今時船便?と思いましたが聞いた方がいいと思い英作文なんていつ以来か、と思いながら送信しました。

そうしましたら、なんとまだ送っていないと。
オーダーがウェブサイトの問題で届いていないと。
代金が引き落とされているのに私にはシステムがよく理解できませんが、数日中に送ると返信が来ました。

というわけで、注文してなかなか届かないと不安に思っていらっしゃる先生は問い合わせた方が良さそうです。

イリーナ先生、心からお詫びするとのことでした。
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