おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

アレクサンドル·カントロフ リサイタル 2022/6/30

2022年06月30日 | コンサート情報

昨年、はじめて生で聴いたカントロフ。

次回は来年6月か、長いな、
と思っておりましたら、もうやってきました。

この日を楽しみに今年は生きてきた、と言っても良いほどです。

今回は東京オペラシティコンサートホール。
広いところで彼の音を聴いてみたいと思っていました。


始まってすぐ、
このホールで聴きたかった音はこれだ!と思いました。

プログラムはこちら。


今回のプログラムは2度音程の多い曲でした。

リストが編曲したバッハの
「泣き、嘆き~」から始まったプログラム。

下行していく2度音程の「嘆きのバス」
彼の音は単音だろうが、オルガンのように鳴ります。

彼の長いフレーズが、広いホールで聴くと
輪郭が見えやすくなります。

静と動、聖と邪が交錯するような世界。
ズンズン推進する時の勢いは凄まじいのですが、
決して音が混濁しない。
混濁しないからその世界に没頭して聴ける。


後半の「別れ」と「焔に向かって」が
特に素晴らしかったです。

世の無常を知りながら、寄り添ってもいる。
しかし、距離を保って。

彼の底知れぬ深い世界に自由に入って行くことはできるけれど、
本当の深さはわからない。

何とも魅力的。

これだけの世界を描いて、分かりやすくとも考えていないと思うのですが、
(子供に分かるように話を砕いて伝えるのではなく、作品の力をその姿のまま伝えるという意味)
分かる分からない、好き嫌いを越えたところにいる。

何を感じさせてくれるのだろう、と
また聴きたくなる。


彼の計画の中にあるかは分かりませんが、
メシアンの「幼子イエスに注ぐ20の眼差し」を
今日の演奏を聴いていて聴きたいと思いました。



アンコールは6曲あったと思います。

たくさん弾いて下さったので、
何曲かわからなくなりました・・

火の鳥、弾いて下さいました。
やはりこれは凄い!もう彼の代名詞のような曲。

アンコールを聴いていて、
プログラムにブラームスがなかったので、
無性に聴きたくなりました。

そうしたら最後の2曲がブラームス。

収まるところに収まった感じ。
彼にとってブラームスは冷静さを与えてくれる存在のような、
構築性がカントロフのロマンを中和してくれる感じがします。


録画されていたので、
その内放送されると思います。



それにしても、客席で物を落とす音が
何度も聞こえてきました。
思い出しただけで6回はあったような・・

短いアンコールの曲1曲の中で2回も
聞こえたものもありました。

カントロフの音で、放心状態になったのでしょうか・・
なんだったんだろうね



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MUSIC LAND 2022/6/19

2022年06月19日 | コンサート情報

オペラシティコンサートホールで開催されたMUSIC LANDに行って参りました。

全部で5部に分かれていましたが、
私が聴いたのは第4部だけです。

各部一人のピアニストがプロデュース。
それを複数のピアニストで演奏します。

私が聴いたのは阪田知樹さんの部。

ご自身が編曲した歌曲を3人のピアニストが
続けて演奏。

トップバッターは阪田さん。

曲はブラームスの子守歌。

音色が驚くほど豊かで、
1台のピアノを1人で弾いているとは思えず、
歌をいつもピアノ演奏で意識されているだけあり、
始まってすぐに、私は生き返りました。

阪田さんの音色は安心して気持ちを委ねられます。

作曲家としての阪田さんも登場。

チェロとピアノのための作品、
「三つのアフォリズム」

チェロは笹沼さん。
彼は昨年キーシンの作品のコンサートで初めて聴き、
とても素晴らしいチェリストと思った方です。

この作品、少しフランス風のハーモニーもありながら
1曲目にはリゲティっぽさもあり、面白い作品でした。

現代曲ですが聴きやすく、
このメロディーにこのハーモニー・・
これは作曲を本当に学んでいる人の書いた曲だ、
と素人ながら思ったのでした。

こんな音の使い方があるんだな、
と音程の作り出す不思議さに感心しながら、
興味深く聴きました。

阪田さんの作り出す世界、
今後も聴いてみたいと思います。



阪田さん、中学生の時に学生服のポケットにいつも
ゲーテの格言集を入れていたと。

既に老成感のある阪田さんは、
やはりそういう所が全然違うのだな、と思いました。

ゲーテ、格言集、
図書館から借りてこなければ!

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作曲家を知ろう!シューマン

2022年06月09日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月生徒さんたちに聴いてもらっている作曲家は、
シューマンです。

昨日がシューマンの誕生日でした。


このシリーズを始める前に、
へ?何で知ってるの?

と、思ったことがあるのですが、

クララ・シューマンを知っている生徒が何人かおりました。


そして今回、それは珍しいことではないと判明。

クララの旦那さんがロベルト・シューマン。
クララがメインで、旦那のロベルトはその夫、という立ち位置。


えーっ です。

クララは初の女性ピアニスト、として本で紹介されているらしく、
その伝記を持っている生徒たちにとっては、クララありきのロベルト。

私がシューマンを知った頃は、
シューマンの奥さんってピアニストだったんだ、
へぇ、くらいなものでした。

今の生徒たちがシューマンを演奏する時が来たら、
きっと私とは違うものを曲から受け取るのでは、
と思います。

それも面白そう。

シューマン | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 


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マルチェンコ先生リサイタル

2022年06月07日 | コンサート情報

マルチェンコ先生のラフマニノフ「楽興の時」

素晴らしい。
音楽家は音で全てを訴える。

26.05.2022 Mira Marchenko with S. Rachmaninoff, Recital at the NIKO Art Gallery, Moscow (fragment)
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