おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

不思議な音の国、算数の時間

2021年06月30日 | 不思議な音の国
またしても、ぷつぷつ。

こちらです。


見つけた時は、指先がクネッとつぶれる生徒さんに押してもらって、指のどこで弾くか知ってもらうために使える!と思い購入しました。

しかし、リズムで使うことが出来ることに気付き、そちらで活躍する方が多いほどです。

不思議な音の国で、リズム王子と妖精ムジカリーナによって完成した、4分音符、2分音符、全音符。
その長さを覚えるのに遊び感覚で使えたり、テンポが良くわかっていない時に同じ速さでぷつぷつを押したり、と予想外に重宝しています。

そして、今日は他の使い方も発見しました。

不思議な音の国上巻に算数の時間というのがあり、リズムの足し算をするページがあります。
これが少し後に拍子記号、小節、小節線とつながっていきます。

足し算は就学前の生徒さんには、少し難しいことが多いです。特に年少、年中さんには。

今日は、4歳8か月の生徒さんが算数のページに進みました。
1拍、2拍、4拍の長さは完璧に覚えれらています。

しかし、足し算になるとどうかな?
分からない、出来ない、失敗することにとてもナーヴァスになるお子さんなので、このページは足し算まで出来なくてもいいかな・・と思いながら、「あっ」と閃きました。

ぷつぷつを押せば足し算できる!

4分音符は1個、2分音符は2個押し、全部で何個押してあるか数えると足し算ができます。

これまでは、リンゴを書いたり、シールを貼ったり、おはじきのようなものを置いたり、としてきましたが、子供の場合は、数を知るために代用したものがどうしてそれなのかを考えてしまうので、上手く行ったり行かなかったり。

このぷつぷつは、リズムの長さを覚えるために使っていたこともあり、足し算でもスンナリ理解してもらえました。

持っておくと案外便利なグッズです。

四角も買いましたが、丸い方が圧迫感がなく子供には良いようです。


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生徒さん「ボートをこいで」を弾く

2021年06月29日 | 不思議な音の国
不思議な音の国下巻の最後の曲は「ボートをこいで」です。

「Row Row Row Your Boat」です。なんだその程度?、と思われるかもしれません。

この本は必ずしも難しい順には並んでおらず、もっと難しい曲は他にあります。難しい曲が続かないように配慮されているのでは、と思います。

この曲はト長調で演奏します。調号を使わず臨時記号で書き表しています。これはこの教本の特徴のひとつです。この方法でホ長調の曲も弾きます。

最初はこれで良いと思います。いつまでたってもハ長調しか弾かないより、臨時記号を使って色々な調を弾く方が、調によって色合いが変わることや、黒鍵を弾く時の白鍵に指を置く位置などを早くから知ることができます。

この教本を使うようになって最初に迷ったのが、「どこまでできるようになったら次へ進んで良いか」でした。

こちらの生徒さんは4歳4カ月位からピアノを始めました。
1回弾くとグッタリでしたので、直したくても直せず、この教本がどこまで活かせるだろうか、と思っておりました。

卒園する頃になってやっと、「ここに気を付けて」と言うと、多い時で3回弾けるようになりました。現在は小学2年生です。集中力もだいぶ付きました。

こちらの演奏は1回目のレッスンの時のものです。というか、1回で終わりにしました。

もう少しこう弾いてほしかったなということはありますが、2年以上も直したいけど直せない状態で進んできても、この教本で習い始めるとこのように弾けるようになります。

両手でメロディーをレガートで受け渡すこと、受け渡しながらのクレッシェンド、デクレッシェンド。

以前使用していた教本では、これらのことができるまでに、私の生徒の場合はもっと長い時間がかかりました。

しかも、この生徒さんの演奏で私が注意したことは、右手から左手にメロディーを受け渡しながらのデクレッシェンドだけです。あとは生徒さんが自分でそう弾いていました。

小さいうちや習い始めて間もない頃は、こちらが思うようにはいかないものです。
しかし、それで簡単に諦めたり投げ出したりしてはいけません。

この教本を信じて、使い続けて頂けたらと思っています。




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阪田さんのyoutube Live

2021年06月27日 | コンサート情報
昨日、「明日、youtube Liveやろうかな」という阪田さんの投稿を拝見したので、開始時間にしっかり見ました。

今の時代はいいですね。
演奏家が好きなタイミングで直接お話を配信出来たり、演奏を投稿出来たり。

さて、セミ・ファイナルは2つのプログラムを用意して前日に指定されるわけですが、リストのソナタを聴いていて、もしかしてもうひとつのプログラムが当たると予想していたのでは?とちょっと思っておりました。

阪田さんのお話ではご自身もそう思っていたそうです。
ファースト・ラウンドでリストを2曲弾いているので、セミはリストにはならないだろうと。

もうひとつのプログラムはシューマンの交響的練習曲とラヴェルのオンディーヌだったそうです。
シューマンばかり練習していたと。シューマンを弾くイメージで練習していたので、ちょっと大変だったそうです。でも、どちらも好きな曲なので良かったんですけど、と仰っています。

ホスト・ファミリーの方がシューマンの演奏を気に入っていたらしく、きっとセミで聴けるよなんて話していたら、リストだったという・・

帰国前に、もしよかったらと、ホスト・ファミリーの方にシューマンを聴いていただいたそうです。

入賞者ガラコンサートは、3人で90分を越えないように言われたらしく、本当はラフマニノフ3番を弾きたかったそうですが、長いので別のものを考え、4月にN響と演奏したショスタコーヴィッチNo.1でもいいかと思ったものの、オケが慣れている曲の方が良いなと思い、リストにされたそうです。

帰国後に皇帝を弾くコンサートがあるので、それでもいいかと思ったけれど長いからやめておこうとやめたそうで、そうしたらロシア人の彼が演奏したと。

このような経緯で演奏されたリストのコンチェルトNo.1。
輝かしくて見事でした。オーケストラの音が盛り上がっても、全く負けない輝きと威厳のある音。魅力的な演奏でした。オケが残念でしたが・・

7月のリサイタルのチケットを入手したので、阪田さんの生音を初めて聴きます。楽しみ!

演奏家はコンサートで演奏するのが待ちきれない!
聴衆はコンサートに行くのが待ちきれない!

私は完璧な聴衆体質です。
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伝統を受け継ぐ

2021年06月23日 | 書籍紹介
前回ご紹介した阪田さんの言葉に、「自分はヨーロッパの伝統の中で勉強してきた人間なので」とあります。

その前が「自分が一番素直に自分らしく演奏できる曲を選びました」です。
ブラームスのコンチェルトを選んだことについてです。

インタビューなので省略されているとは思いますが、少々分かりにくいお話に思えます。

原田英代さんの「ロシアピアニズムの贈り物」に、このような事が書かれています。

『伝統を受け継ぐとはどういうことなのか?形だけを真似てみたところで伝統を受け継いだことにはならない。伝統が伝えられていくためには基本的な理念が十分理解されていかねばならばいし、それを発展させるだけの資質を持ったピアニストが養成されなければならない』

阪田さんの演奏を聴いていると、形だけを真似たものではないことが分かります。
そこにある精神性を彼は受け継いでいると感じます。自分はこういう風に受け取っていると、それをご自身の力で熟成させていると感じます。

同じピアノという楽器を弾いていても、同じ曲を弾いていても、見えている世界、知っている世界が比較にならないほど遠いところに、こういう方々はいらっしゃいます。

それでも、阪田さんの演奏に触れて、何十年振りかに自分が表現したいものを思い出しました。

エドウィン·フィッシャーとフルトヴェングラーのブラームス ピアノコンチェルトNo.2
Furtwängler, Edwin Fischer most lively: Brahms Piano Concerto No.2 live 1942.Special transfer
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阪田さん、リサイタル特別公演のお知らせ

2021年06月22日 | コンサート情報
阪田さんの想いに見事にハマった新人ファンからお知らせを。

帰国されて2週間の隔離待機中とのこと。

ピアニストは自宅でやることがいくらでもあるので、休養されながらコンサートの準備を進められていらっしゃると思います。

ベルギーからのご自分へのお土産も沢山あるようで、今回は楽譜屋が見つからず、珍しい音源を色々と購入されたようなので、聴く楽しみも待っているかと思います。

さて、私はクロージング·コンサートが終わるまでに2度も、務川さんにあって阪田さんに足りなかったものを書きました。

務川さんは「勝つことを意識している」、阪田さんは「1位を獲るということではなく」そのあと大切な事を話されていたのに、何だったか忘れた私はとっても無礼者です··

特別公演のプリセールを前に、リモートでインタビューを受けられたようで、その中でちゃんとお話しされているので、ご紹介させて頂きます。

「自分の音楽をぶつけて臨んでみたいと思いました。今まで出場したコンクールは、やっぱり勝ちやすい選曲を意識していたところがあります。でも今回は、あえてそれを考えず『自分が音楽家として勉強してきたのはこれだ』という音楽を提示して向かった大会でした。」

ブラームスのコンチェルト第2番に関しては、限られたリハーサル時間でリスクがあるし、審査員の好みがすごく出る作品だと思うとしつつ、

「でも、そんなことより、自分が一番素直に自分らしく演奏できる曲を選びました。自分はヨーロッパの伝統の中で勉強してきた人間なので」

スコダに最後にレッスンしていただいた曲であることもお話されています。
レッスン後、スコダの師であるエドウィン·フィッシャーとフルトヴェングラーが演奏したCD を一緒に聴き、その演奏解釈について話し合ったのも忘れられない思い出と。

インタビュアーの方が、決勝ラウンドで時折見せた幸せそうな笑顔が印象的だったと伝えると、「それが一番かなと思います」と。

演奏後のインタビューでも、開口一番「この曲が演奏できて幸せだ」と仰っていました。

私はモーツァルトのコンチェルトの時の幸せそうなお顔も印象に残っています。

今回、阪田さんの演奏を聴いて何度も込み上げるものがあって、何度も聴いてしまうのは、本物の音楽家の演奏だからです。良く聴かせようとか、飾ろうとかで作ったものが全くない。少しも怯まず、がっしりと音楽に正面から向かっている。

このようなピアニストだと知らなかったので、今までどうして聴いてこなかったのかと思いましたが、ここに来て阪田さんが以前とは変わったからだと分かりました。

だから、出会えたピアニスト。
このタイミングだから出会ったピアニスト。

このコンクールをこれまでの音楽人生の分岐点だった、とも阪田さんは語っています。

6/24(木)プリセールです。リサイタルは7/17(土) ミューザ川崎
さぁ、チケットgetするぞ ! !
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Saint-Saëns Concerto n. 5 in F major op. 103 | Keigo Mukawa - Queen Elisabeth Competition 2021

2021年06月19日 | コンサート情報
やっと、エリザベートコンクール1~3位のクロージング・コンサートがyoutubeで見られます。

務川さんの演奏はリアルタイムで見たきりなので、また聴きたいと思っておりました。

この日は少人数の観客も入りました。
やはり演奏後にお客様からの拍手があるのは良いものです。演奏を喜んでくれたか分かるので。

4~6位の時は無観客だったので寂しかったです。
音楽をその場で共有できる喜びをこれまで考えたことはなかったのですが、やはりこのような空間は人間には必要だと感じます。

4~6位の方たち、観客がいなくとも見事な演奏をされていました。

エリザベートコンクールの演奏がyoutubeで聴けるので、毎日のように聴いています。何回聴いても素晴らしい!

阪田さんのブラームスコンチェルトには胸を打たれ、頭の中で音楽が鳴っているな、と思うと彼の演奏という日々を送っています。

務川さんは人気があるようで、どの曲も外れがないです。
彼がその曲に魅了されているのが伝わり、冷静だけれど繊細で熱いものを持っている。人を惹きつける力が強い。

ピアニストは横顔しか見えないうえに、下を見て演奏するので、独特のエネルギーがあった方が良いなと、今回のコンクールを見ていて思いました。

前回のチャイコフスキーコンクールも、カントロフ、藤田さん、やはり独特のエネルギーがあったと思います。
個性がないとか言われている日本人も、良い意味の独特さ加減を持った人たちが現れているのは面白いことです。

次はショパンコンクール。
どんな独特な人が出現するか楽しみにしたいと思います。

Saint-Saëns Concerto n. 5 in F major op. 103 | Keigo Mukawa - Queen Elisabeth Competition 2021
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プレミアムシアター N響演奏会 2021/6月放送

2021年06月18日 | コンサート情報
今年4月21日にサントリーホールで開催されたN響演奏会。
プレミアムシアターで放送されました。NHKオンデマンドでも見ることができます。

指揮は大植英次さんで、グリーグ、ショスタコーヴィチ、シベリウス。
ショスタコーヴィチはピアノ協奏曲No.1です。

ハイ、ご想像通りピアノは阪田さんです。

最近、阪田さんのピアノしか聴いていないほど、ハマっています。それにしても、良いタイミングで放送されたものです。N響とは初共演だったそうです。

音が本当に美しい。

ショスタコーヴィチのコンチェルトはギルトブルグのものが好きですが、阪田さんの演奏は狂気の世界を感じました。

何とも言えない乾いた哀しみを感じる曲で、色々な曲の断片をパロディーのように使っているので、どこまで真剣に受け止めたら良いのかと私は迷うのですが、阪田さんは真剣に受け止めている感じ。

抒情的な所も彼の演奏は美しいです。
彼の音は弾いた後に膨らむ、と初めて聴いた時に思いました。

好きなピアニストは、ラフマニノフ、ウラディミール・ソフロニツキー、ヨーゼフ・ホフマン、ベンノ・モイセヴィチ、コルトーだそうです。

ほとんどロシア・・

全員このブログでお名前は書いたことがあります。
そして、現代のピアニストが一人もいない・・

阪田さんの音に魅了された理由が分かった気がします。
結局、ロシアとフランス。
+ドイツの構築性+日本の丁寧さ+阪田さんの壮大さ。いいとこしかない!

でも、一番惹かれているのは、音楽の神髄に迫ろうとしているところ。
2019年を境に彼の音楽は非常に深くなっていると感じます。それ以前の演奏を動画で聴いて美しいと感じても、そこで興味が止まって聴かずにいたのは、そこが今とは違うからだと気付きました。

何度も聴きたい演奏とそうではない演奏。 
チャイコンの時のマスレエフの演奏が心に響いたのは、音楽に真摯に向かい、身を捧げていたところがあったから。現在の彼は変わったと感じます。カタカタとタイプライターを打っているようで、聴く気になれない。

ロシア人の演奏は美しいけれど、押しの強い国民性が純粋さを失わせていく傾向があると感じます。
環境で人は変わりますが、音楽への熱い想いと信念がある人はきっと大丈夫。

阪田さん、マニアックな方のようで楽譜や音源など、知る人ぞ知るというようなものを色々と見つけるのがお上手なようで。
将来、研究著書も書けるのでは?と思うほどです。
エッセイでも良いから情報を知りたいくらい、どうやら色々と知識が豊富な方とみました。
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Liszt : À la Chapelle Sixtine for orchestra S. 360 (1862)

2021年06月17日 | コンサート情報
阪田さんの来年2月にあるコンサートのプログラムにある「リスト:システィーナ礼拝堂にて(管弦楽版)」という曲を知らないので、どんな曲だろうと探してみました。

いい曲です。
リストっぽいドロドロさ加減がいい。

この曲が書かれた前年にリストはローマに移住しているようで、この頃からキリスト教を題材にした曲が増えてきているそうです。

この曲、途中からアヴェ・ヴェルム・コルプスが聞こえてきます。
大好きな曲です。

リストのこの曲はピアノ版もあるようですが、オーケストラ版の方が断然良いです。オルガン版もあるようで、これもいい!

アヴェ・ヴェルム・コルプスが出てきた所から弾いてみようかな。

Liszt : À la Chapelle Sixtine for orchestra S. 360 (1862)
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Mozart Concerto n. 17 in G major KV 453 | Tomoki Sakata - Queen Elisabeth Competition 2021

2021年06月15日 | コンサート情報
エリザベートコンクール2021のセミファイナルが、1曲ずつyoutubeに順次アップされています。

3位の務川さんまでは割と早くにアップされましたが、そのあと時間が少しあいたので、おや?3位まででやめるのかな?と少々残念な気持ちになりかけていました。

それが、今朝、阪田さんのリストソナタがアップされたので、あっ、ちゃんとやってくれるんだ、と有難く思いました。

エリザベートコンクールのサイトからの動画は、時間帯によって何度も画像が止まって動かなくなり、スムーズに聴けないことがあります。

阪田さんのモーツァルトを聴きたくても、また何度も止まると嫌だなと思い、見れずにいました。これでやっとスムーズに見れます。

モーツァルトの No.17 G-dur は大好きな曲です。

阪田さんの演奏は、特に第2楽章、終楽章に即興かな?と思うフレーズが入っています。
美音で、且つ温かみのある音で演奏されています。ピアノパートにもオーケストラやオペラをイメージされているのかなと感じるものがあります。

来年2月にこの曲を阪田さんは弾き振りします。
弾き振りできるくらいなのに、そんな素振りも見せず演奏されているところがまた奥ゆかしい。

スコダ夫妻校訂のベーレンライターのスコアがあるはずです。きっと、たくさん勉強されていると思います。

2月のコンサートでは、指揮者としてもオーケストラを振ります。スゴイ、何でもできる・・

プログラムがユニーク。

モーツァルト:コンサート・ロンド イ長調 K.386
リスト:システィーナ礼拝堂にて ※管弦楽版日本初演
J.S.バッハ(モーツァルト編曲):平均律クラヴィーア曲集より5つのフーガ
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453

モーツァルト好きな私としては行きたい!
しかし、発表会次第・・
翌日がその曜日の子たちの発表会だったら、レッスンは休めない・・

Mozart Concerto n. 17 in G major KV 453 | Tomoki Sakata - Queen Elisabeth Competition 2021


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リスト編・ベートーヴェン交響曲全曲ツィクルス

2021年06月14日 | コンサート情報
タフなシリーズです。

ピアニストの阪田知樹さんが、年2回全9回でベートーヴェンの交響曲全9曲を演奏するシリーズが始まります。

リスト編曲のベートーヴェン交響曲なので、リストの曲と組み合わせてのプログラムです。

第1回が6月30日にあります。
これは昨年開催予定でしたが延期になったものです。チケットは既に完売です。

第2回は12月にあります。チケットが入手出来たら是非行きたいです。

阪田さんの想い描いている音楽の道は、想像以上に壮大です。
それが可能なだけの実力もお持ちです。

日本の若いピアニストの方たちは、それぞれこれまでとは違う独自の道を歩み始められています。
少し前まで、ピアニストはソロかコンチェルトを弾いていればよかった時代は過去のものになりそうです。

なんて頼もしいのでしょう。音楽の幅広い知識、興味、愛を持ち、多くの聴衆に音楽の持つ力を伝えて行ってくれることでしょう。

巡礼の旅 第1回 「旅の始まり」 全9回
~阪田知樹と辿るベートーヴェンとリストの軌跡~
https://www.hakujuhall.jp/syusai/230.html


阪田さんのブラームスコンチェルトが好きすぎて、毎日聴いています。ちょっとだけ聴こうと思って聴き始めると、やめられなくなってしまいます。この曲をこんなに聴くことがあるなんて、想像さえしていませんでした。
Brahms Concerto n. 2 in B flat major op. 83 | Tomoki Sakata - Queen Elisabeth Competition 2021
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生徒さん「バッタ」を弾く

2021年06月13日 | 不思議な音の国
不思議な音の国下巻の最後の章に「バッタ」という曲があります。

この章ではテンポを表す言葉を3つ覚えます。
Allegro,Adagio,Andante

「バッタ」はAllegroです。
この曲を実際にアレグロで弾くのは難しいです。なので、生徒さんがきちんと弾けるテンポにしています。

バッタが楽し気に葉っぱから葉っぱへジャンプ、途中はちょっと疲れたなぁ、とmpでしょうか。

録画させていただいた生徒さんは次の2曲も終わり、次回はいよいよ最後の曲です。

ピアノを始めたのが年中さんの時でした。早生まれなので4歳4カ月くらいの時に始めました。現在小学2年生です。丸3年かかりました。

上巻の頃は、30分レッスンが本人には長かったと思います。
繰り返し弾くことも集中力が持たず、1回弾いたらグッタリでした。

手の使い方なぞ、直したくても直せない状態でした。
指先がつぶれたままで、やはりピアノはもう少し大きくなってから習う方が良いのでは、と思いながらレッスンを続けていました。

徐々に集中力がついてきたのが卒園する頃です。
その頃から音も一人でよく読めるようになりました。弾き方も直すようになりました。

私自身はピアノを始めたのが小学3年生でした。ずっと楽譜の読み方を知りたいと思っていました。レコードを聴かなくとも、紙の上には音楽が書かれている。読んでその音楽を知りたいと思っていました。

なので、楽譜の読み方を教わってからは、何でも読んで勝手に弾いていました。
ヤマハの幼児科時代のテキストは、色々な音楽があって楽しめました。(リズムは知らないものがたくさんありましたが・・)

ピアノを教えるようになって、私のような例は稀だと知りました。

知りたい欲求もないのに楽譜を読まされ、綺麗な音で弾きたいという欲求もないのに手の使い方を教えられ・・

そんなレッスンを小さいのによく耐えてくれた、というのが正直な気持ちです。
お母様も悩みながらお付き合いして下さいました。感謝しています。

お子様の習い事は親御さん次第。
よっぽど好きで興味が強くなければ、丸投げで放ったらかしでは子供の習い事は続きません。
お子さんと一緒に興味を持ち続けて頂けたらと思います。


不思議な音の国下巻「バッタ」



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Brahms Concerto n. 2 in B flat major op. 83 | Tomoki Sakata - Queen Elisabeth Competition 2021

2021年06月11日 | コンサート情報
エリザベートのコンテスタントのファイナルの演奏が、1曲ずつ見られるようになりました。

何度聴いたかわからない阪田さんのブラームスもアップされています。

自分でもあちこち探してしまうので、こちらに貼り付けさせていただきます。

Brahms Concerto n. 2 in B flat major op. 83 | Tomoki Sakata - Queen Elisabeth Competition 2021

阪田さんの虚飾のない演奏が胸を打ちます。本当にこの演奏、好きです。オーケストラも素晴らしい。

ついでに、Mantovaniの D'un jardin féérique も。

Bruno Mantovani D'un jardin féérique | Tomoki Sakata - Queen Elisabeth Competition 2021


阪田さんの音がどうやら私にはとても好みのようで、どうして今までほぼ聴いてこなかったのかと思います。

アーンの歌曲をアレンジしたものは昨年youtubeで聴いていて、とても美しい曲だと思い、阪田さんの演奏も素敵だと思ったのにそれっきりでした。

ずっと忘れていましたが、学生の頃にスコダの公開レッスンを聴講したことがありました。

とてもピアノが上手い先輩が受講されて、ブラームスのp117を全曲弾きました。スコダは開口一番、「あなたは成熟したピアニストだ」と。学生にピアニストと仰ったことに驚きましたが、そう認められたその先輩も素晴らしい。レッスンが終わるとスコダから握手されていました。

次の方も上手な方でしたが、深みが足りなかったのか、スコダはあまり良い顔をされていませんでした。受講生から最後に握手を求め、なにかそれも印象が悪かった感じでした。

阪田さんの演奏を聴いて、スコダが大切にされていたことがどのようなことであったか、想像がつきます。

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エリザベートコンクール Closing Concert 務川さん

2021年06月10日 | コンサート情報
最後まで見届けようと、日本時間の夜中にLive中継のある、クロージング・コンサートを観ました。

務川さんが最初なので、それで寝てしまってもいいかと思いながら見始めました。

務川さん、サン・サーンスのエジプト風を演奏されました。
ロン・ティボーの時よりさらに良くなっていました。

彼の演奏は聴いていて楽しい。楽しませてくれる。
ライヴ中継前に彼のTwitterを拝見しましたら、「よっしゃあやったるぜーーーー‼‼」「ワクワクが過ぎる!」の言葉が。

こうじゃなきゃ、ピアニストはやっていられないな、と楽しみに中継が始まるのを待ちました。

演奏は期待通り、面白く、楽しかったです。

その後はレドキンのプロコフィエフNo.2でしたが、この気分の後に聴く気になれず、時間潰しに色々見ていたら、務川さんの記事を見つけじっくりと読んでしまいました。

「曲のフレーズを言葉に置き換えると、どうなるだろう」と考えるようにされているとか。自分が感じたことを言語化するよう意識されていると。

なるほど!それで務川さんの演奏は情景が見えてくるようなのだ、と分かりました。

それともうひとつ、「あっ、やはりそうだったのか」と思ったことが書かれていました。

エリザベートコンクール参加について、”出るからには単に経験として出るのではなく、「勝つこと」を意識して臨むつもりです。”と。

彼の演奏は攻めていました。勢いがありました。
少し前にも書きましたが、阪田さんに足りないと思ったものです。確か阪田さんは海外のインタビューで、1位を取るということではなく(そのあと何のためかお話しされていましたが忘れてしまいました・・)と、反対のことを仰っていました。

お2人の立場は違うので、向かう方向が違うのは当然です。

務川さんの記事。ピアニストになりたいピアニスト、務川慧悟の本音 | ららら♪クラブ

阪田さんのブラームスのコンチェルトを弾き終えた時の表情が忘れられません。
そして、リストのコンチェルトが終わった時の表情も。
彼にとっては勇気ある挑戦だったと思います。


で、最後の1位の方のショパン。
ん~・・・。軽やかで指が良く回り、フランスっぽいエッセンスがありますが、オケの中でくすんでしまい、ソリストとしての存在感が感じにくい・・

なんか、モヤモヤ・・
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井上直幸さんの演奏

2021年06月09日 | コンサート情報
井上直幸さんが最後に残された録音を先日ご紹介しました。

子供たちが演奏する曲を、あんなに澄んだ音で遺して下さり、ご自身の体調が決して良くなかったことを考えると、井上先生の素のお姿がその演奏には表れていると感じます。

上手く弾こうとか、お手本にしてもらおうとか、そのようなものは一切なく、純粋に音楽が好きで、優しく温かな眼差しの音楽です。

私には井上直幸さんの演奏で、他にも大好きなものがあります。

フランクのヴァイオリンソナタです。
ヴァイオリンの室谷さんも素晴らしいですが、井上直幸さんのピアノの迫力が凄まじい。
本当に音楽が好きな方だったことがわかります。1985年の録音です。

C.Franck :Violin Sonata A major 2nd mov. Allegro 2/4


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阪田さん、Bravissimo! Liszt Concerto No.1

2021年06月08日 | コンサート情報
絶品!!!

エリザベートコンクールの受賞者コンサート、阪田さんの演奏が始まった途端、眠気が吹っ飛びました。

なんてゴージャスで華麗で知性的で、切れの良い演奏。

無観客なのがもったいない!!

コンクールの時は、非常にナーヴァスになっていると話されていました。
落ち着いて見えていたので、ホントかな?と思っておりました。

このリストの演奏を聴いて、本当にそうだったんだと思いました。

ちょっと別人。

この方、本当に凄いです。完璧にファンになりました。

Laureates' concert | Dmitry Sin, Vitaly Starikov, Tomoki Sakata - Queen Elisabeth Competition 2021


コンクールで、務川さんにあって阪田さんに足りなかったのが、攻める気持ちと勢い。
このリストを聴いて、阪田さん、ちゃんと持ってるじゃないですか、と思いました。

観客がいたら沸いただろうな、と思うと悲しいです。
お客様の反応は、このような若い方たちの力になり、勇気になります。
大きな舞台でそのような経験をさせてあげたかった。

これからも応援しますよ。

熱演の写真
https://www.facebook.com/antwerpsymphonyorchestra/photos/pcb.10165454764045296/10165454759040296
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