以前から習い事は性格による、と思っていました。
お子さんにピアノを習わせる時に、
好きそうだ、興味がありそうだ、やりたいと言った
と習わせるご家庭は多いと思います。
それが一番良いと思います。
ただ長続きするかは、性格とご家庭での協力体制によると思っています。
細かいことを面倒に思う、すぐに出来ないとイライラして投げ出す、派手なことが好きですぐにそうなりたい、
このような所が目立つと、根気や細かいことが必要なピアノは長くは続きません。結果が出るまでに時間が必要な習い事で、今日やって明日完成することは絶対にないのが楽器演奏です。
ただ、年齢が小さいと細かいことに集中する力はまだないので、そこは大目に見る必要があります。
続かないかなと思っても、予想外に長く続けられる生徒さんは何人もいます。
これはご家庭での声掛けが大きいです。講師一人の力でどうにかできることではありません。人間を相手にしているのですから。
逆に、続きそうなタイプに見えていたのに予想外に短期間で辞めてしまう生徒さんもいます。
実は今読んでいる本にそのようなことが書かれています。
習い事は、素質、才能で決めるのではなく、「気質」に合うものを優先して決めた方が良いことが書かれています。
私が「性格」と思っていたものは、正しくは「気質」なのだそうです。
「性格」は環境によって変化しますが、「気質」は生まれ持って備わったもので一生変わらないのだそうです。
その「気質」は5つのタイプがあり、その見極めが必要。
5つの気質とは、
・開放性
・誠実性
・メンタルの強さ
・外向性
・協調性
この5つの組み合わせで、さらに5つのタイプに分かれ、どのような分野が向いているか分かるそうです。
子どもの気質に合わない環境に入れても、精神的なストレスを与えるだけと。
ここまで詳しいことは知りませんでしたが、ピアノを習うことは合わないと感じる生徒さんを引き止めることは私はしないようにしています。
習うことは苦手でも好きに弾きたいお子さんもいますし、ピアノは苦手でも他の楽器なら合うお子さんもいます。音楽に合う合わないでも単純には区切れませんので、ピアノのレッスンという視点で見た時の判断で私は決めています。
習うか習わないかの決定権は親と子とどちらが持つべきかも書かれています。
時々、就学前のお子さんに決めさせる保護者の方がいらっしゃいますが、その姿を見る度に、親御さんの気が進まないからだろうと思います。
そんな小さなお子さんに決めさせるのは無理があります。中には何でもやってみたいお子さんもいるので、考えずにやる!と言いますが、壁にぶつかった時にあっという間に辞めてしまうのもこのパターンです。
子どもが決めたことだからと、親御さんが手助けすることもなくあっさり辞めさせる。これは最も良くないことだと思っています。
子育て上手な親は、子どもの適性を見極めた上で、「自分で決めていいよ」と言っているそうで、見極めるための下地を作って選択させているようです。
そこをやらずに、漠然と子どもに決めさせても上手くはいきません。
本を読みながら、何となくそうではないかと思っていたことを確認できている気がします。
初版は昨年12月のようで、比較的新しい本です。
まだ読んでいる途中ですが、おもしろく読んでいるところです。
「強み」を生み出す育て方(ダイヤモンド社) 船津徹 著