おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

アレクサンドル・カントロフ リサイタル 2021/11/25

2021年11月25日 | コンサート情報

カントロフ、聴いてきました。


どんなにこの日を待っていたか。

チャイコフスキーコンクールで虜になって2年半。

尋常じゃない世界。
リストのダンテを聴いて、理性が崩壊しました。

最初の2音で、もう聴いたことのない世界。

ピアノとか音楽とか、そんなものを超越しているというか・・

最初のブラームスのバラードを聴いただけで、
怖いところの先まで行く、と思いました。
容赦がない、ということ。

彼の恐怖や孤独が、ギリギリ生きていられるところまで
あるような・・


息の長いフレーズと膨れ上がる音楽。
日常的な音楽ではないもの。

なんと表現したらよいかわかりません。

魂を持って行かれるような演奏は聴いたことがありますが、
彼のものは違う。

聴いている自分が壊れていくような感覚がある。


休憩中にパチリ。
トッパンホールは何度か訪れていますが、真ん中で聴いても、後ろで聴いても聴きづらかったので、今回は前にしました。

前2列は販売しなかったようで、3列目で聴いたので実質一番前。
遮るものなく、聴けました。
これまで聴いた席の中では一番聴きやすかったです。

来年6月にタケミツメモリアルでリサイタルがあるようなので、
今度は、広いところで堪能できます。


アンコールの火の鳥。これを聴きたかった!
チャイコンの第1ラウンドで気になる存在になり、セミ・ファイナルのこの曲で完璧に心奪われました。生で聴けて、幸せです。
音の選び方が超人。私には考え付かない。このバランスで放射されるのか、と驚愕。


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白黒丸でリズム&移調

2021年11月22日 | 不思議な音の国

不思議な音の国では、白と黒の丸で最初はリズムを体験します。

白→長い
黒→短い

何拍とは数えません。

言葉の長短に合わせて手を叩く所から始めます。

今回改訂されて、この白黒丸のページが
使いやすくなりました。

以前は、英語の韻を踏んだ言葉で
これをしておりました。

改訂されたものは、訳者の先生オリジナルです。
おままごとの光景が浮かんできた、と仰っていました。


さて、これを使って言葉のリズムを
白黒丸で生徒さんと並べることが出来ます。

さらに、移調もできます。



ケーキの言葉を私はよく使うのですが、
昨日レッスンをした年長の生徒さんが、なぜか気が向かない様子で
ケーキの種類が好みではないのかと思ったら、
魚が好きだと。

何の魚が好きか聞いたら、
「しゃけ」

黒丸2個です・・

魚の名前じゃ白は使えないな、と思いましたが
他に好きな魚ある?、と聞きましたら

「さんま」

どっちも美味しいけど、黒しかないな・・

ピアノを習い始めて間もないので、
鍵盤の音を覚えることを優先させようと思い、
「ドド(しゃけ)、レレレ(さんま)」とシンプルにして、
移調して私が弾いていきました。

真似してもらい、鍵盤の音の名前を言ってもらい
音名で歌っていきました。


この黒と白の丸だけでも、案外活用できます。

与えられた課題をするだけではなく、
創り出す楽しみを習い始めに経験できることは
貴重です。

ワークやソルフェの市販教材は、
教える側はそれに沿って行えばよいので、
はっきり言って楽です。


このようなアイディア勝負は、
教える側も工夫が必要です。

しかし、それが音楽が生きているものだという
実感があって、私には楽しいと感じます。


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2021年11月21日 | 不思議な音の国

Musical Journey 1A ソロ を使っている生徒さんがいます。

この曲集はワークブックがあります。


曲集の全ての曲にワークがあります。
その内容が日本ではお目にかからないものがあり、
使っていて面白いです。

生徒さんも楽しんでいます。

「クマさんのたんじょうび」という曲があります。
その曲のワークに、クマさんにポストカードに絵を描いて送ろう、
というアクティビティがあります。

生徒さんが描いた絵です。


もっと書く所が大きければ、ケーキを細かい層にして
書きたかったそうです。

なんとかクリームを挟んで、
その上にどうするの、こうするの・・
と、説明してくれましたが、

覚えきれませんでした・・

ネズミの顔の形が
上手く描けた、と言っておりました。
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作曲家 キーシン

2021年11月19日 | コンサート情報

昨日はちょっと面白いものを聴いてきました。

キーシンが作曲した作品のコンサートです。

キーシンは作曲家として会場に登場しただけで、
演奏は日本の若手演奏家たちです。

キーシンの作品だけのコンサートは、
キーシン自身初めてだそうです。

と、いうことは
世界初!

キーシンの演奏を未だに生で聴いたことがないのですが、
まさか作曲家キーシンに先にお目にかかるとは・・

12歳頃までは作曲していたそうです。
初めて人前で演奏したのは自分の作品だったと。

それが、14歳頃から演奏活動が忙しくなり、
作曲できなくなったと。
作曲しようとも考えなくなったと。

作風は、シェーンベルクとプロコフィエフと民族音楽が
融合した感じ。


実は、阪田知樹さんが出演するので聴きに行きました。

私は現代音楽のコンサートが案外好きです。
エマールを聴いた時のワクワクは今も忘れられません。

阪田さんのエリザベートコンクールを聴いて、
現代音楽が(も)上手だと思ったので、
聴いてみたいと思ったのです。

今回、初めて聴く若手演奏家たちが何人も出演されていました。

一番印象に残ったのが、弦楽四重奏曲。

ヴィオラの川本さん(阪田さんが伴奏しているのでお名前は存じておりました)が、グイグイ引っ張り、
チェロの笹沼さんが情熱的な音ですかさず応え、
演奏としてとても楽しめました。

プログラム最後の3人の歌手とピアノ。
こちらも楽しめました。バリトンの黒田さん良いお声。

曲としてもまた聴きたい作品です。
9曲の中の1曲が、「あれ?知ってる」で、
なんだ?「あっ、ロシアの教本に載っている民謡」
でした。

他の曲はアルメニアっぽい民謡のようにも聞こえ
エキゾチックで面白い曲でした。

伴奏の松田華音さんはロシア暮らしが長いので、
きっとその辺りのことはよくご存知なのでは、
と思いながら聴いておりました。


プログラム最初の松田さんが演奏された曲、
阪田さんたちが演奏されたチェロ・ソナタ。

まるでシェーンベルク、と思っておりましたら
チェロ・ソナタはシェーンベルクの12音技法で
作ってみようと思ったのだとか。

モチーフを思いついた時は
チェロソナタになるとは思わなかったと。


このコンサート、面白い企画でした。

演奏もみな、素晴らしかったです。
それにしても、阪田さんけっこう長身だと思うのですが、
チェロの笹沼さん、バリトンの黒田さんはさらに大きかったです。

音楽界の日本人のスタイルも
随分変わったものだと、そんな発見もあったコンサートでした。


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【作曲】みどれのおう

2021年11月15日 | 不思議な音の国

不思議な音の国の教本で、生徒さんが作った曲をご紹介します。

上巻で2回、下巻で1回作りました。
この教本で曲を作るのは、これが最後です。

5歳の時に「あやのうた」、
6歳の時に「ライオンのうた」を作りました。


これまで、驚くほどの名曲を作ってくれました。

私が3曲共編曲したのは
こちらの生徒さんが初めてです。

曲名が付く前にアレンジしましたが、
私がこの曲にイメージしたのは古い時代の宮殿。

彼女がつけた曲名は
「みどれのおう」

「みどれ」は音の名前。その王。
ステキ!

同じようなイメージで驚きました。


いつも一緒に弾けるようになるまで
時間がかかっていたのですが、
今回は2回目のレッスンで一緒に弾けるようになりました。

現在7歳。小学1年生。
お家では親御さんが練習を聞いて下さることはないので、
下巻で村長さんに助けてもらうまで、少々心配だった生徒さんです。


テンポ感を掴むことが上手くいかないのですが、
後半をテンポを変えて、ゆっくり演奏することにすれば良かったな、
と録画を見てから思いました。

翌週、撮り直したかったのですが
本人はこれで満足な様子でしたので、
そのままにしました。

よろしければ、お聴きください。



村長さんの話
村長さんに救われる の続きの続き - *。:゚音の国♪Oto-no-Kuni *。:゚
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不思議な音の国 増訂版(改訂版)販売開始

2021年11月11日 | 不思議な音の国

不思議な音の国の増訂版の販売が開始されました。



待ちきれない日々を過ごしてまいりました。
ついに!です。


これまでと異なるところは、

・文字が少し大きくなった
・物語が簡潔になった
・日本人の感覚に合わせた
・音楽用語の名前、意味の見直し
・歌詞の変更(特に下巻)
・ワークを増やした
・階段の向きを変えた(上巻)


物語の筋や曲目は変えておりません。
下巻にナチュラルの言葉だけ出てきて、意味の説明と曲がないので、それだけは付け加えられました。

カワイ表参道店では、尋ねてみましたら、本日入荷されたとのことですが、店頭に並ぶのは明日か明後日、とのことです。

阿形先生に直接依頼すると、いつも通りすぐに送ってくださると思います。
(阿形先生ご自身はアメリカに住んでいらっしゃるので、日本にお住いのお兄様から送られます。時差の関係で、翌日すぐにとはいかないかもしれませんが・・。時差は13時間だったと思います)

値段は、各巻 2000円+税

週末に買いに行きます!
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リズム王子の白&黒

2021年11月11日 | 不思議な音の国

不思議な音の国上巻では、
初めから4分音符や2分音符は使いません。

リズム王子が、
森を歩く時に色々なリズムがあることに気付き、
長い音は白い丸、短い音は黒い丸
と決めます。





この白黒丸を使って、言葉に合わせて
リズムを叩きます。

近々、改訂版が出ますが、
これまで英語の言葉に合わせて叩いていたものが
変更されています。

英語のリズムにピンとこないものを感じつつ、
一応飛ばさずにしておりました。

しかし、日本語の方がやはり
子供たちもわかりやすいです。


これを利用して、言葉から白黒丸を
作ってもらうことが出来ます。

例えば、ケーキ。

○  ●
ケー キ

「好きなケーキ、なに?」
と聞いて、そのリズムを見つけてもらう遊びができます。

ショート ケーキ 🍰
フルーツ ケーキ
イチゴ  ケーキ 🍓
チョコレート ケーキ 🍫
ロール ケーキ

上巻は、正式なリズムが出てくるまでに
少し時間がかかりますが、
この白黒丸を使ったリズム打ちで十分つないで行けます。



この白黒丸。
両手のリズム打ちにも使えます。

少し進んだ生徒さん用です。

白を2分音符、付点2分音符、全音符に見立てて
黒を下に並べます。

黒をひとつ空けて、4分休符。

この方法で慣れてから、リズムカードを使って
両手のリズム打ちに移行できます。
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作曲家&作品

2021年11月08日 | 作曲家を知ろうシリーズ

私は小学生の頃、
ピアノの先生が色々な作曲家や作品を
教えて下さるのだろうと思っていました。

ところが、そんな日は一向に訪れることは
ありませんでした。


ピアノの先生が音楽のことを何でも
教えて下さるわけではないのだと悟りました。

なので、最初は全音ピースの裏にある曲目リストを見て、
気になる曲を買っていました。
田舎でしたが、奇跡的に近所の本屋さんに置いてあったのです。
しかし、1曲ずつでは高くつきます。


地方に住んでいたので、お正月に東京に行った時に
落とし玉で、有名な曲が入っている曲集を買うようになりました。

地元には、そのような曲集が見当たらなかったからです。

ただ、ピアノ曲は本当に知らなかったので、
オーケストラの曲をピアノ用に編曲したものを買っていました。
(家に、ピアノ曲のレコードはなく、管弦楽と声楽しかありませんでした)

ピアノ曲の曲集も買おうとはしましたが、難しそうで弾けそうになかったのであきらめました・・

ショパンとかベートーヴェンとか
無理、無理


ピアノを教え始めた時に、
生徒さんにクラシック曲の紹介と作曲家については
必ずレッスンに取り入れようと考えていました。

教え始めた頃は、出張レッスンしかしていなかったので、
全員1時間レッスン。
お正月とお盆だけ休みで、あとは毎週レッスンをしていました。

それが普通だと思っていたので・・

その頃は、この企画を実現できていました。
但し、その日は90分レッスンになっていましたが・・


さてさて、楽器店で教えるようになり
長年この機会を作りたいと思いつつも、
どう工夫しても30分レッスンでは不可能だと分かりました。


長年この企画を忘れ去ってもおりましたが、
イリーナ先生の教授法ビデオを拝見して、
「あっ、この方法があったか!」と気付きました。

インターネットを利用すれば良いのだと。

速攻でホームページを新たに作り、
先月から実施。

生徒さんと一緒に音楽を聴くことができないのが、
非常に残念ですが、全くやらないよりは良いだろうと・・

みんなには感想を書いてもらい、それに対しての私の感想や、
ページに載せきれなかったエピソードなどを書いて渡しています。

以前は時代順に紹介していましたが、
今回は別の方法にしました。


OGPイメージ

ホーム | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 

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ネルソン・フレイレ

2021年11月01日 | コンサート情報

第18回ショパンコンクールで審査員をする予定だった
ネルソン・フレイレ

アルゲリッチが、友だちが大変な時だから
そばにいる、と彼女もショパンコンクールの審査員を辞退。

フレイレが日曜日の夜に、リオデジャネイロで
亡くなりました。

フランスでは「巨人の喪失」と伝えられています。


日本では、アルゲリッチとの2台ピアノの演奏が
記憶にあります。

ウィーン留学時代にアルゲリッチと出会い、
先生との相性が良くなかったフレイレは、次のように述べています。

『幸いなことに、私はウィーンでマルタ・アルゲリッチに出会うことができました。そうでなければ、どうやって過ごしたらよいかわからなかったでしょう。

 私たちは初めて会ってすぐに意気投合し、最高の友人となりました。ふたりとも直感力が鋭く、インスピレーションに従って生きるという点で似たもの同士なのです。彼女と知り合って、あっという間に50年以上が過ぎてしまいました。』(遊藝黒白第5巻期間限定草稿より)


合掌

"La perte d'un géant" : le pianiste Nelson Freire nous a quittés

Le Brésilien, proche de Martha Argerich, était considéré comme l'...

France Musique

 

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音程の実感

2021年11月01日 | レッスン

もう、わかりましたよ
と、飽き飽きされそうですが
あのドレミファキャット。

ずっと音程で使える時を
待ちわびておりました。

今日、こちらの曲の左手で
ネコちゃんを並べて実践!



最初の5度。

ピアノの鍵盤では、
小学校低学年の生徒さんでも
あっさり届いてしまいます。

しかし、ネコちゃんを並べると、

遠い!

ネコちゃん3匹分も飛ばして弾くのです。

とても片手では弾けません。

この幅を感じてほしいのです。
これだけ離れているので、
不思議な音の国下巻、音程のページに
しっかりとした門の絵があることが活きてきます。

安定感を感じてほしいと思います。


楽譜の左手を
そのままネコちゃんで弾いていきます。

上の音が一つ下がり、
2小節目は下の音が一つ下がります。


鍵盤で弾くだけで、この動きや音程の変化を
感じられると良いのですが、
大抵、ただ音を変えるだけになります。

少しでも、楽譜の読み方が
血の通ったものに感じてもらえたら
嬉しいです。






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