カントロフ、聴いてきました。
どんなにこの日を待っていたか。
チャイコフスキーコンクールで虜になって2年半。
尋常じゃない世界。
リストのダンテを聴いて、理性が崩壊しました。
最初の2音で、もう聴いたことのない世界。
ピアノとか音楽とか、そんなものを超越しているというか・・
最初のブラームスのバラードを聴いただけで、
怖いところの先まで行く、と思いました。
容赦がない、ということ。
彼の恐怖や孤独が、ギリギリ生きていられるところまで
あるような・・
息の長いフレーズと膨れ上がる音楽。
日常的な音楽ではないもの。
なんと表現したらよいかわかりません。
魂を持って行かれるような演奏は聴いたことがありますが、
彼のものは違う。
聴いている自分が壊れていくような感覚がある。
休憩中にパチリ。
トッパンホールは何度か訪れていますが、真ん中で聴いても、後ろで聴いても聴きづらかったので、今回は前にしました。
前2列は販売しなかったようで、3列目で聴いたので実質一番前。
遮るものなく、聴けました。
これまで聴いた席の中では一番聴きやすかったです。
来年6月にタケミツメモリアルでリサイタルがあるようなので、
今度は、広いところで堪能できます。
アンコールの火の鳥。これを聴きたかった!
チャイコンの第1ラウンドで気になる存在になり、セミ・ファイナルのこの曲で完璧に心奪われました。生で聴けて、幸せです。
音の選び方が超人。私には考え付かない。このバランスで放射されるのか、と驚愕。