おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

フランソワにハマる

2024年12月31日 | コンサート情報

年も暮れようとしておりますが、
今年はサンソン·フランソワの生誕100年だったそうです。

好きなピアニストですが、
続けざまにいくつも聴いてきたわけではありませんでした。


FMで12/26から4日連続で、
「マエストロたちの変奏曲」を放送しておりまして、
聞き逃し配信で聞き始めました。

一通り聴き、また聴きたくなり、
大晦日も聴いておりますが、
「おっ、いー!」と思わずニヤリとしてしまい、
こう弾かなければいけない、
というものとは全く別の所にいる彼の演奏の魔力に、
まんまとハマっています。

録音されたものでも、生きている感じ


第1日目の放送は1/2まで、そのあと1日ずつずれて、
最終の4日目は1/5まで聞けます。


フランソワは、
「演奏しながら発見し、未知の領域を探索することは大事な挑戦です」
と、言っています。

フランソワの発見は「くーっ、ニクイ 」と
思わせるオンパレードで、マネはできませんが、
その自由さを来年は自分の中にも持って音楽と
過ごして行こうと思います。


皆様、良いお年をお迎えください。

エピソード - マエストロたちの変奏曲

「マエストロたちの変奏曲」のこれまでのエピソード一覧です。

マエストロたちの変奏曲 - NHK

 



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

16人の伝説的ピアニスト

2024年12月28日 | コンサート情報

こちらの動画、16人のレジェンドなピアニストたちの
演奏法について話されています。

各ピアニストの特徴がわかり、面白く拝見しました。


ピアノの弾き方は色々とあるものだと、
このように解説して頂けるとわかりやすいです。

見るつもりはなかっのですが、お話をされている先生が
演奏もお上手でついつい全部見てしまいました。


他の動画でアムランがパッと出された難曲の
譜面を見せられて、それらの曲について話されている
ものもあり、ピアニストの頭脳って・・と思いながら
拝見しました。

こちらのノーマン・クリーガーさんも
パッと曲の断片が演奏出来て、ピアニストなら当たり前
かもしれませんが、やはり記憶の回路が全然違うのだなと・・

音符が読めれば曲が弾けると思っているのは、
趣味の生徒さんだけではなく自分もだな、と
苦笑いしてしまいました。

最後は笑わせてくれます。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

選曲のセンス

2024年12月22日 | レッスン

こちらの曲、初めて聴きました。

イリーナ先生の生徒さんの演奏です。



日本にも良い曲はたくさんありますが、
少し軽めの曲となると一気にJ-pop、ゲーム、
アニメとなってしまいます。

打ち込みで作った音楽をピアノで演奏するとなると、
ピアノ向きではなかったりして、実際はあまり映えないと思います



知らない曲でもピアノで映える曲はあります。

そのような曲を生徒さんに紹介したいと思っておりますが、
やってみようと思うか思わないかはご家庭の選択でもあります。



今、来年3~5月にある発表会の曲を練習、選曲しています。

今春からレッスンを始めた小1の生徒さんに、
何曲か弾く曲のひとつにポーラさんの
「Good Night Rain」を練習してもらっています。

1週間前から練習を始めましたが、
今週のレッスンでかなり弾けていたので驚きました。

そうしましたら、お母様が
「この曲、気に入って、こればかり弾いています」と。


この曲は発表会初参加の生徒さんに良く弾いてもらっていますが、
ピアノが美しく響くように作られています。

正しい奏法あってこそですが、
不思議の教本でレッスンを始めた生徒さんでしたら
それが可能です。

このポーラさんの曲集も
イリーナ先生経由で知りました。



今回の動画の曲、新しくアレンジされた曲かと思いましたが、
探してみましたら、ロシア界隈では有名な曲のようで。
子どもたちの6手連弾またはピアノ2台を使った12手連弾で
弾かれているようです。

ヨゼフ・タマリン作曲「アンティーク・タペストリー」

1948年エカテリンブルク生まれ、
グネーシンでピアノと作曲を学んだ人物のようです。

ロシアの音楽は歌う要素があることが魅力!


И.Тамарин-Старинный гобелен- своб.обр.С.Назарова.mpg


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

きれいなクリスマス

2024年12月19日 | 不思議な音の国

先月、こちらの曲を作った生徒さん。



今月は、「きれいなクリスマス」という
曲を作ってくれました。

宿題にした時に、曲の名前も考えてと言いましたら、
しっかりと付けて来てくれました。

楽譜を写真に撮るのを忘れてしまったのですが、
1小節目と2小節目の音の変化が素晴らしく、
たった一音変化させているだけなのですが、
これはプロの技!

感心しました。

綺麗にアレンジするぞ!と意気込んだ結果、
なんだかFF(ファイナル・ファンタジー)っぽく
なってしまいました。

FFは名曲揃いです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ショパン Op.27のノクターン

2024年12月15日 | レッスン

大人の生徒さんでショパンのOp.27-2のノクターンを
弾いているかたがいらっしゃいます。

上級の生徒さんには選曲は全てご本人に任せていますので、
ご本人の選曲。

こちらの曲です。



ショパンのノクターンではOp.9-2に次ぐ有名曲のようですが、
その事を気にして曲を聴いたり選んだりしたことがないので
初めて知りました。


ショパンのイメージ通りというか、
ノクターンのイメージ通りというか、
夢見るようで美しく感傷的。

しかし、うつろいやすい音の中で
抑えきれない感情が吹き出るところもあり、
ショパンの感情の激しさにボンヤリ弾いていては
付いていけない音楽と感じます。


そこで一体どんな時に作った曲なのだろうと
調べてみました。

作曲年はわかっていますが、月はわかりません。

この年にあったことを考えると
おそらくこの時期だろうと推測はできると思います。

それと合わせて同じ作品番号のOp.27-1も推理。

           
それをこちらに書いてみました。
趣味のかた向けですが、
機会がございましたら眺めてみてください。

作品の背景 - Haru S.の部屋
作品の背景を推理 - Haru S.の部屋


ショパンの音楽はノクターンやマズルカに
その音楽というか彼自身がギュッと詰まっている気がします。

これほどまでに自己の感情を
色濃く音楽に投影できた作曲家は思い当たらないです。


改めて特別な天才だと思います。

動画のアヴデーエワの演奏も素晴らしいです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギャリック・オールソンのお話

2024年12月09日 | 重力奏法

ピアニストのギャリック・オールソン。

次のショパンコンクールで審査委員長を
務められるとのこと。


さて、今回ご紹介する動画。
オールソンさんがピアノを弾く時の手の使い方を
全て話して下さっていると言って良いほどの内容。



生徒さんには、習い始めからこれらのことを
身に付けてほしいと思い、日々レッスンをしているわけです。

なんて偉そうに書きましたが、
このことに気付いたのは、
私自身、現在、生徒さんに教えている教本を
使うようになってからです。

気付いてみたら、20歳の時から師事した先生に
よく言われていたことでした。

なのに、理解できていなかったのです。


私がこういうことかと解ったのは、
ノンレガートで、ある教本を丸々1冊弾いてみたからです。

全てはここから始まりました。

そして最も参考になったのは、
イリーナ先生が子どもたちにレッスンをしている
動画です。


決して器用ではない私がそこそこ出来ることなら、
他の方はもっと容易にできると思いました。

特に大人の生徒さんは、
弾き方の問題で行き詰っている場合が少なくありません。


なので、手の使い方、力の抜き方をレッスンで話すのですが、
「音符を追うのがたいへんで、それどころではない」
と、よく言われます。

逆なのです。

さすがに私でも、
音符を読むことがやっとの状態の方に
手がどうのとは言いません。

実際は音符は追えているのですが、
手の力みで動きがどんどん固まり、動かせなくなっているのです。
しかし、ご本人はその自覚がなく・・



1'38"辺りでのショパンの10度跳躍する所のお話。

もうこれは子どもを含めた生徒さんに
5度でも1オクターブの跳躍でもすぐに直せることなので
よく言うのですが、これをなかなか実行してもらえなく・・

実行しない理由は簡単です。
手を置いていた方が間違えずに弾けると思っているから、です。

それでは音楽は生きません。
生意気ながら私もよく「それじゃ歌うと、あ”-だよ」
そしてそのあと美しい声で歌えれば良いのですが・・

こういう時に歌が上手かったらなぁ、とよく思います。


オールソンさん、驚いたことに
ショパンエチュードOp.10-1のところで
若い頃にこのことは知らなかった、
あとから学んだ、と話されていることがあります。

弾けるかたが、最初から本当の奏法を
全て身に付けていたのではなく、
学び続けてあとから直していったということです。

励まされるお話です。


動画は概要欄にチャプター分けされていて
見やすいです。

5 Relaxationの話は、学生の時の
私だな、と苦笑いしました。

先生によく、鍵盤を押さないで!
と言われていました。

押している自覚ゼロでした。

今はコーヒーを飲みに行けていると
思われます。


腰を据えて、じっくりとご覧いただきたい
お話です。


Ten piano technique tips from Garrick Ohlsson
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

作曲家を知ろう! 坂本龍一

2024年12月08日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月生徒さんに聴いてもらう作曲家は、坂本龍一。

12月なので、「戦場のメリークリスマス」を
聴いてほしいと思い、選びました。


小学生にとって坂本龍一はほとんど
知らない作曲家です。

「坂本龍馬なら知ってる」と言われました。
何時代の人?とも。


既に曲を聴いて感想を書いてくれた
生徒さんがいて、

「戦場のメリークリスマス」というので
怖い曲かと思ったら、きれいな曲だった、と。


それを読んで、そうか、そうだな、そう思うな、
と気付きました。

私は当然のことながら、この曲が世に出た時から
知っているわけです。

曲名からどんな曲だろう、なんて考える必要が
ありませんでした。



同じ時代に生きている生徒さんと私、
そして昨年までご存命だった坂本さん。

音楽の長い歴史の中では
昨日と今日くらいの違いしかない生徒さんと私ですが、
同じ時代の作曲家でもその距離感は違うのだと
少し驚きました。

私にとっても遠い時代のクラシック音楽の
作曲家の方が、生徒さんも私も会ったことのない
全く知らない人たちなので、
生徒さんと同じ立場でいられる気がします。


新発見です。



坂本龍一さんは、一度だけお会いしたことがあります。
お話したわけでもなんでもないですが・・

あるホールのこけら落としのゲストの一人が
坂本さんでした。
私は授業があったので開演時間ギリギリに駆け込んだところ、
ちょうど坂本さんたちが袖に入られる所でした。

目の前を何だかゆっくりと歩かれている
襟足を刈り上げたヘアスタイルのかたがいらして、

『誰だ?こんな刈り上げてるの。カッコつけてんじゃないわよ。
急いでるのに、邪魔だわ。なんでゆっくり歩いてんの?』

なんて心の中で思いながらカッコつけマンの顔を見てやろうと
チラリとお顔を見ると、坂本さん。

『うわっ、坂本龍一だ』と驚き、
思ったより背が低く、へ?そうだったの?
なんて思いながら
『ギリギリで逆に得しちゃった』と不届きなことを
思って客席に向かったのでした。


というわけで、小学生にとっては
何時代の人?と質問が出るくらい知らない人ですが、
私にとっては目の前で見た人。

40年位前の話です。


坂本龍一 | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

腕が下がる

2024年12月06日 | レッスン

レッスンをしていてなかなか直らないことの一つに、
腕が下がることがあります。


腕が下がると、音が汚くなります。

上腕の支えは、腰と脚の支えが必要だと思いますので
椅子の座り方、つまり姿勢が良くないと改善できません。

そして、さらに腕を支える指の強さがないと、
腕は常にダラリと下がり、指先も反り返ります。


姿勢はレッスンで注意されるだけでは
直すことはできません。

日常生活からその意識がないと、
つまりご家庭での促しがないと改善はできないと
思います。


また、練習環境が影響している場合もあります。

高さ調節のできない椅子、
足を浮かせて座らせている、
椅子のすぐ後ろが壁で楽器との距離が
調整できない。

これによりピアノを弾く椅子の座り方が
身に付かないことが考えられます。


体のバランスを取ることが上手くできない
お子さんがいますが、それはまた別の話です。



教室が狭く、先生がどういう姿勢でピアノを弾いているか
生徒さんがよくわかっていない、ということもあるかもしれません。

離れて見ようにもそのスペースさえないのが
楽器店の教室です。



ユジャ·ワンの演奏で、
ピアノを弾く腕が見やすい動画を見つけたので、
生徒さんに見てもらおうと考えているところです。

今回の話とは逸れますが、彼女、上から見ると
小指と手首が真っ直ぐになるように使っていて、
くの字になっていません。

イリーナ先生の講座でも、
ロシア人の先生のレッスン動画でも、
小指と腕のラインが折れ曲がらないようにと話されていました。

このラインで弾くと、音が素直に伸びます。
速いパッセージもこの方が弾きやすいです。
固めの圧縮された音が好きな人は、
くの字ですかね。




姿勢の改善は、結局は耳次第かもしれません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Carol of the Bells

2024年12月05日 | レッスン

クリスマスシーズンにはクリスマスの曲を
生徒さんにはできるだけ弾いてもらっています。

毎年、発表会の準備と重なることが多いので、
ハロウィーンの前からクリスマスの曲を
弾き始めることも少なくありません。



「不思議な音の国 上巻」の生徒さんには
同じシリーズの中のクリスマスブックから
弾いてもらいます。

「不思議な音の国 下巻」の生徒さんには
音域が少し高くはなりますが、
キャサリン・ロリンさんの楽譜で弾き易いものがあるので
それを弾いてもらっています。



不思議の下巻が終わると、ピアノアドヴェンチャーの3Aに
クリスマスの曲を集めたものがあり、
その中の「Carol of the Bells」が弾けます。

そして、この曲で初めてペダルも使います。

それ以前にポーラさんの「Little Gems for Piano」で
ペダルを踏む経験はしてもらっているのですが、
その時は踏みかえ無しでもよい曲を弾くので、
正式なぺダリングは「Carol of the Bells」が初めてとなります。


不思議修了の生徒さんは、この曲の譜読みは
あまり苦労することはありません。

ところが、右手メロディ―、左手伴奏で進んできた
生徒さんを引き継ぐと、なかなか譜読みが終わらないのです。

そこに初ペダルとなると、
右手の「ドーシドラ」のリズムが急に弾けなくなったり、
1拍目でペダルが踏みかえられなかったりしてしまいます。



全くその生徒さんの責任ではないのですが、
教本の影響はこの段階でも歴然。

ピアノは伴奏も一人で弾きながら演奏できる楽器ですが、
右手メロディー、左手伴奏のパターンだけで進んでしまうと、
これしかできないになってしまい、
これしか知らない人は、ピアノはそのように弾く楽器と
認識してしまいます。


すると、音楽の可能性をかなり狭くします。

頭が柔らかい内に、定型だけではなく、
様々な形態の曲を生徒さんには弾かせたいものです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする