おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

作曲家を知ろう! 坂本龍一

2024年12月08日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月生徒さんに聴いてもらう作曲家は、坂本龍一。

12月なので、「戦場のメリークリスマス」を
聴いてほしいと思い、選びました。


小学生にとって坂本龍一はほとんど
知らない作曲家です。

「坂本龍馬なら知ってる」と言われました。
何時代の人?とも。


既に曲を聴いて感想を書いてくれた
生徒さんがいて、

「戦場のメリークリスマス」というので
怖い曲かと思ったら、きれいな曲だった、と。


それを読んで、そうか、そうだな、そう思うな、
と気付きました。

私は当然のことながら、この曲が世に出た時から
知っているわけです。

曲名からどんな曲だろう、なんて考える必要が
ありませんでした。



同じ時代に生きている生徒さんと私、
そして昨年までご存命だった坂本さん。

音楽の長い歴史の中では
昨日と今日くらいの違いしかない生徒さんと私ですが、
同じ時代の作曲家でもその距離感は違うのだと
少し驚きました。

私にとっても遠い時代のクラシック音楽の
作曲家の方が、生徒さんも私も会ったことのない
全く知らない人たちなので、
生徒さんと同じ立場でいられる気がします。


新発見です。



坂本龍一さんは、一度だけお会いしたことがあります。
お話したわけでもなんでもないですが・・

あるホールのこけら落としのゲストの一人が
坂本さんでした。
私は授業があったので開演時間ギリギリに駆け込んだところ、
ちょうど坂本さんたちが袖に入られる所でした。

目の前を何だかゆっくりと歩かれている
襟足を刈り上げたヘアスタイルのかたがいらして、

『誰だ?こんな刈り上げてるの。カッコつけてんじゃないわよ。
急いでるのに、邪魔だわ。なんでゆっくり歩いてんの?』

なんて心の中で思いながらカッコつけマンの顔を見てやろうと
チラリとお顔を見ると、坂本さん。

『うわっ、坂本龍一だ』と驚き、
思ったより背が低く、へ?そうだったの?
なんて思いながら
『ギリギリで逆に得しちゃった』と不届きなことを
思って客席に向かったのでした。


というわけで、小学生にとっては
何時代の人?と質問が出るくらい知らない人ですが、
私にとっては目の前で見た人。

40年位前の話です。


坂本龍一 | Composer Sakkyokuka

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作曲家を知ろう!ピアソラ

2024年11月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月生徒さんに聴いてもらう作曲家は、ピアソラ。

どんな反応か気になりますが、アルゼンチンという国があることを知るだけでも良いかと思います。


サッカー好きな生徒さんは既にこの国を知っています。

アルゼンチンの作曲家と言いましたら、「メッシの国」と。

ピアソラの楽団に入ることは、サッカーのアルゼンチン代表になることと同じくらい名誉なことだったそうです。

タンゴの破壊者と言われ、命まで狙われることがあったそうで。自分の音楽を求めて命を狙われるなんて··


私も調べて初めて知ることがあり、調べながら驚くこともよくあります。

ピアソラ | Composer Sakkyokuka

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新しい生徒さんにも

2024年10月06日 | 作曲家を知ろうシリーズ

これまで作曲家シリーズは、このサイトを作った時から聴いている生徒さんしかしていませんでした。

しかし、小さかった生徒さんが学年が上がりそろそろ始めても良さそうだったり、今春から私の所でレッスンを始めたピアノ経験のある生徒さんにも始めても良いかなと思ったので、今月からこのシリーズに参加してもらうことにしました。


ただ、今月の作曲家をワーグナーにしてしまっているので、未経験でいきなりこの作曲家では困惑するだろうと思いました。

では、誰がいいかなと思い、音楽の父か、いや、みんな大好きモーツァルトで朗らかに始めるべきか、と考えましたが、結局、絶対に名前は知っているベートーヴェンにしました。


このシリーズも思いつく作曲家は結構書いてきて、取り上げたくともこの人一人ではぺージが持たないとなってきたので、組み合わせ技で紹介をし始めました。

しかし、組み合わせでも組み合わす人がいない、という作曲家がいて、どうしようなかな~と思っているところです。

小学生が読んでも分かるようにと思って書いていますので、思ったより難しいと感じる時があります。


紹介する作曲家が少なくなってきましたが、一度紹介した作曲家でも聴いてほしい曲を全て紹介できたわけではないので、国ごとにとか、近い地域をまとめてとか紹介し続けて行けたらと思います。


目的は作曲家と作品を知ってもらうだけではなく、海外やその歴史、政治、戦争など、音楽家の人生にはそれらのことが関わっていますので、音楽家を通して現代の自分たちに結び付くようなことを知ってほしいと思っています。

なにか興味を持つことに出合うきっかけになれたら、教育に携わる身としては嬉しいことです。


私はそれが音楽を通してという役目ということです。

私自身も様々な音楽家を通して、その国の過去や現在に無感心にはなれませんし、その国の子どもたちの姿を思い浮かべるわけです。



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作曲家を知ろう!ワーグナー

2024年10月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月、生徒さんに聴いてもらうのはワーグナー。

私自身もほぼ馴染みのない作曲家です。


曲は何かしら耳にしたことがあるのでは?と思ってはいますが、どのような反応を示すか少々気にはなります。


レッスン時間が短いので一緒に聴く時間がなく、反応が直接見られないのがいつも残念です。

一緒に聴いて感想をお互いに話せるのが一番良いのですが、何もしないよりは良いかと思って続けています。

給食でよく聴く曲や、音楽鑑賞教室でホールに行って聴いたばかりという曲があった時は結構盛り上がります。

東京は東京都交響楽団があるので、彼らが鑑賞教室で演奏してくれるようです。


ワーグナー | Composer Sakkyokuka

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似顔絵

2024年09月25日 | 作曲家を知ろうシリーズ

下の似顔絵は誰を描いたものでしょう?







答え:サティ


今月、生徒さんに聴いてもらった作曲家、サティの似顔絵を描いてくれた生徒さんたち。


似ています。
描きやすいのでしょうか。


下は、いつもとタッチが微妙に違い、本人も「マンガみたいになった」と。

マンガっぽくなるお顔かも・・
なごみます。


帰りの電車で思い出して、なんだか笑いそうになりました。

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作曲家を知ろう!サティ

2024年09月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月生徒さんに聴いてもらう作曲家は、サティ。

色々と新しいことを始めた人です。


調号をなくし、拍子記号をなくし、それにより調性から外れ、小節線がなくなりました。

これがストラヴィンスキーのころころと変化する拍子や、その後の図形楽譜へと繋がります。


そして、家具のような音楽、つまり日常生活を妨げない生活に溶け込む音楽を作りました。

環境音楽のはしりです。


曲調が重厚ではないので軽く扱われがちなサティですが、実は音楽の大きな転換点を築いた人物と言えます。


今ではよく耳にし、クラシック音楽に詳しくはなくとも多くの人が知っている「ジムノペティ第1番」

日本では既に1951年に傑作として紹介されていたそうです。しかし広がることはなく、1975年に西武美術館で環境音楽として流し、そこから日本では知られるようになったそうです。

それまで美術館に音楽を流すことはご法度だったと。


そんな歴史があったのかと初めて知りました。

西武美術館、今ではもうなくなりました・・


そして、現在、あの西武百貨店が悲しい姿になっております・・

広々とした食品フロアは全てシャッターが下り、催事場として使われていた7階に一部の食品が移動しました。

一度様子を見に行きましたが、狭い場所にあらゆる食品がひしめいているので、においに耐えられなく速攻で退散しました。

エスカレーターでは通過するだけという階もあり、ひとつのフロア全店が閉店されその階には降りられないという階もあります。

降りられる階でもフロアの大部分は閉店しています。


なんと、なんと、です・・

一部営業しているものの、もう西武百貨店ではありません。

閉店するコンビニを何軒か見たことがありますが、もう商品の発注をしなくなるので、ガランとして寂しい姿になります。


屋上にあったうどん屋さんが実はとても美味しくて、学生の頃よく食べに行っていました。

値段は忘れましたが、とても安かったと思います。
あのお店で初めて、コシのあるうどんというものを食べました。うどんといえば柔らかいものという認識でしたので新感覚。そして麺の太さや長さがバラバラでこれがまた良かった。

風の強い日にわざわざ屋上で風に吹かれて、麺をたなびかせながら食べたこともありました。そんな日でも営業していたことに今となっては驚きます。

あのお店も閉店し、営業されていた方もこれを機に完全引退されたと記事で読みました。



百貨店がこんな姿になるとは、もっと美しく終わらせてあげられなかったのかなと思います。


今の西武百貨店にはこの音楽かも・・



サティ | Composer Sakkyokuka

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作曲家を知ろう!ハチャトゥリアン

2024年08月02日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月はハチャトゥリアンを生徒さんに聴いてもらいます。


あの曲は絶対に知っていると思います。

ハチャトゥリアン自身は、この曲だけが有名になってしまって、こうなると知っていたらこの曲は作らなかったと。

しかも初演前日に急遽追加された場面の音楽で、徹夜で作ったそうです。踊りに相応しいリズムを机で叩きながら一気に書き上げたと。


ヒット曲は案外こんなものかもしれません。


ハチャトゥリアン | Composer Sakkyokuka

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作曲家を知ろう!スペインの作曲家 ②

2024年07月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月生徒さんに聴いてもらう作曲家は、先月に引き続きスペインの作曲家たち。

先月はアルベニス、グラナドス、ファリャでしたが、今月はサラサーテ、タレガ、ロドリーゴです。

ピアノではお目にかからない人たちです。


先月は私の予想ではファリャの火祭りの踊りが聞きやすいと思っておりましたが、生徒さんたちが関心を示したのは、アルベニス「アストゥリアス」とグラナドス「オリエンタル」でした。

確かにどちらも良い曲です。特にオリエンタルは私も好きです。

案外、表面的に聴いてこれがイイとはなっていないのだと感心しています。


今月はギターがメインです。皆、どんな反応を示してくれるか楽しみです。

今回初めて知りましたが、ロドリーゴはピアニストでギターは全く演奏しなかった人だと。しかも日本にリサイタルのため来日しています。

へぇぇ

ロドリーゴと言えばアランフェス。てっきりギターの名手だと思っていました。


生徒たちに好評だったオリエンタル。

このような音楽が表現できる力をつけてほしいので、この曲に関心を示してくれたことを嬉しく思います。


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作曲家を知ろう!スペインの作曲家①

2024年06月03日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月はスペインの作曲家を生徒さんに聴いてもらいます。

来月と2回に分け、3人ずつ紹介。

スペインの音楽はエキゾティックで魅力があります。そしてギターの名曲が多いです。

ギターの曲を生徒に聞いてもらっていなかったので、ちょうど良いです。


モンポウを入れたかったのですが、どちらかというとサティの系統だなと思い、ここには含めませんでした。

実際に、フランス印象派の音楽に影響を受けた人です。サティを紹介してからにしようと今回は見送りました。


スペインの作曲家たちを紹介しようと思い付いたのは単純な理由です。
生徒のお父様でスペイン人の方がいらっしゃるので、そういえば全然取り上げていなかったと思い出し、まとめてみました。

アルベニスはピアノ曲がありますが、それ以外はギターの曲で耳にするだけでしたので、忘れていました。

ほの暗い情熱と物悲しさがグッとくる曲がたくさんあります。


スペインの作曲家① | Composer Sakkyokuka

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作曲家を知ろう! プロコフィエフ

2024年05月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月、生徒さんに聴いてもらう作曲家はプロコフィエフ。


もちろん生徒さんは誰も知らない作曲家です。

自分のことを思い出してみても、高校生の時でさえこの作曲家は知らなかったと思います。


難しい曲を書く人という印象がありますが、子どものために書かれた作品で良い曲がけっこうあります。

子どもたちに弾かせたいと思うのですが、ゆっくりとした曲でも音楽的に易しいわけではなく、今度はメカニカルなテクニックが可能になる頃には年齢的に合わなくなるという具合で(子どものための作品において)、趣味でピアノを弾いている生徒さんには結局薦めにくくなります。


と書きながら、そういえばロシアでは才能のある子どもにはプロコフィエフを弾かせると聞いたことがあったのを思い出しました。

こちらはAlexandra Dovganちゃんが6歳の時の演奏です。
4曲弾いていますが、プロコフィエフの「子どものための音楽 Op.65」から<タランテラ><月は草原の上にのぼる>を弾いています。

10’14”から<月は草原の~>です。



現在は国際的に活躍するピアニストに成長しています。今年17歳。


プロコフィエフ | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 



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作曲家を知ろう!バッハの子どもたち

2024年04月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

生徒さんたちに聴いてもらう今月の作曲家は、バッハの子どもたち。

W.Fバッハ、C.P.E.バッハ、J.C.バッハの3人を聴いてもらいます。


次男C.P.E.バッハは当時、父より人気がありました。
今聴いても古さを感じません。これが前古典派に作られた音楽かと驚きます。

ハイドンが変声で合唱団を辞め、8年間決まった職に就かずバイト生活をしていた頃、C.P.E.バッハの作品で作曲を学びました。

C.P.E.バッハの音楽を聴くと、ハイドンが時折見せる美しい旋律や古典派とは思えない和声の源は彼に有ると思えます。


末子J.C.バッハは、モーツァルトに影響を与えた人物です。
彼の音楽を聴くと、多くを聴いたわけではありませんがモーツァルトの作品かと思うほど似ています。


バロックから古典派の音楽への変化の大きさに、突然変異的なものを少々感じておりましたが、その間をつなぐバッハの子どもたちの存在でなんだか納得。

彼らだけが全てではありませんが、重要人物であることは確か。

バッハ一族、恐るべし。


長男のW.F.バッハ。
彼は性格的なことが影響し活躍できませんでしたが、時代遅れと言われていた父J.S.バッハから英才教育を受け、さらに時代遅れな存在になってしまった人物と言えます。

J.S.バッハが長男のために作った「フリーデマン・バッハのための音楽帳」はインヴェンション、シンフォニア、平均律の基になった教本です。

それ以外でも魅力ある作品が山ほど収められています。
この教本の存在によって長男の名は残ることとなりましたが、本人の作品も現代の我々が聴くとつまらないとは思えません。

バロック音楽に情感が加味された感じ。私が聴いたものは悲しい曲が多かったです。それがいけなかったのか・・


バロックと古典派をつなぐ彼らの作品をもっと知るべきだと思いました。

彼らのことが気になりながらも後回しにしてきたので、今回この機会に少し知ることが出来、私自身も勉強になりました。


バッハの子どもたち | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 



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作曲家を知ろう!ハイドン

2024年03月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

今月はハイドンを生徒さんに聴いてもらいます。

曲を選びながら、なんだかとても古い曲を久し振りに聴いている気がすると思いましたら、なんと11カ月もロマン派以降の作曲家が続いておりました。

そのようなつもりはなかったのですが、ピアノ音楽に偏らないようにと思いながら選んでおりましたらこのようなことになっておりました。


生徒さんもどんな反応を示すか楽しみです。
時代によって音楽の趣向が異なることを感じ取ってくれると良いなと思います。

ハイドン | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 


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作曲家シリーズ効果?

2024年02月25日 | 作曲家を知ろうシリーズ

2021年10月から始めた作曲家シリーズ。

1カ月ごとに一人の作曲家を紹介していきます。

ピアノを教え始めた時からこれはやりたいと思い、当時は数人の生徒を1時間レッスンで教えていただけでしたので、毎月聴いてもらっていました。

これをする時だけは時間がかかるので、30分延長して実施しておりました。


しかし、楽器店で教えるようになり、何度かこれを実施したいと策を練り試みましたが、時間的に無理だとの結論に達し全く行わなくなりました。

それが、2年半前にイリーナ先生の講座で、アメリカのサイトで作曲家一人ずつの曲を何曲かまとめたものがあると知り、この方法が今はあったか!と思い自分で作ることにしました。

曲を聴くだけでしたら英語で書かれたサイトでも良いかもしれませんが、子どもたちが日本語で作曲家の生涯や曲についても読めるようにと思い作っています。


出来れば全員に聴いてほしいと思っておりますが、実際は半年くらいで脱落した人もいます。

1年続けられればその後も続けられます。


今、発表会の曲を練習していますが、ふと違うものだと感じました。
このシリーズを通して月に1曲でもクラシック音楽を聴き続けていると、もう2年以上色々と知らない曲を聴いているので、変化が見られるようになっています。

昨年の今頃は感じませんでしたが、今年は感じます。

こんな感じ、と情景や気持ちを話すとそれを掴み表現することが以前よりできるようになっているのです。

ピンとこない時は少し弾いて聞いてもらうと、そういうことかとわかります。


以前はこれが伝わらなくて、とてもたいへんでした。

このシリーズはクラシック音楽を聴いてもらうことが一番の目的です。
ついでに作曲家の名前だけでも覚えてもらえたらさらに良いですし、好きな曲ができたら最高です。

感想を毎回書いてもらっておりますが、最初の頃は皆よくわからなかったようでした。今は曲からなにか感じ取ったものを書いてくれたり、もっと細かく聴く中学生がいたり、自分で新たに調べたことを書く生徒さんもいます。

ほぼ毎回、似顔絵しか描かない生徒さんもおりますが、それでもレッスンでの話が想像以上に伝わっています。


実は「不思議な音の国 上下巻」2冊に3年半かかった生徒さんが2人います。偶然にも同学年で同じ頃にピアノを始めました。

2人ともこのシリーズを同時期に始めましたが、一人は途中で聞かなくなりもう一人は今も続けています。

不思議の教本を終えた頃は同じような進み具合でしたが、それから1年半近く経ち大きな差がついてしまいました。

音楽を感じ取る力や、その前に音楽は何かを伝えるものだという根底の有無に差が出てしまっていると感じます。


音符を読んで鍵盤を押さえるのが音楽ではなく、その音符が生きて自分の中に入って来るのが音楽で、演奏はそれをアウトプットすること。

自分の中にないものは外に出せないので、まずは受け入れて継続することが成長の第一歩かと思います。


石の上にも3年と言いますが、2年半続けていれば変化します。
子どもたちは吸収が速いので、きっと様々なことが大人より少し短くて済む気がします。


私は石の上に何年だろう・・

5年・・

20年・・


石が大きい?
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作曲家を知ろう! フォーレ

2024年02月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

あっという間に1月が終わり、2月になりました。

今月、生徒さんに聴いてもらう作曲家はフォーレ。
今年はフォーレ没後100年です。


フォーレの話で思い出すのは、以前読んだバヴゼ(フランスのピアニスト)の奥様のこと。彼女もピアニストですが、フォーレが嫌いなのだそう。

ご主人のバヴゼがフォーレのピアノ三重奏を演奏した時にリハーサルで譜めくりをしたそうで、その時にバヴゼは横から時々気持ちが悪くなっている声が聞こえてきて演奏できなくなってしまったと。

彼女は、「フォーレの転調が私には耐えられないの。あっちに行ったりこっちに来たり。主和音に戻る気はないのかしらって思うのよ。」と。

後期のフォーレは迷宮のようで、真剣に聴きながら和声分析していた彼女は、めまいがして気持ち悪くなったのだそうです。

結局、本番はバヴゼが自分で譜めくりしたそうです。

ホロヴィッツもアンコールでフォーレを演奏した後に、もう二度とフォーレは弾かないと。転調が覚えられないと言ったそうです。


フォーレの転調、恐るべし。

フォーレ | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 


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作曲家を知ろう! 久石譲

2024年01月01日 | 作曲家を知ろうシリーズ

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
旧年中は当ブログをお読みくださり誠にありがとうございました。
本年も皆様がご多幸な年でありますようますよう、お祈り申し上げます。



さて、新年の話題でもなんでもなく始まりますが、生徒さんに毎月、聴いてもらっている作曲家シリーズから始めます。

今月は久石譲さん。

冬休みが入るので、お楽しみ企画で久石さんにしました。
昨年の夏休みはジョン·ウィリアムズ。

この企画のみ参加の生徒さんもいます。

どんな感想を書いてくれるか楽しみです。


久石さんの曲は心にじわりとくるものがあるので、生徒さんに弾いてもらうこともよくあります。
久石さんご自身がピアノを演奏されながらオーケストラと共演されていることもあってか、アレンジされた楽譜でも、わりと良いものが他のポピュラー系の曲よりは多いように思います。

久石さんご自身がピアノソロにアレンジした楽譜もあるので、安心して使えます。

ピアノを弾く人が作った曲かは、ピアノで演奏する時はけっこう大事です。

久石譲 | Composer Sakkyokuka

Composer Sakkyokuka

 


新しい年はやはりバッハだと、ミサ曲を聴いたりヴァイオリン·ソナタを聴いて過ごしております。
昨年放送されたアンスネスさんの皇帝もオンデマンドでまた聴きました。
あれは良い演奏でした。アンスネス、進化しています。
どのフレーズも音楽がはっきり伝わり、格調高く、ホレボレします。

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