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趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Crowner's Quest : Chapter Two : In Which Crowner John Talks to the Canons (2)

2009-03-19 06:46:15 | 読書
Crowner'S Quest: A Crowner John Mystery (Crowner John Mysteries)Crowner'S Quest: A Crowner John Mystery (Crowner John Mysteries)
価格:¥ 823(税込)
発売日:2005-04-19

久しぶりの投稿でございます~。

義理の兄リチャード・ドゥ・レヴェルは,城内の別棟にオフィスと住居を構えています。ジョンによれば,多数のunneccessaryなガードで,彼がいかに重要人物かという事を見せびらかしてる,そうです。(笑)もっとも妻のレディ・エレノアは,ルージュモンのわびしい住居に喜んで住むような人ではないとの事。(爆)今はクリスマスの為に仕方なくそこにいるのだそうです。

ジョンは,リチャードの「カジュアル・リテラシー」にはちょっとジェラシーを感じているようです。

まあ,それはともかく(笑)ジョンが入室後,しばらく無視した後に,"No more dead prebendaries this moring, John?"とか,"Are you quite sure it wasn't a felo do se?"(felo do seは自殺,の意味)なんて,エレガントな聞き方をする所とか,な~んか,ハリー・ポッターに出てきただ~れかさん(爆)を思い出させます。

その後,ルージュモンの軍司令官ラルフ・モリンが呼び出され,今回の件について議論しますが,特に役立つ情報はなし。盗まれた物もないようです。

ジョンは,聖職者達にいろいろ聞いてみる事にしますと言いますが,レヴェルは、もうすでに関心なさそうです。

さて、ジョンと仲間達は,坊さん達が外出する時間を狙ってお出掛けです。当時の聖職者は,1日最低7回お祈りに出席しなくてはならなかったので,なかなか外出もままなりません。

ジョンは,何故か,奥さんが,通っている教会の,太ったぶよぶよの牧師が好きなのではないか,と,怪しんでおります。(自分は何(爆))

まずは,ボテレリス,ブレント,リメジ。ボテレリスは聖歌隊長,他の2人は,ヘインと同じアパートに住んでます。

アレンコンが,かわいそうなブラザー・ヘインが使っていたという,飾り気のない図書室に皆を案内。ジョーダン・ドゥ・ブレントによれば,この教会区図書館には,最近急に本がたくさん入って来たので,そろそろ拡張すれば良いのに,との事。

ヘインは,古いサクソンの歴史に関して何かを発見して,夢中になっていたようだとの事です。

しかしブレントによれば,ヘインの興味の対象は早期のノルマン系教会の成立についてで,それがいかにサクソンに摂取されたかを調べていたようです。(ふむ,冒頭の話と関係あるのかな。。)

ブラザー・ジョーダンによれば,最近真面目なヘインの様子が少し変わっていたのだそう。

と,最初喋るのを差し控えていたブラザー・ボテレリスが,実はブラザー・ヘインは,ある事を懺悔していたと供述。思わずたしなめるアレンコン,ですが。。

ボテレリスとヘインは,お互いの懺悔を行うペアでしたが,ある日ヘインは軽い罪を幾つか告白した後,具体的な罪の告白を開始したとの事。。。(また警告するアレンコン)

これはすごい凶悪な罪かと期待(笑)のジョン,ですが,ヘインは何かに対して貪欲であり過ぎると言ったそうな。ただ,ボテレリスは,ヘインのような人物が,強欲になるのは不自然だと意見。

ここで,ブレントが,ヘインは最近ポニーに乗ってお出掛けする事が度々あったという情報を。生涯の半分を馬の背で過ごしているジョン・ドゥ・ウォルフ,ついつい「それが変わった事か?」と聞き返し。(笑)

しかし,ヘインは,普段馬に乗るような人ではなかったとの事。これはなかなか貴重な情報かもしれません。

ジョンは,ヘインの使用人達を訪ね,最近,主人の外出に付き合った者がいるかどうか,調査します。ディビッドという使用人にしては利口そうな男が,いつもポニーの準備をしていて,同行したかったが,主人はいつも1人で外出していたと証言。

またディビッドは,主人が西門へ向かう丘の方へ向かっているのを度々見たと証言。でも,ジョンは,それだけの情報では,Devon州の半分は訪問できるなあとため息。するとディビッド,主人はいつもサドルバッグに紙を持ち,また,帰って来ると,馬はきれいなのに,彼の服の裾は赤土で汚れていたと,さらに証言。

ジョンは,もう1度犯行現場のトイレへ。中世のトイレって,どこかで見た事ありますが,穴の開いたベンチが並んでいるんですよね。ここで,彼らは,ヘインが自分でぶら下がる事ができるかどうかを,穴に落ちそうになりながら(爆)チェック。到底無理という結論に。(これは中世ミステリーの定番ね。(笑))

ジョンは,一旦帰宅。奥さんはいなくて,マリーが残っていました。

ジョンはマリーに,ブッシュに行くと言って,再びお出掛け。
周りの家並みは,wattle-and-daub(編み枝と泥でつくったしっくい)という表現が見られます。これは,Corbettシリーズにも出て来た単語なので覚えてます。中世の定番なんですね。

ジョンはブッシュではすっかり「顔」のご様子。(笑)
ネスタという愛人は,28才のウェールズ人だそうですが,文章を読んでいると,ハート型の顔に赤毛,細いウェストに町中の男が憧れる豊かなバスト。。。何か,イメージ的に,ダイナマイトボディで知られる(笑)美人姉妹のお姉さんのような感じ。性格的にも,精神年齢的には少なくても10才は上の大人な女性という印象です。

ジョンは,ウェールズ語(彼の母がウェールズ人だそうな)で,ネスタに事件について話します。

ここで,ジョンとネスタのいきさつが明らかになります。この本,3巻なんですよね。当然この話は1巻2巻でも紹介されているのでしょうが,どう書かれていたのでしょうかね? まあそれはいいとして,ネスタにはグルフィズという亡夫がいて,その彼は元はジョン・ドゥ・ウォルフの戦友。兵役を辞め,酒場を開きましたが,あえなく病没。彼女を助けるうちに,友情が愛情に変わったのだそうです。

ある意味,某修道士と教会区の美貌の未亡人との関係と似ておりますね。中世小説のお約束でしょうか?(笑)ただし,ジョンには,他にも「ご婦人」はたくさんあるとの事。ハンサムでなく飾り気もない男(今で言うと理系くんだね(爆))だそうですが,どうしてそんなにモテるんだか(笑)

ところで,ネスタは,最近自分の酒場で,いろいろな人達が内緒の話をする機会が増えたと感じていました。それがかわいそうな修道僧ヘインの死にも何等かの関わりがありそうかな,と。。。


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