ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Murder Wears a Cowl:4

2013-09-08 10:31:56 | Athelstan・Doherty
Murder Wears a Cowl (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)Murder Wears a Cowl (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)
価格:¥ 1,087(税込)
発売日:1993-04-01

コーベットとラナルフは,ケイドと共にカッテ通りからセントローレンス教会へ。古い墓の前では。偽の弓を売った商人がさらし者にされ,見物人でごった返している。(ドハティ小説いつものお約束,当時のロンドンの様子の描写)

ケイドが坊さんを呼んで来る。コーベットはその風貌(ぶよぶよで女っぽい(笑)リスの毛皮で縁取られた派手なマントに安物の指輪じゃらじゃら)を見て,コイツは魂の救出より食べ物が好きな生臭坊主(^o^;)とラナルフに注意喚起。

坊さんは,お酢とハーブに漬けたスポンジを各々に渡して,遺体安置所のドアを開ける。コーベットはスポンジあればOKだったけど,ラナルフ耐えきれず退場(笑) (今のような消臭剤はおろか,まだ,インド等から香辛料が入る前だったよな。それまではこういう職業の人達は,こうして耐えていたんだ…)

コーベットはケイドと一緒にアグネスの遺体を確認,出てくると「誰かの娘であり姉妹だ,彼女に慈悲を」つい自分の娘を思いだしてしまう。コーベットは坊さんに銀貨を投げて「埋葬する前に祈ってやれ。白い布をかけてやれ。彼女の生涯は不幸で恐ろしい死を遂げたが,一定の敬意が必要であろう。」

ところが坊さん,足で銀貨をつついて「そんな事,やりましぇ~~ん!」

コーベット思わず怒鳴る「いや,やるんだ!もしやらなければ,ここから出てもらうぞ。今陛下は,スコットランド戦線の為に僧侶を必要としている。」そして小声で「私の名は,サー・ヒュー・コーベット,国王陛下の秘密の遣い,友人であり,カウンセラーだ」

坊さん慌てて銀貨を拾う。コーベット,さっさと墓場を出る。

彼らは教会を出ると,ロンセスバリェス聖母マリア病院へ。コーベットは王が亡き妻エリノアの為に建てた十字架に見とれる。曲がりくねった道をさらに進めば,ウェストミンスター城はすぐ。
コーベットは,まずは城の執事に会おうと言うが,ケイド曰く「執事のウィリアム・センチェはどうせ酔っぱらいで時間すらわからないですよ。」

王この数年,城を空けがちだが,それがありあり。草花は育ち過ぎ,野良犬がうろつき,窓は割れている。とりあえずセンチェという人物に会ってみる。いかにも飲んだくれの,赤毛に赤ら顔。しかし質問に対しては思ったよりは鋭い答え。ただし,何か隠している。
現在の責任者は,アダム・ウォーフィールドというsacristan。(アセルスタンと空目した(笑))ところでこのsacristanというポスト,中世修道院探偵(^^;)小説では良く出てくる。辞書を引くと「聖具保安係,聖堂納室係」とか聞き慣れない日本語。しかしこの人達,なかなか重要な役割である事が多いので,もちょっと噛み砕いた訳を使いたいんだけどなあ。。

さて,ベネディクト神父について聞かせてもらおうかと言うと,知らないとしらばっくれるセンチェ氏に,
Corbett plucked him gently by the front of his food-stained jerkin.

で、「私に嘘がつけるのはそれが最後と思え」だって。
#やっぱブラック化してるなコーベット(笑)

で、坊さんがしぶしぶ話してくれた事:当日,眠れなくて庭を歩いていると,煙を発見,警鐘を鳴らし,井戸から水を汲んで火を消したとの事。ベネディクト神父の家には特別な異常は見あたらなかったそう。

今度は一行は巨大な聖堂に向かう。コーベットは思わずガーゴイルと地獄の光景の装飾に見とれる。勝ち誇ったキリストの下で,不幸な魂が,悪魔に串刺しにされて,鼎で煮えたぎる油の中で茹でられていた。。。。
#時間かけてもアレなんで,急ぎます。

一行は集会所へ。その裏に秘密の地下室があるのだが,コーベット,封印が破られたのでは?ベネディクト神父は何か気づいていたのでは?と再度確認。しかし,ケイドは,それはありませんねぇ,と,否定。

次に中央の建物へ。アダム・ウォーフィールドに面会。コーベットは、長身でとりすましたこのsacristanは,どうも苦手なタイプと思う。それに砂糖やワインの染みが袖に着いてる。食いしん坊に違いない。

サマービル夫人の死はショックだった?と聞かれて何故か汗を一杯かいているウォーフィールド。ただ,サマービル夫人の言葉Cacullus non facit monachumに特別な心当たりはない様子。

どうやらウェストミンスターには何かを知っている人物はいないようだとコーベット。ベネディクト神父の家,地下室の入り口,マーサの姉妹を直接見る作戦に変更。

まずは神父の家。ドア1つ,窓1つのワンルームの家だったようだ。まだ焼け焦げた臭いが残っている。部屋をしばらく調べていたコーベット,「これは殺人です」と結論。火は暖炉の近くでなく,部屋の真ん中から起きている。誰かが外から油入りの入れ物を投げ入れ,そこに発火したろうそく等をさらに放り投げて火を付けたという事らしい。

(ドハティ小説では,殺人は喉切りか首締めか毒ワインと相場が決まっていたんだけど、これは新しい手口だわ(^^))

猫が逃げられなかった理由は,窓が高すぎ(なんだ,つまんね(笑))さらに,コーベットは続ける。神父はおそらく,火が燃え広がる前に目覚め,書類と猫を抱えて逃げようとしたが,ドアが開かなかったと説明。実は神父は寝る時だけ施錠していて,犯人はその事を知っていてこの方法で暗殺したとの事。

しかし,何故ドアが開かなかったのか,コーベットはケイドからナイフを借りると,ラナルフに反対側で手を出して待つようにと言い,鍵穴にナイフを差し込む。すると…

鍵穴から木片が出てきた。犯人は,神父がドアを開けられないよう,木片を鍵穴に刺しておいたのだ。

そこへ,リチャードという修道士が慌ててやってきた。ウォーフィールドに,何か手伝う事はありませんか?と言う。ウォーフィールドは心配ないと言い,コーベットは,次は地下室へ行く事に。しかし,リチャードとウォーフィールドの間に交わされた,あやしいサインを見逃さなかった。


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