「ファラミア」も「キリス・ウンゴル」も長かったですが,この章はさらに長いです。
Abandonedというタイトルが,また興味をそそります。(笑) 初期にはどんなヘンなアイディアがあったかと。ではさっそく,読んで参ります。
(i) Minas Tirith
何度か書いてきましたが,トールキンお父さんは1943年頃に一旦ROTKを書きかけて,TTTの後半を書く為に一旦筆を止め(1944年),サムの目の前でキリス・ウンゴルの塔の入口が閉まった後,またブランクがあり,きちんと再開したのは1946年頃です。
では初期のROTKのオープニングはどうだったでしょう。
<下書き>
ピピンはガンダルフの腕から目をそらします。彼は目覚めてはいましたが,まだ慌しい夢の中のように感じていました。世界は灰色と緑で,日は昇っては沈み,風の音が耳に聞こえていました。時間は何時かなと思いましたが,わかりません。
</下書き>
このシチュエーションは最初からアリなんですね。。この後,鉛筆書きに変るそうです。
<メモ>
2日前,彼は王の宮殿の屋根に輝く太陽を見て眠り,騒ぎがあり,ナズグルが来ました。その後闇と風,そして繰り返し。これが3回目の乗馬か,「私達はどこにいるのですか?」「アノリアンを越え,ゴンドールに入った所じゃ。もうすぐ夜明けじゃ,目を開けろ。」
烽火。遣いが西へ。
ミナス・ティリスについての記述,巨大な,円形の壁。
デネソールに会い,ガンダルフがニュースを。
ガンダルフは姿を隠し,ピピンは城壁の上。同盟国の到着。ファラミア帰還。戦争と包囲。ゴンドールの負け。ハラドの船。北からの軍。パランティアとガンダルフの話。
騎士達の気配なし。
</メモ>
このメモには「ファラミア帰還」と入っているので,1944年5月以降に書かれた物。だそうです。(大将は生年月日がはっきりしているのでいろいろ便利(笑)) またもちろん,彼をミナス・ティリスに戻す事で新しい話が沸いてくる事が想像できますね。
で,新しい下書きです。
<下書き>
ピピンはガンダルフのマントのシェルターから外を見ます。‥(時間がわからないという所まで,少し記述が細かくなった程度でだいたい同じ)‥しかし彼の記憶が定かではありません。彼がエドラスの人気のないの宮殿から丘に青白く冷たい朝日を見てから2日目の夜でした。人の行き来や翼のついた者が通り過ぎた事などおぼろげにしか思い出せません。そして夜にどんどん馬は進みました。
光が刺し,その後ろに黄色い火を見て彼は何か恐ろしいものかと一瞬怯えますが,月の光と認識。
「私達はどこにいるのですか?」「アノリアンを越え,ゴンドールに向かっておる。」「あれは何ですか? 火だ! ドラゴンかと思いましたよ。何が起きても不思議ではないです。ほら,また1つ。」「行け!飛蔭! 今夜は休んではおられぬ。あれはゴンドールが援軍を求める烽火じゃ。戦争が始まる。Amon Thornから,Elenach,Nardol,Penannon,Orodras,Mindor Uilas,ローハンの国境じゃ。急ぐのじゃ!」
すると飛蔭は飛び上がって一鳴きして耳を立てます。周りの馬が応えます。「あれは遣いの騎士の馬じゃ。知らせと召喚状を持っているのじゃ。知らせは夜半までにエドラスに届くじゃろう。」
</下書き>
Abandonedというタイトルが,また興味をそそります。(笑) 初期にはどんなヘンなアイディアがあったかと。ではさっそく,読んで参ります。
(i) Minas Tirith
何度か書いてきましたが,トールキンお父さんは1943年頃に一旦ROTKを書きかけて,TTTの後半を書く為に一旦筆を止め(1944年),サムの目の前でキリス・ウンゴルの塔の入口が閉まった後,またブランクがあり,きちんと再開したのは1946年頃です。
では初期のROTKのオープニングはどうだったでしょう。
<下書き>
ピピンはガンダルフの腕から目をそらします。彼は目覚めてはいましたが,まだ慌しい夢の中のように感じていました。世界は灰色と緑で,日は昇っては沈み,風の音が耳に聞こえていました。時間は何時かなと思いましたが,わかりません。
</下書き>
このシチュエーションは最初からアリなんですね。。この後,鉛筆書きに変るそうです。
<メモ>
2日前,彼は王の宮殿の屋根に輝く太陽を見て眠り,騒ぎがあり,ナズグルが来ました。その後闇と風,そして繰り返し。これが3回目の乗馬か,「私達はどこにいるのですか?」「アノリアンを越え,ゴンドールに入った所じゃ。もうすぐ夜明けじゃ,目を開けろ。」
烽火。遣いが西へ。
ミナス・ティリスについての記述,巨大な,円形の壁。
デネソールに会い,ガンダルフがニュースを。
ガンダルフは姿を隠し,ピピンは城壁の上。同盟国の到着。ファラミア帰還。戦争と包囲。ゴンドールの負け。ハラドの船。北からの軍。パランティアとガンダルフの話。
騎士達の気配なし。
</メモ>
このメモには「ファラミア帰還」と入っているので,1944年5月以降に書かれた物。だそうです。(大将は生年月日がはっきりしているのでいろいろ便利(笑)) またもちろん,彼をミナス・ティリスに戻す事で新しい話が沸いてくる事が想像できますね。
で,新しい下書きです。
<下書き>
ピピンはガンダルフのマントのシェルターから外を見ます。‥(時間がわからないという所まで,少し記述が細かくなった程度でだいたい同じ)‥しかし彼の記憶が定かではありません。彼がエドラスの人気のないの宮殿から丘に青白く冷たい朝日を見てから2日目の夜でした。人の行き来や翼のついた者が通り過ぎた事などおぼろげにしか思い出せません。そして夜にどんどん馬は進みました。
光が刺し,その後ろに黄色い火を見て彼は何か恐ろしいものかと一瞬怯えますが,月の光と認識。
「私達はどこにいるのですか?」「アノリアンを越え,ゴンドールに向かっておる。」「あれは何ですか? 火だ! ドラゴンかと思いましたよ。何が起きても不思議ではないです。ほら,また1つ。」「行け!飛蔭! 今夜は休んではおられぬ。あれはゴンドールが援軍を求める烽火じゃ。戦争が始まる。Amon Thornから,Elenach,Nardol,Penannon,Orodras,Mindor Uilas,ローハンの国境じゃ。急ぐのじゃ!」
すると飛蔭は飛び上がって一鳴きして耳を立てます。周りの馬が応えます。「あれは遣いの騎士の馬じゃ。知らせと召喚状を持っているのじゃ。知らせは夜半までにエドラスに届くじゃろう。」
</下書き>
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