”松本市美術館”
朝、信濃毎日新聞を見ていたら、展覧会の広告か出ている。
土門拳の写真展だ。300点からの作品を展示しているという。
いつか山形へ旅行したら、土門拳記念館は行ってみたいと思っていた。
カミサンは姉と積る話もあるようだから私一人で出かけた。
入っていきなり、半畳位のカラーの仏頭写真に圧倒された。
デジタルが進歩した何のと言われるが、
大判写真のこのプリントを見せられたらフィルム写真の威力を思い知らされる。
大方の写真は雑誌等で見ていたが、プリントで大きく見せられると全然インパクトが違う。
私が写真に興味を持ったのが中二の夏。
その後高校時代、20代と土門拳の全盛期だった。
写真雑誌の月例の講評も圧巻だった。
写真なんてそこに居合わせたら誰でも撮れるのに、
こう思っていた私に、土門拳の熱弁は難解だった。
たった一枚の写真に、これだけ熱く語ることがあるんだということは伝わった。
帰りに図録の写真集を買ったが、プリントを見てしまうと、印刷とはみずみずしさが違う。
でも青春時代にタイムスリップした様なひと時だった。
土門が、良くかぶっていたハンチングやニコンSPが展示してあった。
ここだけ撮らせてくれないかと頼んだが、許可されなかった。