
自宅から車でしばらく走り、県境を越えると、宮城県の伊豆沼が見えて来ます。
この沼は、白鳥を始めとする渡り鳥の飛来地として有名で、ラムサール条約で
保護されているんです。
そして、野生ハス の群生地としても知られています。(花好きな人にはたまりません)
この日はちょうど「ハスまつり」。船頭さんが漕ぐ小舟に乗って、ゆらりゆらゆら
ハスの間を縫って進みます。
しだいに、何ともいえない不思議な世界が広がってきます。これこそが、
極楽浄土の世界 かと、思わず手を合わせたくなります。

水面から、ハスの花が静かに首を伸ばしています。その姿はまるで、
薄紅色に染められた妖精たちが、その美しさを競っているかのようです。
(ここでドビッシーのBGMがかかれば最高!)
……静かに、静かに時は流れてゆきます。
この沼は、過去、現在、そして未来が交わる場所かもしれません……。

これはお供えではありません。
船頭さんからの、特別な贈物なんですよ。咲き終わったハスの花托には、実がびっしり。
これを一粒づつはずして剥くと、白い実があらわれます。
この実は食用にもなるんです。
ハスの実は、松の実、クコの実と並んで、古代中国から珍重されてきた健康食なんですって。
皇帝への貢物としても用いられたそうで、精進料理には欠かせない食材だとか。 ブログ友のみなさん、今年はそろそろハスも終わりますが、来年はぜひ、伊豆沼にも
お出掛けくださいね。


