風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

「チャオ!」と稚内

2008年05月12日 | 清水ともゑ帳
昨日は何をしてたんだっけ? 
一瞬、何も思い出せなくて、昨日が何曜日だったのかもわからず焦った。

ああ、そうだ、と記憶を引っ張り出して、思い出せなかった理由がわかり、ホッとした。
朝倉かすみ/著の『田村はまだか』に夢中になっていたのだった。
すっかり作品の世界に入り込んでいて、物語の舞台となるススキノのスナック「チャオ!」で、登場人物たちと一緒に「田村」を待っていた。

久しぶりに面白い本に出会い、一気に読んだ。

40歳になる同窓生5人が、クラス会の三次会で「チャオ!」に流れ込んできた。
そして、思い出話などをしながら、「田村はまだか」と、まだ来ぬ「田村久志」をみんなで待つ。

結末に向かうにつれ、読むスピードがどんどん増していった。
読み終わってからも、私の頭から、「田村はまだか」のフレーズが離れない。
気づくと、何度も何度も心の内でリピートしている。
インパクトの強い7音のタイトル。
「タムラ」の代わりに「ムラタ」とか「スズキ」とか「サトウ」とか、3文字の苗字をあててみるけど、やっぱり「タムラ」でなくちゃならない気がするから不思議だ。

作品の中で「エビス」の表記は、「エ」と「ヱ」で使い分けられている。
人物を指す場合は「エビス」で、ビールを指す場合は「ヱビス」としてある。
そんなところもいいなと思った。

この著者の作品をもっと読んでみたくなり、今日は『肝、焼ける』の世界に入っている。
舞台は稚内(わっかない)。
私は北海道へは一度も行ったことがないけど、昨日は札幌、今日は稚内にいる感じ。
著者は北海道出身なのだ。



しばらくは朝倉ワールドと北海道に、どっぷり浸りそう。
そして、その日の記憶はどこかに置き忘れてきてしまいそうだ。


サンデーモーニングの花

2008年05月11日 | 清水ともゑ帳
30年ぶりに、いけばな教室に通い始めて1年3ヵ月。
花を見る意識が変わり、なんとなく見ているテレビや雑誌でも、花があると急にその部分へとピントが合っていく。
それも生けられた花ばかりに……。

それで、日曜日の朝、楽しみが一つ増えた。
TBSの『サンデーモーニング』を見ること。



番組で伝えられる情報はほとんど頭に入ってなくて、出演者のバックの花をチェックしている。
司会者のすぐ後ろはメインだから、それはもういつだって立派だけれど、コメンテーターの間から顔をのぞかせる花々が、身近に感じられてとってもいい。
ふだんの生活空間に取り入れていけたらステキだ。



今日のこれは、たぶんフトイとカーネーションとあと2、3種生けられているみたい。
フトイを四角にしたのと花器の形がマッチしていると思う。
私もいつの日か、こんなふうに自分の発想で生けてみたい。
そう思いながら、毎週楽しみに見ている。


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温まりました。

2008年05月10日 | 清水ともゑ帳
義父の墓参で藤枝へ出かけた。
墓地の近くでは、田起こしが済んでいる。
すでに田植えが終わっているところもあった。



藤枝の帰り、今日のお昼は、焼津の[カナキン亭」というラーメン屋さんへ行くことに決まっていた。
なんでも夫が、私にどうしても食べさせたいと言う。



開店時間の11時ごろ、店に入った。
カウンターでラーメンを待つ間、お客さんが次から次にのれんをくぐってきて、席がどんどんうまっていく。

この前、夫が食べておいしかったという「ねぎみそチャーシュー」を私もオーダーした。
今日、彼がオーダーしたのはキムチラーメン(?)だったと思う。

 

ちょっと変わっていてよかったのは、この酢。
携帯での写真がうまく撮れてないけど、酢の中には唐辛子が数本入っている。
ラーメンをある程度食べたところで、この酢をスープに少し加えるとあっさりとした別の風味も味わえる。



夫が言うとおり、確かに私好みの味で大満足。
できれば大盛りにして、もっと食べたかったくらい。
あいにくの雨と肌寒さだったので、絶好のラーメン日和になった。


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今日の巴川は…

2008年05月09日 | 静岡
夕方4時近く、ベランダへ出たとき、巴川の色がいつもと違い、赤茶けて見えることに気づいた。
空が曇っていても、ふだんはこんな色にはならない。



「今日の巴川、色が変だね」
リビングにいる夫に声をかけた。
「おぅ、俺が朝帰ってくるときもそんな色だっけな。俺もおかしいなぁと思ったっけだよ」



そっかぁ、やっぱりそうなんだ。
もう一度、川をのぞき込んだ。
ちょっと心配。


菊の香り

2008年05月08日 | 清水ともゑ帳
伯父の葬儀でいただいてきた菊が香る。
菊の香りは、子どものころの秋の日を思い出す。

小学校までの通学路、近道をしようと農家の庭先をよく横断したものだった。
「通らせて」
元気よく一声かける。
「はーい」
と、たいていはおばあちゃんが返してくれた。
その農家では、秋になるとたくさんの菊の花が咲いていた。



精進落としの席で、いとこがしみじみと言う。
「親戚どうしが集まるのは、こういうときばかりになったな」
確かに、ここ数年、黒い服の出番が増えた。
顔を合わせるときは互いに喪服だから、普段着で街ですれ違っても、そのまま通り過ぎてしまうかもしれない。

故人を偲びながら、昔の懐かしい話で小さく盛り上がる。
複雑な思いが入り混じる。
それは、子どものころに感じた菊の香りとなんだか似ている。
花の美しさに見とれ、庭先でいっとき楽しい時間を過ごしながらも、冬に向っていくことをさびしく思ったときと……。

亡き母の実兄である伯父の葬儀の今日は、母の誕生日でもあった。
母は7人兄妹の末っ子だった。
伯父より先に旅立って、12年になる。
久しぶりに兄妹全員が揃い、雲の上で仲良く大好きなお酒を酌み交わしているかもしれない。


日本平ハイキングコース(2)

2008年05月07日 | 低山歩き
日本平への宮加三(みやかみ)ハイキングコースの入り口から1時間ちょっとで、日本平ホテルまで登って来た。

「すげぇ、ちけえなぁ」
夫の声に私も見上げると、ヘリコプターのおなかがすぐ上空に見える。
周りの木々も風でワサワサ動く。

「おい、こっちだ」
彼が手招きする方へ、私も走り出した。



この連休中、ヘリコプターの遊覧飛行をしていたのだ。
東名高速の帰省ラッシュを上空から中継してるのかも…とか、夫といろいろ話ながら歩いてきたけど、これで納得。

展望台までさらに歩き続けた。
雲の上に浮ぶように、富士山の頭が少しだけのぞいている。



日本平と久能山をつなぐロープウェイ乗り場のところで、ソフトクリームを食べながら、東照宮の方角を望む。
石垣いちごのハウスが銀色に輝いている。



ソフトクリームを食べ終わったら、からだが冷えてきた。
来た道を下る。
また、薄暗い道を進んでいく。
行きはそれほど山を登っている感じはしなかったけれど、下ってみると傾斜を感じた。



帰りはちょっと余裕を持って、見落としていた風景をじっくり眺めながら歩いた。
日本平運動公園近くの水道施設が見えてきた。
王冠みたいなかっこをしている。



休憩も含めて往復2時間半ほど、散歩の延長くらいのちょうどよいハイキングだった。
他の4つのコースも踏破してみたい。


日本平ハイキングコース(1)

2008年05月06日 | 低山歩き
このところ、休みの日に天気がいいと、「歩きに行こう」と言う夫。
歩くのは私も大好きだから、ほいほいとすぐに仕度をする。
今日は、標高308メートルの日本平(にほんだいら)まで、ハイキングコースを歩くことにした。
日本平へは、5つのルートがある。
そのうちの一つ、日本平運動公園のあたりから入る宮加三(みやかみ)コースで頂上を目指す。
所要時間は80分らしいけれど、犬も一緒なので、2時間を予定している。

運動公園の駐車場のすぐ向かい側にハイキングコースへの入り口があり、この標識から出発。



歩き始めてすぐに爽やかな香が漂いだした。
庵原(いはら)に住んでいたころを思い出す、みかんの花の香り。
  ♪みかんの花が 咲いている♪
つい口ずさみたくなる。



愛犬ポポも元気よく歩く。



方々からお茶を刈る機械の音が聞こえてくる。
すでに葉を刈られた茶色の部分と新芽が青々としているところのコントラストがはっきりしている。
このあたりで、雄のキジを見かけた。
カメラを向けたら、すぐにどこかへ消えてしまった。



一人では入っていくのをためらってしまうような、木々に囲まれた薄暗く細い道を行く。
標識では、確かにここもハイキングコース。
この辺から山歩きの雰囲気が味わえる。



歩き始めて約1時間、すぐそこに頂上の鉄塔が見えてきた。
意外に早く着いた。



上空では、ずっとヘリコプターの音がし、時折、すぐ真上を飛んでいく。

<つづく>



「休業のお知らせ」

2008年05月05日 | 清水ともゑ帳
去年、盆休みが終わり、街がふだんどおりに動き出したころだった。
猛暑の中、いつものように商店街を通り、駅へと向っていた。
ふと、ある飲食店の方を見ると、シャッターに張り紙がされている
離れた場所からでも目を引く、太い筆文字が気になり、近くまで行ってみた。

それは、「休業のお知らせ」だった。
お盆の間、定休日は休まずお店を開けていたらしい。
振り替え休業日の告知が、相田みつを風の筆の運びで書かれている。
墨文字と余白の、黒と白の美しいバランスに、私はしばらく見入ってしまった。
その店に入ったことがなかったので、一度食べてみたいと思うようになった。

以来、「休業のお知らせ」など、店の張り紙を意識して見るようになった。
流れるような美しい筆文字で書かれたもの、パソコンでデザインをしてプリントアウトされたものなど、手書きにしても活字にしても、それぞれのお店の個性が表れているように思う。
それまで通り過ぎていたお店も、張り紙一枚で興味がわき、入ってみたいお店に変わる。

年末年始もいろいろ見て歩いた。
このゴールデンウィークが過ぎるころ、またあちこちで個性的な「お知らせ」に出会えそうな気がしている。


熟睡のバロメーター

2008年05月04日 | 清水ともゑ帳
40代に入り、白髪が増えた。
表面的にはわからないけど、ちょっと髪をあげると目立つ。
毛先に元気がなくなってきたこともあり、伸ばしていた髪をバッサリ切ったのは7年ほど前。
それで気づいたのは、ショートヘアは寝ぐせになりやすいってこと。
髪が長かったときは、多少クセがあっても束ねてしまえばわからなかった。

以来、寝ぐせは私の睡眠のバロメーター。
眠りが浅ければ寝ぐせはおとなしく、深ければ毛先はあっちへこっちへと元気よく跳ねている。
熟睡して目覚めた朝など、髪はすごい爆発状態。
そんな朝はたいてい時間いっぱいまで眠れているので、シャワーなど浴びている暇はない。
でも、少々のことではなおらないから、洗面台で頭全体を濡らしてから整える。

2ヵ月ほど前、「寝癖なおしウォーター」っていうものがあるのを知り、早速購入。
これまでの悪戦苦闘は何だったんだろう。
もっと早くから知っていればなぁ…。
忙しい朝、かなりの時間短縮。

私はふだん寝つきはいい方で、目覚ましをセットしなくても時間になればスパッと起きられる。
でも、今朝は寝坊できない日だったので、ゆうべはアラームをセットしてふとんに入った。
そしたら、なんだか時計ばかりが気になり、眠れなくなった。
何度も目が覚めているうちに、5時になり、そのまま起きた。

鏡を見たら、手櫛でもいいくらいに、髪が整っている。
ちょっとブラシを入れるだけで済んだ。
爆発頭にはならなかったけれど、睡眠不足で頭の中身はボーッとしている。



今朝の富士山

2008年05月03日 | 静岡
(8:06amの富士山)

雨上がりの朝、今日はどうかなぁ、と東の方向を見た。
このところ、かすみの向こうに隠れ、なかなかその姿が現れない。
富士山! 久しぶりに見えた。


空心菜

2008年05月02日 | 食べもの帳
私にとっては初めましての野菜、「空心菜(くうしんさい)」。
スーパーで1袋98円の特売だった。
スプラウトなら栄養価も高いだろうと思い、手に取りそのままカートへ。
すぐ横に、パプリカが1個98円で出ていた。
ならば、うちにある生ハムとトマト、空心菜、黄色のパプリカでサラダを作ろうと思いついた。

茎が中空なので、空心菜と名前がついたそうで、「空芯菜」とも書くらしい。
私はもっと哲学的な由来を想像していた。
「空」と「心」は般若心経に出てくる漢字だから。

食べてみると、香りや味にくせもなくおいしい。
シャキシャキした食感もいい。
あとでネットで調べたら、なるほど空心菜は栄養価が高く、カルシウム、カリウム、鉄分を多く含むほか、βーカロチンもあるのでビタミンAも摂取できるらしい。
茎が中空でも栄養はたっぷりで、体に不足しがちなものを満たしてくれるんだね。



馬走まで

2008年05月01日 | 静岡
午後、馬走(まばせ)方面へ散歩に出かけた。
自宅から西へ、幹線道路沿いを歩く。
途中、夫が「この道を折れてみよう」と言い、南へ入った。
公園が見えたので、一休み。



初めて来た公園。
そんなに広いところではないけど、木々がのびのびと育っている感じ。
足元にはクローバーが広がる。
道一本入るだけで、違う風景に出会える。



再び、幹線道路に出て、有東坂池(うとうざかいけ)公園に。
毎年、この時期、たくさんの鯉のぼりが泳ぐ



花々で囲まれた池の周りを、ぐるりと一周。
帰りは幹線道路を北側へ渡り、折り返す。
路地へ入り、しばらく歩いたら、こんなお店が。



店は閉まっていて、家屋の脇に「予約箱」というのがあった。
予約しないと食べられないのかな。
ちょっと気になり、後ろ髪引かれる。

いつも車では、ピューンと走ってしまう幹線道路。
歩きながらわき道を一本入ると、初めてのところだらけ。
清水にいながらにして、旅人気分を味わえた散歩タイム。


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