カメの眼通信

青空を見上げるカメの眼は、ルビーのような赤い色。

メメント・モリ

2007年08月28日 | 掲示板
管理人です。

「メメント・モリ」(死を想え)
藤原新也の写真集である。以前、彼の仕事場におじゃましたときに、彼から頂いた写真集である。この写真集から大いなる影響を受けた。

そして今回。またトラップ事故によって、ニホンイシガメ2匹を死に至らしめた。このうち1匹は、マーキングによって個体識別が出来た。J149個体。老齢のメスだった。死亡させた原因は、以下の通り。前回のカメ調査時に、翌日もカメ調査を行いますので、トラップは引き上げずそのままにしていてくださいと言われ、そのまま1ヶ月もの間、トラップを放置していたことによる。言った本人も言ったことをすっかり忘れていたようだ。忙しく、熱い時期とはいえ、防ごうと思えば防げた事故である。

絶句!
なんのためにカメ調査をしているのか!
イシガメの保護を目指して調査しているのではなかったか!
先日の調整会合といい、トラップ事故といい、打ちのめされることばかりだ。
でも待てよ。
今回の事故は悲劇だが、死が確認出来ること自体は悪いことではない。それは誰がいつどこでどのように死んだのかが確認できるからである。いつ生まれ・どこでどのように何年生き・いつなぜ死んだのかが野生動物でわかることは夢ではないか。今日の日経新聞に「NTTが新端末」という見出しで、ICタグにかわる端末の開発に着手した記事が掲載されていたが、これが実用化されれば野生動物の現在地が把握することも可能だ。

「メメント・モリ」(死を想え)これは本来、自分が死んだときのことを想えという意味だと思うが、今回のイシガメのトラップ事故での教訓を今後にいかしたいと切に思う。
コメント (1)
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