松尾芭蕉は三重県伊賀市生まれで、世界的に知られた日本史上最高の俳諧師の一人と言われています。
その芭蕉が病に倒れ、51歳と言う若さで亡くなったた終焉の地が大阪の御堂筋です。
松尾芭蕉は晩年の元禄7年(1694年)5月に九州へ向かうつもりで江戸から大津、京都、故郷の伊賀上野、奈良、生駒を経て2度目となる大坂の地を踏みました。
当時大坂には2人の門人が俳壇をにぎわしていたが、相互に円満を欠くところがあり、それを取り持つための来坂でした。
出発時から体の不調を訴えており、住吉神社に祈願するなどしましたがその効果なく、その後、発熱下痢を伴い、花屋仁右衛門方離れ座敷に病臥しました。
そして回復することなく10月12日夕方、門人たちに見守られながら51歳の若さで亡くなりました。
・御堂筋の本線と側道の間のグリーンベルトに「芭蕉翁終焉の地」の石碑が立っています。
芭蕉は亡くなる前の約1ヶ月を大坂で暮らし、各地を観光したり俳句会に出たりしていました。
最後の句となった
『旅に病んで夢は枯野をかけめぐる』は、
病に臥した花屋仁右衛門方離れ座敷で死の4日前に詠まれたものだそうです。
芭蕉が亡くなった御堂筋の旅宿・花屋仁右衛門方の離れ座敷の跡地は、御堂筋の拡幅により現在は御堂筋の中になっており、本線と側道の間のグリーンベルトに石碑が立っています。