らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

煮え湯を飲まされる

2014-06-13 | 雑学

皆さんは煮え湯を飲まされた事がありますか?
煮え湯と言っても諺の方です。
今日はその意味について、文化庁が作成している「ことば食堂」の動画からご紹介します。

毎年、文化庁が「国語に関する世論調査」を実施していますが、それをもとにした動画『ことば食堂』が4月から公開されており、その第2回目が5月1日に公開された「煮え湯を飲まされる」です。

動画では、ある美容室の店主(以下Aさん)と客の会話でスタートしています。
Aさんのお店の助手の女の子がライバル店(以下B店)の店主の引き抜きにあって退職したことに絡んで、Aさんが「B店の店主には煮え湯を飲まされた」と怒っています。
Aさんのスタッフが「B店の店主と仲がよかったのか?」と聞くと、Aさんは「後で出てきたライバル店、仲が良いことはないでしょう!」と憤ります。
そこで、客もAさんのスタッフも頭をかしげます。

この後、動画では、この言葉は本来の意味について解説しますが、「煮え湯を飲まされる」とは、
(ア)敵からひどい目に遭わされることでしょうか?
(イ)信頼していた者から裏切られることでしょうか?
皆さんはどちらだと思われますか?

本来の意味は(イ)ですが、平成23年度の「国語に関する世論調査」で「煮え湯を飲まされる」の意味を尋ねたところ、(ア)が23.9%、(イ)が64.3%だったそうです。
その内、16歳~19歳までの若い年代では(ア)を選んだ人は37.2%、40歳代までの各年代でも30%以上の人が(ア)を選んだそうです。

「解説」
若い人たちの間で、「敵からひどい目に遭わされる」という意味で使われるようになってきた理由について解説しています。
「煮え湯を飲まされる」とは、予期していないのにひどい目に遭わされるときに使う言葉で、最初から煮え湯を差し出すような相手であると分かっていれば警戒できますが、そんなことをされるとは思っていないからこそ痛い思いをさせられる状況を表しています。
 
しかし、沸騰した熱湯はそれ自体危険なものですから、「信頼していた者から」という前提がなくても、一方的に或いは無理やりに飲まされればひどいことになります。
「煮え湯」という言葉のイメージから「ひどい目に遭わされる」というイメージが強く、信頼している相手から「思いがけず」の意味合いが忘れがちと解説しています。

「煮え湯」は飲まされないように、そして、知人・友人にも飲まさないようにしたいものですね。
なお、この動画にはこちら「ことば食堂」からアクセスできます。