円の由来
今日は日本の貨幣の呼称が「円」になった由来を調べました。
お金の単位が「円」に切り替わったのは明治4年(1871年)のことです。
それまでは「文(もん)、朱(しゅ)、匁(もんめ)、分(ぶ)、疋(ひき)、両(りょう)」など、いくつもの単位が混在してとても複雑でした。
例えば、「1両は4分」、「1分は4朱」、「1貫は1000匁」「1匁は10分」「10文は1疋」などです。
これでは貿易にも支障が生じるということで「100銭を1円」という単位が採用されました。
「円」になった理由については次の3つの説があるようです。
1、大隈重信説
「指で丸(円)を作ればお金のことと子供でも分かるからこれにすべし」と大隈重信が言ったという説。
2、貨幣の形説
新しい貨幣の形が丸(円)だったことから、「円}と言うようになったとする説。
3、江戸時代起源説
江戸時代にも1両のことを1円と呼ぶことがあったようで、この為「円」という単位を使うようになったとする説。
いずれも決定的な説ではないようですが、現在では(1)の大隈説が有力とのことです。
参考までにドルと言う名称はドイツで使われていた歴史的通貨のタ―ラ―からきているそうです。
ターラーは、16世紀にボヘミアのサンクト・ヨアヒムスタール(現在のチェコ)と言う銀の鉱山で鋳造されたヨアヒムスターラー銀貨の名前が短縮されてターラーと呼ばれるようになったそうですが、この銀貨は大型で品位も良く、フローリング金貨と等価として扱われたので、絶対量の不足していたフローリン金貨に代わって広く流通したそうです。
この品質の高さで知られた銀貨を指すターラーという言葉が良貨の含意で一般名詞化し、ヨーロッパ各国で通貨名として広まり、アメリカ合衆国他各地においても良貨の意味を込め、自国通貨をダラー(Dollar)と呼ぶようになったと言うことです。