「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺があります。
なぜ、風が吹いて桶屋が儲かるのでしょか?
ご存知の方が多いと思いますが、ご紹介します。
「風が吹けば桶屋が儲かる」という諺の意味は、ある事象の発生は、一見すると全く関係がないと思われる場所・物事に影響が及ぶことの喩えです。
また、当てにならないことを期待する例えとしても使われています。
この諺の注釈は、
1.大風が吹くと土埃が舞い上がります。
2.土埃が目に入ると目を病んで盲人が増えます。
3.目の不自由な人たちの多くは三味線を弾いて生活するので、三味線に使う猫の皮がたくさん必要になり、猫が殺されて少なくなります。
4.猫が減ればネズミが増えます。
5.ネズミは桶をかじるので桶の需要が増え、桶屋が儲かります。
なお、この諺の由来は、江戸時代の浮世草子『世間学者気質(かたぎ)』巻三(明和五年、1768年)のようです。
但し、ここでは「桶」の代わりに「箱」となっており、「風が吹けば箱屋が儲かる」の成句では書かれていません。
ウィキペディアによると『世間学者気質(かたぎ)』については、次のように書かれています。
『今日の大風で土ほこりが立ちて、人の目の中へ入れば、世間にめくらが大ぶん出来る。 そこで三味線がよふうれる。
そうすると猫の皮がたんといるによって、世界中の猫が大分へる。そふなれば鼠があばれ出すによって、おのづから箱の類をかぢりおる。
爰(ここ)で箱屋をしたらば大分よかりそふなものじゃと思案は仕だしても、是(これ)も元手がなふては埒(らち)明(あか)ず。』
これが桶屋が儲かる因果関係を言った、この諺の出典と言われているものです。