らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

弱冠

2015-01-22 | 雑学

「彼は弱冠28歳でこのような偉業を成し遂げた」とか「弱冠14歳でプロ棋士に合格した」など、賞賛する時に使われることがある言葉に「弱冠」があります。
私は、この二例の表現について多少違和感を感じる者です。
「弱冠」とは、20歳の男子のことと理解していましたが、皆さんは如何でしょうか?

「弱冠」を広辞苑を調べてみると、①古代中国で、男子20歳を「弱」と言い、元服して冠を被ったことから、男子20歳の異称。また、青年に達すること。
                     ②年の若いこと。と書かれています。

この辞書が書いているように、「弱冠」は、古代中国の古典「礼記」に「二十を弱という、冠す」とあって、20歳になると冠をかぶり、元服式を行ったことから「弱冠」という語ができたとされます。
「弱冠」は一般に「男子20歳の異称」のことで、20歳以外や女性に使うのは誤りだという考え方があるようです。

 一方で、20歳以外についても「弱冠」を使用してよいという考え方もあるということです。
最近の国語辞典では、20歳と特定せず、単に年が若い意味で男女に関係なく 、13歳、18歳、24歳、34歳……といった幅広い年齢での用例が載っているそうです。
ただ、「20歳以外は誤り」という考えも根強くあるそうなので、「弱冠」の多用は避け、「 …歳の若さで」などと表記するのが望ましいのではないかといわれています。

ところで、「弱冠」を「若干」と書くことはありませんか?
後者の「若干」は、はっきりとはしないが、さほど多くない数量を表す言葉です。
これは、「若干」の「干」を「十」と「一」に分解すると、「一の若く(ごとく)、十の若し」となり、その意味は、「一のようであり、十のようでもある」ということから、はっきりしないが、あまり多くない数を表すようになったのだそうです。

年が若いことを意味する「じゃっかん(弱冠)」は、「若」がつくことから「若干」と表記されることもあるようですが、年が若い意味の「じゃっかん」は「弱冠」なので注意が必要ですね。