高野街道を歩くシリーズは今日が最終回となります。
今回の「高野街道を歩く」は、目的地の高野山を上るコースでしたが、同好会のメンバーたちの年齢と体力を考えれば、町石道を歩くのはとても無理と判断し、電車とバスで奥の院まで行くことになりました。
ただ、タイトルが「高野街道を歩く」なので、せめて下りだけでも歩こうと言うことで、帰りは女人堂からケーブルカーの上り乗車駅である極楽橋駅までを歩くことにしました。
・金剛峯寺への入り口です。昔はこれより先は女人禁制でした。
「不動坂ルート」
この地図の現在地(左上)から極楽橋(右下)までの不動坂ルートを歩いて下ります。
このルートには新旧の二つのルートがあり、旧ルートを通れば「いろは坂」や「岩不動」などの名所もあったのですが、当日は道が濡れており、スリップの危険性があると言うことで、安全な新ルートを歩くことにしました。
・高野街道・不動坂ルートを下る同僚たちです。
「高野山コウヤマキ植物群落保護林」
ここに掲げられている説明には次のように記されています。
『この地区には高野山における代表的樹種であるコウヤマキの純林的な林相が部分的に見られる。当保護林内には、コウヤマキに加えて、スギ、ヒノキ、アカマツ、モミ、ツガが混成して天然林を形成し、往古から全山を覆って栄えた伝統ある美林を偲ぶことができる貴重な森林である。』
「極楽橋」
1時間余り下って極楽橋駅前に架かっている「極楽橋」に辿り着きました。
この橋は昭和29年(1954年)に架け替えられた橋で、一般の人は、この橋を渡って「不動坂」を登り、高野山上の「女人堂」に出るのですが、私たちはそのコースを下ってきたのです。
「極楽橋駅」
南海電鉄 極楽橋駅です。
大正14年(1925)に始まった高野下駅~極楽橋駅間約10.3キロの線路延長工事は、山岳地帯のため難工事となり、昭和4年(1929)2月にようやく当駅が開業しました(ケーブルカーの開通は翌年6月)。
電車のホームとケーブルカー乗り場を結ぶ構内通路は、直下を流れる「不動谷川」に架かる橋の役割も果たしています。
駅から川沿いを下っていくと駅名の由来となった「極楽橋」があります。(南海電鉄HPより)
「観光列車:天空」
天空は橋本駅から極楽橋駅までの19.8㎞を運行しています。
急こう配の斜面や24ものトンネルをくぐりながら標高差443mの山岳区間をゆっくり駆け上がっていく行程です。
南海電鉄のHPによれば、車体カラーは山岳区間の風景を大切にし、森林をイメージした深いグリーンと、高野山にある根本大塔をイメージした朱色のラインが基本となっています。
天空の車内です。
この電車は風景を存分に楽しめるよう座席配置や設備に様々な工夫が凝らされています。
即ち、眺望の良い西側面には、ワイドな眺めが楽しめる固定の大型窓を採用しており、全国の大手私鉄で唯一の展望デッキを設け、風景が一望できる構造にもなっています。