手紙やはがきなどで、伝統的な時候の挨拶として、「およろこび申し上げます」で結ぶことが慣習となっていますが、この「およろこび」を漢字で書く時、「お慶び」と書くのか「お喜び」と書くのか迷うことはありませんか?
そこで今日はこの使用区分について調べてみました。
「お慶び」と「お喜び」、常用漢字になっているのは「お喜び」です。
従って、冒頭の「およろこび申し上げます」では、「お喜びを申し上げます」と書くのが正しいということになります。
ただ、慶事では「慶ぶ」という字を使う習慣が広まっていることから、一般的には、より強く祝う気持ちを表現するときに「慶」を使うようになってきていると言うことです。
「よろこび」には、「喜び」・「慶び」以外にも「悦び」と「歓び」がありますが、この中で最も一般的なものが「喜び」です。
この「喜び」はどんな場合にも使えるので、迷った時には「お喜び」と書いておけば問題ありません。
一方、「慶び」は、慶事(祝い事)による喜びを意味する言葉なので、常用漢字を用いることとされている公文書などを除き、「お慶び申し上げます」と表現しても問題ないということです。