ワードで文章を作成している時、漢字変換でどちらの漢字だったか迷うことがよくあります。
例えば、相続などで家の名義を親から子に「書きかえる」場合の「かえる」は「代える」でしょうか。それとも「替える」或いは「換える」なのでしょうか?
今日はこの「代える」、「替える」、「換える」の使用区分について調べました。
・先ず、「代える」には、「あるものの役割を他のものにさせること」という意味があります。
従って、「書面をもって挨拶に代える」「課長の代わりに出席する」などの場合は「代える」を使用します。
「代理」という言葉を思い浮かべれば、イメージしやすいと思います。
・次に、「替える」には、「あるものが退いたあとに他のものが入ること」という意味があり、「商売を替える」「ピッチャーを替える」などの場合には「替える」を使用します。
「替」を使った言葉に「交替」があるので思いだしましょう。
・「換える」には、「物と物を入れかえること」という意味があり、今までしていたことをやめて、新しく同じことをする、或いは別のもので同じことをする場合に使用します。
「部品を換える」「品物を金に換える」「乗り換える」「書き換える」など場合は「換」の字を用います。
「交換」「換金」「換気」などの言葉を思い浮かべると覚えやすいと思います。
この三つの例では「替」と「換」が少し紛らわしいかもしれません。
「替」の対象となるのは人、モノ両方であるのに対し、「換」はモノのみなので、その点を押さえておくと、区別しやすいのではないかと思います。
そこで冒頭の名義を「書きかえる」場合の「かえる」は、父の名前と子の名前を入れかえているので「書き換える」となります。
なお、「変える」は変化・変更の場合に使用し、そのもの自体の様子やあり方をかえる場合に使います。
例えば、「顔色を変える」「態度を変える」「方針を変える」「予定を変える」「生まれ変わる」「心変わり」「季節の移り変わり」などです。