学生の匠リフォームの第3回目。
っていうことで、きょうは左手の無筋基礎について、から。
住宅の基礎にコンクリートを使うようになったのは、
比較的に早い時期なのではないかと思います。
リフォームで解体すると、それ以前の「束石」に依るものも多いけれど、
けっこう古い建物でも、コンクリートが使われているケースが目立ちます。
ちなみに束石は、ホームセンターへでも行けば、
デッキの基礎用などで、今でも一般に販売されています。
で、コンクリート基礎はいいのだけれど、その中に鉄筋が入るというのは、
いろいろな建築基準法の変遷を経てのことなのでしょう。
強度を飛躍的に高めてくれます。
現状の古い住宅の問題の大きなポイントが、実はこれなんですね。
こういう無筋基礎に補強的な鉄筋基礎をくっつけるように新設する
という対処の仕方が、なされます。
でもまぁ、そうするためには、内側からやろうとすればこのように
既存の内部を撤去しないと出来ません。
外部側からくっつけるという作戦もありますが、
密集地などでは、施工が非常に難しいケースも出てきます。
というようなことから、現状では建築基準法レベルに満たない
「現状不適格」な建物にならざるを得ないわけですね。
いろいろなリフォームは可能だけれど、この基礎の問題、
もっといえば、地盤の問題も含めれば、大変難しい問題が出てきます。
さて、工事は家の内側から、地盤面を掘削して
40cm土を運び出して整地し、その上に砕石を敷き込んでいきます。
写真右側が、その様子です。
この工事の行われた地域は、山にも近く、頑丈な地盤面。
地質調査までは必要ない、ということです。
この家から2分ほどのわたしどもの社屋建築でも、
特段の地盤補強は必要ない、という結果が出ておりました。
こうして、整理した土間面に対して、鉄筋コンクリートの土間床を新設します。
そのあたりは、また明日に。
こういうディテールの紹介は、ブログの趣旨には添っているのですが、
やっぱ、ちょっと、専門的かなぁ。
でもまぁ、建築への知識が深まっていただくのは、
よい家づくりのいちばんのポイントになるものなので。