三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

カンディハウス

2007年08月27日 05時04分18秒 | 住宅取材&ウラ話




北海道内の企業でありながら、
視野は広く世界に持って、優良企業として活躍している企業も数多くありますね。
そんななかでも、インテリア関係企業として元気なのが、
旭川のカンディハウスさんです。
創業者の長原さんは家具職人としてヨーロッパで修行し、
そのとき、北海道の優良な原木が高級家具の材料として
ヨーロッパに輸出され、職人の手業が加えられて高級家具に生まれ変わって、
ふたたび日本にも出荷されていくプロセスを目のあたりにして、
北海道で高級家具生産を一念発起して起業したフロンティア。
企業家としてのそういう姿勢は深く尊敬していたところです。
そう思っていたら、数年前にわたしの高校時代の同窓生である友人、渡辺直行氏が
なんと、2代目社長に就任しています。
ふしぎな巡り合わせにびっくりしているのですが、
ときどき、顔を合わせる機会にはいろいろな情報交換をさせてもらっています。
とはいっても、先方は幅広く世界を相手に高級家具で戦っている企業。
ほぼ、一方的に情報をいただいている、というところ。

今回もいろいろ話を聞いてきましたが、
とくに面白かったのが、欧米での「日本ブーム」の様子。
日本文化全般への関心が高まっているそうですね。
「いちばん理解していないのは、日本じゃないかなぁ・・・」ということ。
アメリカのIT成功者たちのなかでも1,2を争う大富豪の、
オラクル社の創業者が、なんと、桂離宮をアメリカでそっくりに建てたんだそうです。
施主本人が身長が高い人なので、
実際の桂離宮より寸法が大きくなっているのだそうですが
日本から宮大工を招いて、現物と同じような設計プランで作ったのだそうです。

なんで桂離宮のような建築まで、と疑問を感じますが、
サスティナブルということを考え始めてきた欧米人にとっては、
木と石と、紙や土などといった素朴そのものの素材で、
千年を超える審美眼に耐え抜いてきた日本文化は、まさに生きた未来透視図なんですね。
相当のレベルまで、本物の日本文化性がかれらに活かされようとしている。
その意味で、やはり省エネルギーとか、サスティナビリティということが
まさに現代の最先端的な興味分野になってきているのだなぁと
実感させられますね。

写真は、同社製品に囲まれた、あたたかく心地よさの感じられる社長室です。
たいへん、人をフレンドリーにさせる雰囲気でした。
コメント
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