若い億万長者たち
いま、アメリカでは次代のジョブズを探せ、という
そういったムードが充満しているという。
アップルやマイクロソフトの勃興期、
空前の事態があった。
株式公開という名目で、まだ若い企業家たちが巨万の富を得たのだ。
実態の売上金額とはかけ離れた巨額のマネーが
このIT業界になだれ込んできた。
このIT革命以降、拡大した「金融」が、新たな投資先を求めて
結局はサブプライムローンにどんどん向かい、
それが破綻することから、現代資本主義の出口なしが始まったのだと思う。
しかし、この時点の金融の働き方は、
日本ではあり得ないダイナミックさであって、
こういう活力を生み出す金融の力自体は、すごい機能を果たしていたと思う。
日本で起業しようとすると、「あなたは実績がないから」と
銀行から断られ、そうでなくとも
ほぼ全生命を担保に取られるというのが大方の実態。
金融というもののありようが、日本とアメリカではまったく違うと思う。
このアップルの創業期での企業活動のダイナミズムを見ていると
なぜ、日本ではこうした技術革新が起こらないか、
そして、キャッチアップにばかり社会資本が向かうのはなぜかを
再認識させられる。
生命保険まで担保に入れさせる日本と、
挑戦する若者に積極的に投資する社会との違いが明瞭だ。
その後、日本でもこういった形体の資本の展開があったけれど、
それはまさにアメリカのキャッチアップにしか過ぎなかったと思う。
まぁ、資本の投資スタイルについては、まだ明確な白黒は付けられないだろうけれど。
しかし、こうした資本のダイナミックな展開で
IT産業が勃興したこと自体は間違いがない。
ジョブズさんは、まさにアメリカンドリームそのままに、
あっという間に数百億円という資産を手に入れることになる。
<まだ、続きそうです>