三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【「かでる」や「おがーる」 日本語ネーミング進化】

2018年11月18日 06時32分41秒 | Weblog
先日投稿した「オガールイン」について
いろいろなコメントをいただきました。建築家の丸田絢子さんからは
設計者についての情報もいただきましたので、修正しました。
ありがとうございます。
で、ほかの方からも「おがる」というコトバについて指摘があった。
こっちもなかなかの「ツボ」でしたので、ネタとして使わせていただきます(笑)。

「おがる」って、東北北海道でよく使われる北方的方言のようなのですね。
って、わたしはあんまり耳にしていなかったので気付きませんでした。
大きくなる、成長するっていう意味「おがる」がベースのようです。
わが家系は広島県や兵庫県という瀬戸内海地域からの移民なので、
やや日本人としてのDNA系統が違う方言なのでしょうね。勉強になりました。
近年の「かでる」とかといった公的集合施設へのネーミングって
日本語の進化として、かねてからいい方向ではないかと思っています。
あ、かでる、というのは北海道庁の近隣に位置する公共施設で
札幌市中央区北2条西7丁目にあるので、「かでる27」とネーミングされている。
かでるというコトバは、「仲間にいれてあげる」みたいなニュアンスの方言。
「かでてやる」というコトバは北海道的人的コミュニケーションの
ごくベースにあるようなありようを端的に示していて
設立当時「なかなかやるな」感のあったネーミングだったのです。
わかりやすい「方言」をベースに、ときには若干アレンジも加えて、
現代的な再生をしていくというのは、国語審議会とは別の視点で
わたしは大いに賛同しているものです。
オガールってコトバの語感から言うとフランス語っぽいニュアンスもある(笑)。
たぶん、海外の方からすれば難しい日本語の指示代名詞だらけの
公的施設名称と比較して、圧倒的にわかりやすく親しみやすいだろうと思います。
「オガール?おおイエース(笑)」という反応が期待できる。
民主主義がそれほど成熟していると言えない国民性社会で
こういったネーミングは、わかりやすい民主主義実践ではないかと
ひそかに支援したくなる心理をいだかせると思っています。
・・・ってまぁ大袈裟ですが(笑)。
公共事業の成果物を多くの人たちの共有資産として育てていくために、
こういったネーミングがもたらす「イメージ」はきわめて重要だと思います。

<写真は「オガールイン」の朝食会場のインテリア。
キッチュなイメージでなかなか明るい雰囲気をつくっていて
たいへん好感を持てました。なんか楽しい(笑)。>
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