以前紹介した平尾稔幸さん設計の当別町郊外の家の寝室。
まるで列車のような細長い建物ですが、
寝室は、そこから突き出したように独立して建っています。
寸法はたいへん小さめ。立って半畳、寝て一畳、という感覚に近い。
でも、よく考えてみると
大きなスペースというのは、いろいろな使い方が出来るので、かえって目的というのは不明確になる。 いっぽうこういう小ささだと、空間の意図というのが、あいまいな形でなく明瞭に伝わってきます。
昼間に伺ったので、ベッドからは明るい空が見られました、
が、ベッドの目的は夜。
眠りにつくまでの、いっときの時間を考えたとき
この寝室のめざすものは明確になります。
まさに「天空の寝室」
札幌のような大都会とは違って、この土地の最大のメリットは星空。
平尾さんはよく、「ミクロコスモス」という言葉をキーワードに使います。
それが、ホント、端的に伝わってきますね。
まぁ、土砂降りの雨の時はどうするんだよ、
というつっこみもありそうですが、それもまた、「ミクロコスモス」。
いずれにせよ
都会では味わいにくい暮らしぶりを満喫できる設計プランといえるでしょう。
これから、こういう「感性的な暮らし方実現型」、という住宅需要って
きっと高まってくるのではないか、
今後の住宅のメイン需要層にふたたび予想される団塊世代にとって
こうした「ついの住処」はきっと魅力的なのではないか、と思えますが
みなさん、いかが、感じられますか?
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