私は絵描きの仕事をしている。
「冬の朝の光景を描いてください」…という依頼が来たとする。
冬の朝…。昨夜の雪が積もって…一面の銀世界。早朝の凛とした空気。まだ誰もクツ跡をつけていない、まっさらな雪の丘。「はじめの一歩」を、コポッと踏み出す。鳥が「おはよう」を告げている…。
とまあ、文字で書いたらこうでも、実際に絵を描くとなると、とてもとても。難題。雪の質感。空気感。朝の静けさ…。実際に雪に足をつっこんだ「あの」感触。これらを「伝えたい!」気持ちはあっても、それを「伝える術(すべ)」がなくては、どうしようもない。ここであらためて「表現技術」が必要になる。
よく「絵は心だ」というけど、技術なくして「こころ」はあらわせないのもまた事実。それを他人様に見せて、感動してもらう…となると尚更だ。
なにやら固いフリですが。
スケートアメリカの大ちゃんの演技(ようやくこの話)。
そう、今まで大ちゃんは「伝えたいイメージ(気持ち)」は充分にあるのだけど、そして技術も持っているのだけど、それが何故か上手く噛みあわず(年齢のせいもあるかと思います)、どうにもこうにももどかしいものがあったと思う。
それがここに来てようやく、「イメージ」+「技術」+「体力」…すべてが一致してきた!ついに!ついに!02世界Jrで「なんて魅力的な滑り!」とヒトメ惚れしてから、3年半でここまできたのだわ。だから、私は泣くのよ。泣かいでか。
SPの「ムーランルージュ」は、かなり期待してたんだけど、まだちょっと「タンゴ」のあのダーティな雰囲気は出せていない。良く踊って動きのキレもいいのだけど…いかにも若い、というのですか。健康的でピュアなお色気だ。もっと女の子を泣かせたり(?)「悪い男」になんないといけないのかも(笑)。
ダンサー・エマさんの「ムンムンとしたタンゴ」を見てしまってるせいかな~。タンゴはまず「ムード」だ。色気と小粋さが必須なのだ(そう思わん?)。でも、アイスダンスでなくてシングルだから、まずまず今の時点ではこれで十分なのかな。
アクセルの転倒にもめげず、素晴しいテンション。スピード感と情熱でぐいぐいと押していく。サーキュラーの華やかな足さばき。最初はやや冷静?だったお客さんをノセて、大歓声。ああ、大ちゃんがまぶしい(オールバックだけど、ジョニーほどオデコはまぶしくない←ジョニーのオデコは可愛い^^;)。
PCSもっと出ていいわ。出せ!(脅迫)
それにつけても、ケビンの4-3成功の「サフリ・デュオ」見たかった。SPは3人くらいは映してほしい~。またNHKにメールしなくては(放送時間延長を!)。
フリーのラフマニノフは、東伏見より更に輝いていた。「GP本番!」という気迫も勿論見えました。
大ちゃんの一番いい所、「すべるように滑る」速いスケートが、気持ちよくてたまんない。海面すれすれに飛んでいく水鳥のようだ。きゃー(なぜ叫ぶ)。
そしてこの人は「踊りながら滑る」「踊りながらジャンプを跳ぶ」ヒトなのだ。だから、すべてが一環してひとつの流れになっている。
空中に上がってからクルッと回る、得意のルッツやフリップの見事さ。コンボの2個目のジャンプが、やや1個目より小さくなる時もあるけど「3-3を跳ぶ!」という意志が見える。少しランディングが揺れているとこもありつつ、ほぼ完璧(なんで2個目のアクセルがダブルなのか?とゆーと、3回転を規定の「8個」までにするには、ここを2アクセルにしないと、最後の3サルコゥが0点になってしまうから?海外の記事にもありましたが、ホンマかいな)
冒頭の4回転、惜しかった~。けど、ちゃんと4回きっちり回ってる。でも、大ちゃんはもう4回転は手中におさめている人なので、余り心配していない私。今季中にSPにも入れてくるかな。作戦的にはどうなんだろ。
振付は(モロゾフにしては?)余り奇を衒うことなく、オーソドックスにまとめてある。前半はゴージャスに、深遠に。中盤は美しくかつ叙情的に。最後はドワ~ッと盛り上げていく(なんという王道)。
ほんと、この残り1分くらいって、スケーターは「死にそうにキツイ」らしいのですが、大ちゃん、夏の訓練の成果か、ヘタレるどころかグイグイ押していく。ストレートラインの直前なんて、私が目の前の席に座っていたら「大ちゃん!カッコ良すぎ!」と、両手を振って叫んでいるかもしれない(?)ここらあたり、ヤグディンの「情熱炸裂ステップ」にも似た素晴しいテンションだ。まさしく「表現と技術の一致」。
スピンもジャンプも、今までに比べて締まった感じがするし、小柄な体が何倍にも大きく見える。モロゾフの振り付けは、首・頭の使い方がポイントだと思うんだけど、要所要所がピタリと決まっているので、踊りが美しい。
それにしても五十嵐さんの解説で、いかに「筋力アップ」がスケーターにとって大事・大事か、よ~くわかりました(女子もそうなのかしら?)。
「いくら下半身が激しく動いても上体がブレない」って、ヤグの時も小川勝昇氏が解説で語ってましたね。それは大切な事なんですね。NHKで前にチラッと大ちゃんの夏トレの場面を、ニュースでやってたけど、地道な努力がすべての土台なんだなあ。それは、私のやってる絵の世界でも言えるわ。
「順位の事を考えないで、自分の演技だけに集中する」というのは、出来そうで出来ないんだけど(やっぱ優勝したいものね)、精神的にも成長したのかな。ノーマーク選手だったことも幸いしたのかな。
これからも好不調はあるでしょうが、「踊る才能」と「滑る才能」の両方を持った日本人男子は稀少だ。トリノへ行ってほしい…でも、ホントは本田君にも織田君にも、3人で行ってほしいんだよ~。わ~ん。誰か、枠をくれ、枠を。
(再び、大ちゃんへの愛を叫んでますが、ライサもジュベも語ります…後に)
「冬の朝の光景を描いてください」…という依頼が来たとする。
冬の朝…。昨夜の雪が積もって…一面の銀世界。早朝の凛とした空気。まだ誰もクツ跡をつけていない、まっさらな雪の丘。「はじめの一歩」を、コポッと踏み出す。鳥が「おはよう」を告げている…。
とまあ、文字で書いたらこうでも、実際に絵を描くとなると、とてもとても。難題。雪の質感。空気感。朝の静けさ…。実際に雪に足をつっこんだ「あの」感触。これらを「伝えたい!」気持ちはあっても、それを「伝える術(すべ)」がなくては、どうしようもない。ここであらためて「表現技術」が必要になる。
よく「絵は心だ」というけど、技術なくして「こころ」はあらわせないのもまた事実。それを他人様に見せて、感動してもらう…となると尚更だ。
なにやら固いフリですが。
スケートアメリカの大ちゃんの演技(ようやくこの話)。
そう、今まで大ちゃんは「伝えたいイメージ(気持ち)」は充分にあるのだけど、そして技術も持っているのだけど、それが何故か上手く噛みあわず(年齢のせいもあるかと思います)、どうにもこうにももどかしいものがあったと思う。
それがここに来てようやく、「イメージ」+「技術」+「体力」…すべてが一致してきた!ついに!ついに!02世界Jrで「なんて魅力的な滑り!」とヒトメ惚れしてから、3年半でここまできたのだわ。だから、私は泣くのよ。泣かいでか。
SPの「ムーランルージュ」は、かなり期待してたんだけど、まだちょっと「タンゴ」のあのダーティな雰囲気は出せていない。良く踊って動きのキレもいいのだけど…いかにも若い、というのですか。健康的でピュアなお色気だ。もっと女の子を泣かせたり(?)「悪い男」になんないといけないのかも(笑)。
ダンサー・エマさんの「ムンムンとしたタンゴ」を見てしまってるせいかな~。タンゴはまず「ムード」だ。色気と小粋さが必須なのだ(そう思わん?)。でも、アイスダンスでなくてシングルだから、まずまず今の時点ではこれで十分なのかな。
アクセルの転倒にもめげず、素晴しいテンション。スピード感と情熱でぐいぐいと押していく。サーキュラーの華やかな足さばき。最初はやや冷静?だったお客さんをノセて、大歓声。ああ、大ちゃんがまぶしい(オールバックだけど、ジョニーほどオデコはまぶしくない←ジョニーのオデコは可愛い^^;)。
PCSもっと出ていいわ。出せ!(脅迫)
それにつけても、ケビンの4-3成功の「サフリ・デュオ」見たかった。SPは3人くらいは映してほしい~。またNHKにメールしなくては(放送時間延長を!)。
フリーのラフマニノフは、東伏見より更に輝いていた。「GP本番!」という気迫も勿論見えました。
大ちゃんの一番いい所、「すべるように滑る」速いスケートが、気持ちよくてたまんない。海面すれすれに飛んでいく水鳥のようだ。きゃー(なぜ叫ぶ)。
そしてこの人は「踊りながら滑る」「踊りながらジャンプを跳ぶ」ヒトなのだ。だから、すべてが一環してひとつの流れになっている。
空中に上がってからクルッと回る、得意のルッツやフリップの見事さ。コンボの2個目のジャンプが、やや1個目より小さくなる時もあるけど「3-3を跳ぶ!」という意志が見える。少しランディングが揺れているとこもありつつ、ほぼ完璧(なんで2個目のアクセルがダブルなのか?とゆーと、3回転を規定の「8個」までにするには、ここを2アクセルにしないと、最後の3サルコゥが0点になってしまうから?海外の記事にもありましたが、ホンマかいな)
冒頭の4回転、惜しかった~。けど、ちゃんと4回きっちり回ってる。でも、大ちゃんはもう4回転は手中におさめている人なので、余り心配していない私。今季中にSPにも入れてくるかな。作戦的にはどうなんだろ。
振付は(モロゾフにしては?)余り奇を衒うことなく、オーソドックスにまとめてある。前半はゴージャスに、深遠に。中盤は美しくかつ叙情的に。最後はドワ~ッと盛り上げていく(なんという王道)。
ほんと、この残り1分くらいって、スケーターは「死にそうにキツイ」らしいのですが、大ちゃん、夏の訓練の成果か、ヘタレるどころかグイグイ押していく。ストレートラインの直前なんて、私が目の前の席に座っていたら「大ちゃん!カッコ良すぎ!」と、両手を振って叫んでいるかもしれない(?)ここらあたり、ヤグディンの「情熱炸裂ステップ」にも似た素晴しいテンションだ。まさしく「表現と技術の一致」。
スピンもジャンプも、今までに比べて締まった感じがするし、小柄な体が何倍にも大きく見える。モロゾフの振り付けは、首・頭の使い方がポイントだと思うんだけど、要所要所がピタリと決まっているので、踊りが美しい。
それにしても五十嵐さんの解説で、いかに「筋力アップ」がスケーターにとって大事・大事か、よ~くわかりました(女子もそうなのかしら?)。
「いくら下半身が激しく動いても上体がブレない」って、ヤグの時も小川勝昇氏が解説で語ってましたね。それは大切な事なんですね。NHKで前にチラッと大ちゃんの夏トレの場面を、ニュースでやってたけど、地道な努力がすべての土台なんだなあ。それは、私のやってる絵の世界でも言えるわ。
「順位の事を考えないで、自分の演技だけに集中する」というのは、出来そうで出来ないんだけど(やっぱ優勝したいものね)、精神的にも成長したのかな。ノーマーク選手だったことも幸いしたのかな。
これからも好不調はあるでしょうが、「踊る才能」と「滑る才能」の両方を持った日本人男子は稀少だ。トリノへ行ってほしい…でも、ホントは本田君にも織田君にも、3人で行ってほしいんだよ~。わ~ん。誰か、枠をくれ、枠を。
(再び、大ちゃんへの愛を叫んでますが、ライサもジュベも語ります…後に)