上砂理佳のうぐいす日記

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氷上のアーティストたち

2005-11-19 | アート・音楽・映画・本・舞台・ドラマ
日本経済新聞社から「氷上のアーティストたち」という本が出版されました。ハードカバーで¥1500ですが、著者はあの「じゅんじゅん」こと、八木沼純子氏です。
今年の夏に、日本の各選手から取材したインタビュー~JIC直後くらいまでを網羅。海外選手の話は余り無く、「日本フィギュア界の現在の状況」を描いています。各選手のバイオグラフィもだけど、「今にいたる」微妙な心理状態の起伏がよくわかり、興味深いものになっています。大ちゃん、ああ、昨季はじめはもう、スケートやめよーと思ってたんだね…。神戸港で海を見つめていたのね…。そんな。言ってくだされば神戸港までお供しましたのに(いらんって)。恩ちゃんが、ワイシガーコーチと何故うまくいかなかったか、とか色んな謎も解けるのね。
スケート靴、コーチ、リンク環境、アイスショー、怪我や金銭的な問題…などなど、さすがに元五輪代表選手だったじゅんじゅんが書くだけのことはあり、フィギュアの本質に迫る表現が多い。ご自身の歴史やショーの写真もあります(彼女の先生は、あの福原美和さんだったんですねえ。思い出しました)。
八木沼選手の現役時代は、美しい容姿を生かした表現力のある滑りで、とても若い時から素晴しかったのですが、やはりこの本を読んでいても、「音楽をスケートで心から表現するには、そして自分自身を投影させるにはどうすればいいか」という、芸術表現の面の核心に触れています。今もずっと、フィギュアの普及に努めて努力している姿勢がうかがえ、好感の持てる「やや大人向けの?」一冊ですよ。
コメント (2)
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