あの大ちゃんの演技の直後で滑ること…そして背中の怪我からの復帰、素晴しかったカナダ国内選のフリー。そして何故か蘇るのは、長野ワールドのSPとか…トリノの「サムソン&デリラ」とか。
いろいろな要素がぐるぐる頭の中を回るのですが、あれは何故だったんだろう。最終滑走のジェフは凛々しく「よし!」と気合をいれているかのようでした。
日本にファンも多く人気者のジェフ。お隣のK嬢と共に私もジェフバナーを振ります。またまた大歓声がジェフを後押しします。
ここで私の胸中として「ジェフに対する思い」はどうだったのでしょうか。
私の中のジェフは「もう既にメダルを獲った人」なのです。
あのカート・ブラウニングでも獲れなかった「カナダ人としての五輪のメダル」を獲った!(カートが五輪惨敗した時の私の悲惨な記憶は…書き出すとキリないので止めますが、相当なものでした)
そして世界選手権でも既にメダルを獲っている…だからジェフはもう「ステージに上がった人」なのです。決してスーパースタータイプでは無い、地味とも言える選手のジェフが、コツコツコツコツ積み上げて積み上げて、いつの間にか、誰も真似出来ない独自のステージに行ってしまった。そんな境地なので、「順位云々」「勝負云々」はもう余り考えていなかったのでした。ただ「良い演技」を見せて欲しいという。満足して終わって欲しいという。それだけ。
しかしこの世界選手権という大舞台で、「戦うジェフ」を目の当たりにしてしまったら、「ああ、やっぱり彼は勝ちに来たのだ」ということがヒシヒシと解るのでした。その「意志の強さ」とでもいうものに、ちょっとたじろいでしまった。ジェフってこんなに強い人だったっけ?でもあのSPの集中力は凄かったですから。
朝の練習では4回転、3アクセル…ともに五分五分の確率という感じで、本番では跳ぶのか否か、最後まで予測不可能でした。ジェフがパーフェクトならば、PCSの高さとSPの貯金で大ちゃんを抜くかな?とも思えましたが、これほど予測が難しい人はない…。
最初の3ループは難なく成功。次が4回転なんですが、踏み切った瞬間「あーっ」と思ったら転倒。すかさず「頑張れ」拍手を叩く。
3アクセルはやはり背中の痛みだったのか、練習と同じ感じで右肩が下がっていたので、こちらも「あああー」と。その後、リズムが崩れたのか、ジェフ本来のスピンや軽やかな動きは出せていなかったように思います。何より、イナバウアーの途中でバランスを崩しかけたのがちょっとショック。
朝の練習では本当に美しく、イナバウアー、スパイラル、スピンと、「魅せ」まくっていたのよね。大抵の人がジャンプばかり練習しているのに、ジェフだけ美しく踊っていた。ジャッジも注目して見ていました。ああいうアピールも大事なのかな~と、一人で感心していましたが。
「アララトの女神」の映画の内容は知らないのですが、不思議な中近東っぽいムードが漂う、かなり難しいプロですよね。音を外したら意味がなくなってしまうような。あの中でジャンプ…4回転やアクセルを跳んでいくのは、やはり大変な事なんだろうなあ、と。ジュベールのFSを見た後でこれを見たら、「これが同じフィギュア?」と不思議に思ってしまう。
最後の方で、キャメルスピンでテンポが速くなる所が好き。最後の終わり方も。
ただ、帰ってきて地元の友人が言うには「あのプログラムは芸術的過ぎて、一般の人にはウケないのでは?」ということでした。「クロウト向きよ」とも。そうかなー。カナダナショナルは湧いていたし、本当に素晴しかったのよ。動画だけど。
残念ながら、今日のジェフのFSはあの時のテンションではありませんでした。がっくりと肩を落とすというか、納得いかない様子が上から見てても解る。それを見ているのもつらかったりするのですが、お隣のK嬢も悄然としていたと思う。
やはりTESは伸びませんでしたが、仕方ない。「ジェフ、頑張ったよ」と言うしかない。
私的には、プログラムをナマで見られた事はとても嬉しかった。そして、ジャンプやエレメンツがイマイチ決まらないことによって、逆にジェフの「スケート」の質の高さだけが、クッキリとリンク上に残されたという。皮肉にもそんな印象でした。きっと朝の練習でとても耽溺していて、その影響が大きいのかもしれません。
今の採点システムでは、ジャンプを失敗なく跳ぶ人が有利になるので、ジェフが今後どういう対策を?たてて進んでいくのか、興味があるし、なんとかして欲しいとも思いました。やっぱりこういうタイプのスケーターが上位にいつもいないと、フィギュアファンとして悲しくなるものね。
最終滑走だけに盛り上がりたかったのですが、悲しげなジェフを見ていると胸が詰まる。今季は直接対決をしてなかっただけに、大ちゃんと、どちらもパーフェクト!な出来だったらば、どういう採点がなされるのだろう…という興味も勿論ありましたから。
でも、あのSPの名演をナマで見られただけでも、有り難いと思わなくてはいけないのかなあ。うーん。複雑。とても。
ジェフ、めげないでまたJAPANに来てね…(やっぱり埼玉にいこかしらん)。
(★ああ…ジェフのレポ、かなりテンション低いですね。私。ジェフファンの方、すみません。4回転と3アクセルで転倒した時点で、もう私の緊張は切れてしまったのです。「鑑賞」モードに入ってしまった。もちろん「頑張れ!」と声援を送ってはいましたが、メダル争いからは脱落…と悟ったので、中盤でもう戦闘モードは終了してしまっていたのでした。)
いろいろな要素がぐるぐる頭の中を回るのですが、あれは何故だったんだろう。最終滑走のジェフは凛々しく「よし!」と気合をいれているかのようでした。
日本にファンも多く人気者のジェフ。お隣のK嬢と共に私もジェフバナーを振ります。またまた大歓声がジェフを後押しします。
ここで私の胸中として「ジェフに対する思い」はどうだったのでしょうか。
私の中のジェフは「もう既にメダルを獲った人」なのです。
あのカート・ブラウニングでも獲れなかった「カナダ人としての五輪のメダル」を獲った!(カートが五輪惨敗した時の私の悲惨な記憶は…書き出すとキリないので止めますが、相当なものでした)
そして世界選手権でも既にメダルを獲っている…だからジェフはもう「ステージに上がった人」なのです。決してスーパースタータイプでは無い、地味とも言える選手のジェフが、コツコツコツコツ積み上げて積み上げて、いつの間にか、誰も真似出来ない独自のステージに行ってしまった。そんな境地なので、「順位云々」「勝負云々」はもう余り考えていなかったのでした。ただ「良い演技」を見せて欲しいという。満足して終わって欲しいという。それだけ。
しかしこの世界選手権という大舞台で、「戦うジェフ」を目の当たりにしてしまったら、「ああ、やっぱり彼は勝ちに来たのだ」ということがヒシヒシと解るのでした。その「意志の強さ」とでもいうものに、ちょっとたじろいでしまった。ジェフってこんなに強い人だったっけ?でもあのSPの集中力は凄かったですから。
朝の練習では4回転、3アクセル…ともに五分五分の確率という感じで、本番では跳ぶのか否か、最後まで予測不可能でした。ジェフがパーフェクトならば、PCSの高さとSPの貯金で大ちゃんを抜くかな?とも思えましたが、これほど予測が難しい人はない…。
最初の3ループは難なく成功。次が4回転なんですが、踏み切った瞬間「あーっ」と思ったら転倒。すかさず「頑張れ」拍手を叩く。
3アクセルはやはり背中の痛みだったのか、練習と同じ感じで右肩が下がっていたので、こちらも「あああー」と。その後、リズムが崩れたのか、ジェフ本来のスピンや軽やかな動きは出せていなかったように思います。何より、イナバウアーの途中でバランスを崩しかけたのがちょっとショック。
朝の練習では本当に美しく、イナバウアー、スパイラル、スピンと、「魅せ」まくっていたのよね。大抵の人がジャンプばかり練習しているのに、ジェフだけ美しく踊っていた。ジャッジも注目して見ていました。ああいうアピールも大事なのかな~と、一人で感心していましたが。
「アララトの女神」の映画の内容は知らないのですが、不思議な中近東っぽいムードが漂う、かなり難しいプロですよね。音を外したら意味がなくなってしまうような。あの中でジャンプ…4回転やアクセルを跳んでいくのは、やはり大変な事なんだろうなあ、と。ジュベールのFSを見た後でこれを見たら、「これが同じフィギュア?」と不思議に思ってしまう。
最後の方で、キャメルスピンでテンポが速くなる所が好き。最後の終わり方も。
ただ、帰ってきて地元の友人が言うには「あのプログラムは芸術的過ぎて、一般の人にはウケないのでは?」ということでした。「クロウト向きよ」とも。そうかなー。カナダナショナルは湧いていたし、本当に素晴しかったのよ。動画だけど。
残念ながら、今日のジェフのFSはあの時のテンションではありませんでした。がっくりと肩を落とすというか、納得いかない様子が上から見てても解る。それを見ているのもつらかったりするのですが、お隣のK嬢も悄然としていたと思う。
やはりTESは伸びませんでしたが、仕方ない。「ジェフ、頑張ったよ」と言うしかない。
私的には、プログラムをナマで見られた事はとても嬉しかった。そして、ジャンプやエレメンツがイマイチ決まらないことによって、逆にジェフの「スケート」の質の高さだけが、クッキリとリンク上に残されたという。皮肉にもそんな印象でした。きっと朝の練習でとても耽溺していて、その影響が大きいのかもしれません。
今の採点システムでは、ジャンプを失敗なく跳ぶ人が有利になるので、ジェフが今後どういう対策を?たてて進んでいくのか、興味があるし、なんとかして欲しいとも思いました。やっぱりこういうタイプのスケーターが上位にいつもいないと、フィギュアファンとして悲しくなるものね。
最終滑走だけに盛り上がりたかったのですが、悲しげなジェフを見ていると胸が詰まる。今季は直接対決をしてなかっただけに、大ちゃんと、どちらもパーフェクト!な出来だったらば、どういう採点がなされるのだろう…という興味も勿論ありましたから。
でも、あのSPの名演をナマで見られただけでも、有り難いと思わなくてはいけないのかなあ。うーん。複雑。とても。
ジェフ、めげないでまたJAPANに来てね…(やっぱり埼玉にいこかしらん)。
(★ああ…ジェフのレポ、かなりテンション低いですね。私。ジェフファンの方、すみません。4回転と3アクセルで転倒した時点で、もう私の緊張は切れてしまったのです。「鑑賞」モードに入ってしまった。もちろん「頑張れ!」と声援を送ってはいましたが、メダル争いからは脱落…と悟ったので、中盤でもう戦闘モードは終了してしまっていたのでした。)