上砂理佳のうぐいす日記

やっと秋らしくなりましたが、まだまだ日中は陽ざしがきついです。寒暖差で風邪をひかないように★

拍手鳴りやまず★11

2007-04-05 | 06-07 コンペとショー
 ジェフが総合「6」とスクリーンに出て、溜息がもれる会場。SPの貯金を生かせなかった…FSを手堅くまとめたらメダルはいけるかも…という私の予想は外れました。迫真のFSを見せたランビエールが銅メダル死守。大ちゃんは銀をキープ。
FSが始まる時に私は大ちゃんに「ここに、もう一度戻って来い!このリンクにね!」と強く願っていましたが、その通りになりました。表彰台に乗る事がこれ程までに難しいとは。ですから、その重みが「ズシーン」と来ました。

一番高いところに上がったジュベールはちょっと泣いていた~。貰い泣きしてしまった。そうそう、表彰式の前にインタビューがあったんだっけ。最後に「お母さん、ありがとう」って言ってるのがまた泣けました。
ジュベールはもう「精神戦」でクタクタな感じでしたが、「4回転を2度跳ばなかったのは何故?」と突っ込まれてるのは、なんだか可哀相。大ちゃんは表彰台でニッコニコ。全身で嬉しそう。ランビは「まっ、いいか~」でもちょっと悔しげ。
国旗が揚がると「ああ、“君が代”じゃなくて“ラ・マルセイエーズ”なんだなあ」と悟って、少しだけ悔しかった(笑)。でも、口ずさんでいるジュベのアップが映し出されると、とても感慨深かったです。

ジュベールは、丁度ソルトレイク五輪の翌シーズン、開幕戦のスケアメで華やかに優勝して(ヤグディンが棄権したとはいうものの)一躍トップグループの仲間入りを果たしたのですが、その時18歳だっだからたいしたモンです。そこから丸5年かかり「酸いも甘いも噛み分けて」掴んだ金メダル。涙の意味が解るわ。
もともと「プルシェンコに最も近い男」がジュベだったのに、後続のランビエールに追い抜かれて2連覇されてしまう形となり、「もう、今年勝たなかったら駄目だよ、ジュベ」と皆、思っていたと思うんですが(私だけ?)。
ランビエールが素晴しいのは解るけど、今回勝ったら3連覇ですよ。3回ワールド・チャンピオンになるって、プルさんとタイ記録ですよ。ストイコとタイですよ!そこまで偉大な選手かなあ~~~!?ランビがあ~~~!?…というのも正直なところ。だからジュベールは今年は「勝たなくては」ならなかった。
しかし、地元のチャンスを考慮したら、ここまで力を上げてきた大ちゃんに勝たせてあげたい…。人情として「勝たせてあげたい人」が二人いるので困りました(笑)。私の事前予測は混沌としてましたが。

でも、結果的には「東京ワールドに向けて、万難を排して調整してきた人」が金、銀を獲ったな、と思いました。
ランビは調整がどうなることかと思ったけれど、「王者の底力」は見せつけた感じ。あの最悪のSPからでもメダルまで漕ぎつける所がスゴイ。なんて魅力的な人なんだろー。私の友達(フィギュアに詳しくはない一般人)にもダントツ人気です。大学に戻るんでしょうか。学業と両立かな。
大ちゃんが銀メダルで残念…SP良かったら優勝出来たのに…せっかく地元のチャンスだったのに…という話も聞きましたが、私は「銀で良かったなあ」と思いました。正直言ってまだ1位の実力じゃないと思うし。
ここで勢いで金メダル獲ってしまったら、きっとモチベーションが下がってしまう。2位でますますやる気が出たのではなかろうか。しかもジャッジが高く評価した、ということで以前より遥かに自信がついて。
だから「開催国選手としての責務は果たし、精神面での自分の課題もクリアし、同時に次への展望も開けてくる」…という、最高の着地だと思いました。

ISUの男子FSの得点表、一番上に名前があるのがもう感無量。
忘れもしない04年エリック杯のFS、GP大会の男子シングル史上最低点…だったっけ。あそこからここに辿り着く人も珍しいというか、有り得んというか。世界ランクよりもフリー1位とった事の方が嬉しかった(佐野さんもFS1位だったんだなー)。
でもペアのシェン&ツァオ組も、ワールド最下位からスタートして、遂にチャンピオンまで登り詰めたのよね。たしか。「人間の可能性」ってスゴイ。そう思わざるを得ない。

3月22日、歓声の中をウィニングランしていく3人を見ていたら、「夢やろか~夢ちゃうよね~夢ちゃうよね~」と、視界がボヤけました。5年間、ホソボソと見守ってきて「報われた~」と心底思いました。
大ちゃんと同じ時期から見守ってきたジョニー、来年は微笑んでいますように。

(このあと“徒然なるままに”他の選手の事やら、こぼれネタ書く予定です。)
コメント (11)
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