年始はNHKとEテレが面白くて、ついつい見てしまいました。
Eテレで初めて見た「日本のジレンマ」(これってレギュラー?)。
地下倉庫みたいなスタジオに集まった若者たち。
中央に、座長(司会)の古市さん。気鋭の若手学者ですよね。トレンドリーダー。さしづめ昔の「YOU]の糸井重里氏か。
現代社会の様々な「ジレンマ」を取り上げる討論番組ですが、司会に話を振られた「若者に近い年代の成功者」が、「現役の悩める若者」たちに、「今、世界はこうなっている」と語りかける図式です。
「成功者」の多くがIT関連企業のトップなのも時代の象徴。あとは学者さん。
高齢の学者より語り口はソフトでわかりやすい。けどもうちょっと過激な人を呼んで、引っ掻き回して欲しかった(笑)。
なんかマトモで優しい人たちばっかりで(そこがNHKの限界か)、でも時々ヘンテコな人も発言するんだけど、総じて「可愛い」。当然ですが三島由紀夫的な人はいない(笑)。
老朽化著しい「朝ナマ」よりずっとリアルに「今」を論じていて、昔も今も、若者は「誰かと喋りたい」のは変わんないんだな~って思いました。そして「悩める存在」なんだな~と。ちょっとうらやましい。
「悩む」ってことは、純粋ってことじゃないですか。
もう、人間スレてきたら、悩みもしなくなるよ(笑)。
あと、「新春TV放談」も、ちょっと下世話で(笑)おもしろかったな。
NHKなのに、民放のプロデューサーとか藤田晋さんとか出演してました。テレ東の「池の水ぜんぶ抜きました」を作った人は絶賛を浴びていた(笑)。あれの視聴率は「直虎」を上回ったらしいのに、太っ腹だなNHK。
AbemaTVとかネットドラマは好調で、今後監督も俳優さんたも、そっちに流れるんじゃないか、とか。地上波での規制を飛び出して、自由に作れるのがいいんだとか。視聴率も気にしなくていい。
でも、藤田さんによると「今のところ大赤字」だそうで、今後良質のネットドラマは高額課金しないと見れなくなてしまうのかも。スポンサーが沢山つけばまた規制がかかるから、結局地上波と同じことになってしまう。
ドラマとバラエティ番組の話しかしなかったのでそこが残念でしたが、案の定テリー伊藤氏は、「視聴者は不倫とか暴力とか扱うワイドショーなら食いつくから、数字取れる」みたいに言ってて、志(こころざし)低っくー思いました(笑)。
そういう番組やってもいいけど、他方で文化芸術・政治経済の番組も作って放映しないと、バランス悪いじゃないですか。
パチンコ屋は沢山あるけどギャラリーは一軒も無い。そんな街って病むよ。それと同じよ。
誰かが「ゴールデンで週イチでいいから、徹底的なワイドショー番組やりたい」って言ってて、情けなくないか。そんなのに電波を使う位なら、真面目な政治討論番組をやってくれ。
先日は「カズオ・イシグロの白熱教室(?すみませんウロ覚え)」。
要するに、ブックカフェ的な所で20人ぐらいのファンに囲まれて、イシグロ氏が「文学を語る」番組でした。
ノーベル賞受賞前の収録かな。再放送のようです。当たり前ですが流暢な英語で、自由闊達に自身の半生や作品について語っておられました。
彼の作品は、SFだったりファンタジーだったりまた歴史ものだったり純文学風だったり、「とらえどころがない」ように思えるんですが、「ストーリーの辻褄合わせとか時系列とか、そんなことより、“感情を共有すること”が、小説ではもっとも大事なのだ」という部分が印象に残りました。
「実際には有り得ない世界」を、「実際に有るかのように描く」ことで、読む人は様々な感情を揺さぶられる。
お金とかモノとか「実際に目に見えてあるもの」が大事であるかのように思いがちですが、「誰か他の人と感情を共有する」=「目に見えないこと」が、いかに大切で、ひいては「生きる意味」であることか。
そのようなことをラストに語ってらっしゃいました。
作家も、誰かに「この感情を共有して欲しい」と願いながら、物語を構築する。。。画家も同じではないでしょうか。
「今日、春いちばんが吹いたよ。春が来たようだったよ」と感じた、「この感じ」をお伝えしたい。まさにそれ。
カズオ・イシグロ氏の「語り」を聞いてから著作を読むと、また全然違う印象を持つでしょうね。再放送ありがたや。
ということで、今年は著作を積極的に読もう!と思った私でした★
Eテレで初めて見た「日本のジレンマ」(これってレギュラー?)。
地下倉庫みたいなスタジオに集まった若者たち。
中央に、座長(司会)の古市さん。気鋭の若手学者ですよね。トレンドリーダー。さしづめ昔の「YOU]の糸井重里氏か。
現代社会の様々な「ジレンマ」を取り上げる討論番組ですが、司会に話を振られた「若者に近い年代の成功者」が、「現役の悩める若者」たちに、「今、世界はこうなっている」と語りかける図式です。
「成功者」の多くがIT関連企業のトップなのも時代の象徴。あとは学者さん。
高齢の学者より語り口はソフトでわかりやすい。けどもうちょっと過激な人を呼んで、引っ掻き回して欲しかった(笑)。
なんかマトモで優しい人たちばっかりで(そこがNHKの限界か)、でも時々ヘンテコな人も発言するんだけど、総じて「可愛い」。当然ですが三島由紀夫的な人はいない(笑)。
老朽化著しい「朝ナマ」よりずっとリアルに「今」を論じていて、昔も今も、若者は「誰かと喋りたい」のは変わんないんだな~って思いました。そして「悩める存在」なんだな~と。ちょっとうらやましい。
「悩む」ってことは、純粋ってことじゃないですか。
もう、人間スレてきたら、悩みもしなくなるよ(笑)。
あと、「新春TV放談」も、ちょっと下世話で(笑)おもしろかったな。
NHKなのに、民放のプロデューサーとか藤田晋さんとか出演してました。テレ東の「池の水ぜんぶ抜きました」を作った人は絶賛を浴びていた(笑)。あれの視聴率は「直虎」を上回ったらしいのに、太っ腹だなNHK。
AbemaTVとかネットドラマは好調で、今後監督も俳優さんたも、そっちに流れるんじゃないか、とか。地上波での規制を飛び出して、自由に作れるのがいいんだとか。視聴率も気にしなくていい。
でも、藤田さんによると「今のところ大赤字」だそうで、今後良質のネットドラマは高額課金しないと見れなくなてしまうのかも。スポンサーが沢山つけばまた規制がかかるから、結局地上波と同じことになってしまう。
ドラマとバラエティ番組の話しかしなかったのでそこが残念でしたが、案の定テリー伊藤氏は、「視聴者は不倫とか暴力とか扱うワイドショーなら食いつくから、数字取れる」みたいに言ってて、志(こころざし)低っくー思いました(笑)。
そういう番組やってもいいけど、他方で文化芸術・政治経済の番組も作って放映しないと、バランス悪いじゃないですか。
パチンコ屋は沢山あるけどギャラリーは一軒も無い。そんな街って病むよ。それと同じよ。
誰かが「ゴールデンで週イチでいいから、徹底的なワイドショー番組やりたい」って言ってて、情けなくないか。そんなのに電波を使う位なら、真面目な政治討論番組をやってくれ。
先日は「カズオ・イシグロの白熱教室(?すみませんウロ覚え)」。
要するに、ブックカフェ的な所で20人ぐらいのファンに囲まれて、イシグロ氏が「文学を語る」番組でした。
ノーベル賞受賞前の収録かな。再放送のようです。当たり前ですが流暢な英語で、自由闊達に自身の半生や作品について語っておられました。
彼の作品は、SFだったりファンタジーだったりまた歴史ものだったり純文学風だったり、「とらえどころがない」ように思えるんですが、「ストーリーの辻褄合わせとか時系列とか、そんなことより、“感情を共有すること”が、小説ではもっとも大事なのだ」という部分が印象に残りました。
「実際には有り得ない世界」を、「実際に有るかのように描く」ことで、読む人は様々な感情を揺さぶられる。
お金とかモノとか「実際に目に見えてあるもの」が大事であるかのように思いがちですが、「誰か他の人と感情を共有する」=「目に見えないこと」が、いかに大切で、ひいては「生きる意味」であることか。
そのようなことをラストに語ってらっしゃいました。
作家も、誰かに「この感情を共有して欲しい」と願いながら、物語を構築する。。。画家も同じではないでしょうか。
「今日、春いちばんが吹いたよ。春が来たようだったよ」と感じた、「この感じ」をお伝えしたい。まさにそれ。
カズオ・イシグロ氏の「語り」を聞いてから著作を読むと、また全然違う印象を持つでしょうね。再放送ありがたや。
ということで、今年は著作を積極的に読もう!と思った私でした★