俳句入門の本を図書館で借りてきました。
少し読んでみましたが初心者用なので分かりやすい。
ありきたりな句にしないために:
※ 二つの題材の組み合わせが驚きを生む
木がらしや目刺にのこる海のいろ
芥川龍之介
季語 木がらし
木がらしと目刺 関係ない二つの題材の組み合わせ。
ひとつの句のなかに、二つの題材を詠むことを「取り合わせ」と言います。
意外性のある絶妙の組み合わせをみつけられれば、上手くいったといえます。
※ 単刀直入な名詞止めが印象を強くする
放課後の校舎裏よりつばくらめ
(が飛んできた)
つばくらめ→つばめ
※ 感情は印象的なモノに託す
クリスマスたった一つのグラスかな
「寂しさ」を感じさせるモノを描写するようにします。
※ 原因・過程を述べると報告文になってしまう
永き日や欠伸うつして別れゆく
(欠伸:あくび) 夏目漱石
永き日: 春の季語
結果だけ述べているが、親しい友人であることや、
長く語らったことが想像できる。
※ 蛇足を防ぐ
こんな句は蛇足
タンポポの甘く香れる匂いかな
↓
タンポポの甘く香れる通学路
※ 無駄な言葉を吟味する
春雨や傘が行き交う大通り
↓
春兆す傘が行き交う大通り
雨と関係ない季語に変更
※ 比喩が読み手に驚きを与える
たとえ方①直喩 万華鏡のような池
たとえ方②隠喩 池は万華鏡だ
一枚の餅のごとくに雪残る 直喩
千枚田雪が積もってミルフィーユ 隠喩
※ 擬人法で実感できる句を作る
花が咲いている→ 通常の表現
花が笑っている→ 擬人法
メリット インパクトがある
デメリット 安易に使うと、幼稚な印象を与える
凩や海に夕日を吹き落とす 夏目漱石
季語: 凩(こがらし)
こがらしが海に夕日を吹き落としているのだ、と擬人化した。
まだまだですが、参考にしたいです。
※ 行く秋についにしまえるTシャツかな
いつまでも暑い日が多くTシャツなどが仕舞えなかったので、
生活観あふれる俳句です
季語: 行く秋
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以前のブログを読んでいたら、以下のものがありました。
再確認しました。
〈 ゲーテの格言集 〉
♣ 生活はすべて次の二つから成り立っている。
したいけれど、できない。できるけれど、したくない。
♣ 豊かさは節度の中にだけある。
♣ 生活をもてあそぶものは、決して正しいものになれない。
自分に命令しないものは、
いつになっても、しもべにとどまります。
♣ 人はみな、わかることだけ聞いている。
♣ 気持ちよい生活を作ろうと思ったら、済んだことをくよくよせぬこと。
滅多なことに腹を立てぬこと。
いつも現在を楽しむこと。とりわけ人を憎まぬこと。
未来を神にまかせること。
全部、真理ですね。「人はみな、わかることだけ聞いている」って、そうだし。
まず、できることは、「済んだことをくよくよせぬこと。・・・とりわけ人を憎まぬこと」
どんな哲人たちも言っていることは「今」ですね。