花海棠(はなかいどう) 2007-04-11 09:20:21 | 身辺雑記 中国原産で江戸時代の初期に渡来したバラ科の植物で、リンゴの近縁。実の大きな実海棠に対して花海棠とされた。中国名も海棠(haitang)。 「海棠睡り未だ足らず」という慣用句がある。唐の玄宗皇帝が愛妃である楊貴妃を評した言葉で、美人が酔って眠った後の、まだ眠り足りない、艶めかしく弱々しい美しさを言うとある。海棠の花がそのような姿を連想させたのだろう。中国では牡丹とともに最も愛好されるそうだ。豪奢な牡丹に比べると目立たない花なのだが、この故事のために人気があるのだろうか。 花柄が長く下向きに咲くのが「睡り未だ足らず」という風情なのだろう。