7月最後の教室日の朝、森を散策していると
突然妖精が舞い降りてきました。
ツノトンボのオスです~♪
どこへ行けば会えるのだろうとずっと憧れていましたがこんな近くに!
直前に小雨がぱらついていたため長い触角に雫がついています。
見たところトンボのように見えますが、飛ぶ姿はどこか儚げで頼りなく
ウスバカゲロウのようです。
調べると、アミメカゲロウ目(脈翅目)ツノトンボ科、ウスバカゲロウに
近い仲間なのだそう。
嬉しさに舞い上がっていたので、撮影後ツノトンボにお礼を言って
すぐにその場を離れましたが・・メスも近くにいたかもしれません。
いつかまた会えるかな~。
少し離れた場所でウスバカゲロウにも会えました。
桑の葉裏にはこんなカゲロウも。
お天気のすっきりしない日も良いものです♪
すばしこいイチモンジセセリはおとなしく
クモの巣はシャンデリアのようでした。
庭では見つけ次第むしってしまうヘクソカズラも
ツノトンボに会えた上機嫌も手伝っていつもより美しく感じました。
異臭からそんな呼ばれ方をするようですが、やはりヤイトバナ(灸花)の
ほうが素敵な響きですね。
どこかしら痒いけれど、夏の森はやはり楽しいとしみじみ感じた朝でした。
Yさんは横須賀に取材した石仏群を描かれました。
「横須賀平作羅漢群」 水彩画 F4
にこやかであったり凛々しかったり、思わず見入ってしまう表情豊かな
5体の羅漢像に守られるように涅槃仏が光を浴びて横たわっています。
方角からして朝日でしょうか、透明感のある光線はまるで後光のようで
穏やかなお顔をしたお釈迦さまをより清らかにこうごうしく見せています。
近づいてみました。
黒々とした線は部分によって強弱肥痩を使い分けられ変化に富んで
います。複雑な色味と濃淡で大胆にあらわされた石仏群は表情も
質感もひとつとして同じものはなく、絵の具を洗って光を表現した
ことにより柔らかさも加わって非常に見ごたえのある作品となりました。
これから五百羅漢に挑戦したいというYさん。次の作品も楽しみですね☆
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Yさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。
夏休み目前、7月5回目の教室にはたくさんのメンバーが参加され
明るく賑やかな一日となりました。
長い夏のお休みは明日以降8月末まで。
栄区民文化センターリリスでの作品展が9月30日から始まるので
お休み中は準備をして・・9月はいろいろと忙しくなりそうです。
出品予定の作品もつぎつぎと仕上がってきています!
午後にはYさんが水彩画作品を完成させました。次にご紹介いたしますので
お楽しみに☆
「よい夏休みを~」と仲間同士、笑顔の挨拶が交わされ
2014年の前半が終了しました。
この日は朝のうち霧雨が降っていました。
鬱蒼とした山々の遠くのほうは白くかすんでいました。
緑の香りが強く感じられ、この日は森の入口でニッキ飴のような
良い香りが漂っていました。何の木でしょう?
春にはハルジオンばかりだった道端にこの花がたくさん咲いていました。
この形は月見草だとばかり思っていたけれど、これはマツヨイグサ。
調べてみると月見草は姿も違うし花は白色でした。
雨宿りしているベニシジミ
キチョウは少しぐらいの雨なら平気!元気に飛び回っていました。
むくむくのタイワンリス。なんて太いしっぽでしょう。
今は恋の季節なのか巣立ちの時期なのか、追っかけっこしているリスに
何度も出くわしました。
この日は水辺で、一度会ってみたいと憧れていた儚げな生き物に
遭遇できました。また後ほどご紹介いたします☆
Mさんはすがすがしい朝の情景を描かれました。
「朝焼け」 水彩画 F6
日の出の時間にご自宅の2階から東の方角を見た光景です。
優しい色に染まった薄雲の表現が自然で真実味をおび、夜の
名残りの淡い藍色から朝の始まりの澄んだ珊瑚色まで微妙に
変化している大空をより美しく見せ大気の流れまで感じさせます。
近づいてみました。
刻々と移り変わる空の一瞬の表情が見事にとらえられています。
動きのある雲は鉛筆でも描き込み、紙の凹凸も利用して薄塗りで
透明感を保ちつつ複雑な味わいとなりました。伸びやかな筆遣いが
作品に広がりをもたらしている、爽快感のある作品です。
枚数を重ねる毎に世界が広がっているMさん。次作も楽しみですね。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Mさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。
お休みだった日はうすぐもりで絶好の散策日和!
オオムラサキを探しに行きました。
クヌギやコナラなどが多い里山を歩きます。
おおっ、さっそく!
樹液の出ているクヌギに出会いましたがカナブンかなぶんアオカナブン・・
この木には時々スズメバチが来るぐらい。
蚊の猛攻撃を受けながらやっとオオムラサキのオスを撮影できました。
こちらは違う日に見た羽化直前、薄紫色の大きな蛹
待っていたら羽化するところを見られたかもしれません。
オオムラサキの幼虫はアカボシゴマダラの幼虫にとても似ています。
普段近所で会えるのはアカボシゴマダラばかり・・。
清清しいところで会えばナミアゲハの美しさも倍
オオムラサキ以外でとても嬉しかったのがこのシジミチョウ。
初めての出会い!飛んでいるところを見たら表面は墨色でした。
帰宅して調べたところ名前はミヤマカラスシジミ。会えてほんとうに
ラッキーでした♪
蝶の本を見るたびに種類の多さに驚かされ、そのごく一部にしか
出会っていないことに気付かされ、まだ見ぬ蝶に憧れて
繰り返し森に出かけたくなってしまうのです。
Hさんは思い出に残る旅の光景を描かれました。
日本画 F6
日本人の心に響くどこか懐かしい白川郷。風情溢れる明善寺周辺です。
堂々たる合掌造りの屋根をもつ庫裡には日光がさんさんと降り注ぎ
建造物や青空を映す水田をよく見るとオタマジャクシが泳いでいます。
豊かな里を創りあげきた人々の営みに思いを馳せることができます。
近づいてみました。
丹念に下描きをし、細やかに骨描き、墨入れをし、半年以上もの時を
かけて岩絵の具で下地作りをしてきました。全ての過程が丁寧に綿密に
進められた作品は穏やかで率直で美しく、見ていると癒されるようです。
作者の心意気、静かな情熱にひきつけられる味わい深い作品です。
Hさんらしさが日本画によってさらに引き出されているように感じます。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Hさんのページに制作順に掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。
今月四回目となった教室日は朝のうち涼やかな風が吹いたものの
日中はたいへん気温が上がりました。といってもアトリエは快適です♪
夏休み目前!9月末の作品展に向け、額の購入などできる準備は
しておかなくてはなりません。ただひたすらに自身の課題と向き合う
制作に関しては急ぐことなど出来ませんが。
小鳥のさえずりと虫の音がのどかな雰囲気をかもしだし
心静かに描くことのできた一日でした。
午後にMさんが水彩画作品を完成させました。のちほどご紹介して
まいりますのでお楽しみに☆
お昼にはこのとおりの青空!
あそこでお昼を食べようかな・・・一瞬思ったけれど
2度トンビに食べ物をとられたことがあり、今回は日傘がないので断念。
あっセミの抜け殻♪
泥がついていて小型、ニイニイゼミですね。最近の台風後(11日)、
鳴いているのに気がつきました。夏が来たな~♪
ジャコウアゲハのメスが薄暗がりを低空飛行していたので
見ていると、産卵しました!ほかにも綺麗なウマノスズクサの葉は
周囲にたくさんあったのにこの食いあとだらけの葉を選ぶとは。
この母さん蝶が育った場所なのかな?と勝手に想像しました。
飛び去ったので葉裏を確認すると
直径2mmほど、赤朱色の卵がひとつ産み付けられていました。
違う草むらでは
スジクロシロチョウのオスがメスに振られていました。
下がメスですが、腹部をこのように立てるのは拒否の仕草なのだそう。
この行動を繰り返していてもカップルが成立することはあるそうで
見続けていればそんなシーンを観察できたかもしれません。
モンシロチョウの仲間の多くのオスには発香鱗が散在しているそうなので
このスジグロシロチョウのオスも強い香りを放っていたと思われるのですが
この時は撮影に集中していて鼻を使うのを忘れていました。
口呼吸だったのかも・・。常日頃から五感を鋭くしていたいものです。
トンボの羽化シーンに遭遇できるのは雨上がりの朝が多いような
気がします。
小さなホタルの池でいまだホタルを見たことがないけれど
トンボの羽化には今年も立ち会うことができました。
立ち会うといっても10分ほどですが・・。
この日気がついたときにはすでにこの状態でした。
頭が下で、まれに腹筋するように頭をぶんっと上に振る動き。
もうちょっと早く来ればヤゴの背中が割れる瞬間が見れたのかな?
ここで5分眺めていたけれど、近くで飛んでいるトンボが気になり
見に行って3分後に帰ってくると
あれっ!ヤゴから腹部が抜けてる。
その瞬間が見たかったのに~。
翅が圧縮されたように短いですが、腹部とともに
これから伸びるのでしょうね。
残念ながらここで時間切れ。結局何トンボがわからずじまいです。
違う日の雨上がり
右側の抜け殻から左のトンボが離れた瞬間に遭遇しました。
だいぶ翅が伸びてあとは乾くのを待つばかり。
上の羽化したてのトンボはおそらくこのオオシオカラトンボ。
近くではカップルが産卵行動をしていました。
下のメスが腹部の先端を水に打ち付けている間、青いオスが
すぐ上で他のオスからメスを守っていました。
産み落とされた卵がどのような経過をたどって飛べる姿になるのか。
水の中のドラマもできることなら見てみたいものです。
Oさんは旅に訪れた嵯峨野で出会った光景を描かれました。
「嵯峨野 祗王寺」 日本画 P12
木々が葉を落とし冬支度を始めた晩秋。冷涼な大気は湿り気を帯び
点々と見える艶やかな苔と落葉を濡らしてさらに鮮やかに見せています。
錦の絨毯をつくりだしたモミジの木々はその緻密で幅広い明暗表現により
澄んだ秋の光の美しさを表し、画面に奥行きと広がりをもたらしています。
近づいてみました。
時間をかけて取り組み続けた光の流れの表現がじつに優美で
しっかりしたデッサンから生み出される迷いのない線とひたすら
重ねた岩絵の具の奥深い味わいとともに作品の大きな魅力と
なっています。静寂の中の煌きを前にした感動が伝わってきます。
力強さのなかに瑞々しさがあふれるOさんの作品。次作も楽しみですね。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Oさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。
ちょうど暴風雨にあたってしまうかもと心配していましたが、7月三回目の
教室が始まる頃には天窓から眩しいほどの光が差し込んできました。
こんなに晴れ上がったのは何日ぶりでしょう。
色がよくわかり絵の具の乾きも速く気持ちよく制作することができました。
午前中にHさんが、午後にOさんが日本画作品を完成させました。
順次ご紹介してまいりますのでお楽しみに☆
朝から気温がうなぎのぼり、うだるような暑さでした。
やはり青空が見えると良いですね!
木陰をうなだれて歩いていたら、地面の影がふわっと動きました。
大きなトンボかな?と頭上を見上げると
アサギマダラでした~!
遠いけれど・・確かにあの旅する蝶です。この森で羽化したのでしょうか、
傷ひとつなくマーキングもないピカピカのメス、華麗です~♪
これから涼しい高原に移動するのかな?気をつけていってらっしゃい!
驚いたニホンカナヘビが葉の一部になりきって固まりました。
腹側は綺麗な黄色なんですね。
あまりの暑さにタイワンリスもバテ気味
見ているこちらも汗だくでぐったりです。
漏斗のような形をしたキノコが出ていました。
アサギマダラを見て一瞬、志賀高原にいる錯覚にとらわれました。
首が痛くなるほど見つめていましたが蚊に刺されて我に返り
高原の朝のような涼やかな風を受けられる教室に急ぎました。