癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

懐かしの味

2008年04月20日 | 食べ物
             

 函館駅前通りから少し入ったところに、学生時代によく通った老舗の中華料理屋・汪さんがある。店構えも店内もメニューも椅子もテーブルも当時のままのような懐かしいレトロな佇まいの店である。それでもいつも結構込んでいる。

 当時、そこのラーメンが50円。すぐ近くにあった彩華デパート地下の名画座(封切り1本)も50円。喫茶店のコーヒーも50円のいい時代である。当時、他のラーメン屋が60~70円くらいだったから、そこは安かったのかも知れない・・・?ここのラーメンを食べて名画座で封切り映画を観る。合わせて100円・・・貧乏学生のささやかな贅沢であった。

 数ヶ月前に、その味を思い出して食べたくなり、何気なく塩ラーメンを頼んだ・・・一口スープを飲んで、「どうも、昔の味と違う」・・・ふと、メニューを見たら、塩、正油、味噌のほかに、ただの「ラーメン」というのもある。昔はラーメンを注文したら出てきたのがこれに違いない。しかし、後の祭り・・・。

 今日、リベンジを期して再訪。頼む前に「あのラーメンというのは塩ラーメンと違うのですか?」と聞いたら、「塩と醤油のミックスです」「昔っからのラーメンですか?ラーメンを注文すると出てきた・・・今から45年くらい前に一杯50円だったのですが、それと同じですか?」「はい、そうです!」

 出てきたスープの色を見て、「確かにこの色だった!」。一口飲んでみる・・・「うん、間違いなくこの味だ!」非常に懐かしい、そして、実にさっぱりしていて美味い!・・・トッピングは、当時は三角形のハムや鳴門か麩にほうれん草も入っていたような気もするが、定かではない。今は、530円になっていたが、45年前の青春時代にフィードバックできた瞬間である。当事は若かった親父もすっかり歳を取っていた。

              

 現在、ここの一番人気は「掛けチャーハン」(730円)。妻もこれを頼んだ。妻に言わせると、「この店に来てこれを頼まない人はいないよ。」とのこと。昼には少し早かったが、12人ほどのお客で混んでいた。確かにこの掛けチャーハン以外を頼んだのは私を含めて2人だけだった。ちなみに昔から変わっていない感じのメニューには「あん掛け焼きめし」となっていたような・・・?