癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

経ヶ岳(2296m)<二>

2010年08月05日 | 登山・旅行
〈8合目ピークから望む雲海の上に姿を見せた明日の木曽駒ヶ岳〉

中央ルプスの最北端の独立峰的な山。中央アルプスの山並みが、権兵衛峠でいったん高度を下げて再び盛り上がったところに経ヶ岳がある。ちなみに、権兵衛峠は、17世紀に樵・古畑権兵衛が独力で切り開いて以来、伊那谷と木曽谷を結ぶ要路(今は国道361号線)になったとのこと。

全国あちこちに同名の山があるが、ここは、9世紀の初めに慈覚大師が十一面観音の木片にお経を書いて納めたことに因るらしい。登山口にある仲仙寺は十一面観音が本尊として祭られ、今も「羽広の観音さま」として詣でる人も多い。


仲仙寺コースをピストンした。朝は頂上部は雲が懸かっていて見えず。頂上まで林に覆われていて、展望はあまり期待できない山なので、晴れ予報なので、上に着いたら晴れていることを願ってスタート。

歩き出して10分もしない内に、20mほど先の登山道を横切ろうとクマを発見・・・カメラを手にする前に向こうで気付いて逃げて行った。体長130cm位。ヒグマよりは黒さが濃い感じ。しかし、本州で、しかも人里のすぐ上でクマを見るとは思いもしなかった。北海道でも同じ位の距離で3回しか見ていないのに・・・。

珍しい四等三角点の設置されている7合目ピークを過ぎた辺りで、頭上が明るくなる。真っ青な青空が広がっている。雲海の上に出たようだ。

8合目ピークからは、雲海の上に、明日予定の木曽駒ヶ岳や南アルプスの北端から南端まですべてとその左側に八ヶ岳連峰がくっきりと見えた。期待していなかっただけに大儲けの感じ。眼下に見えるはずの伊那谷の町並みは雲海の下。

ここから頂上までは3つのピークを越えるが、これまでの三百名山巡りで最悪の薮漕ぎ。踏み跡は明確なのだがその上は背丈から胸丈ほどの笹がびっしり被さっている。しかも、朝露で全身ずぶ濡れ状態。

頂上もコメツガとオオシラビソの林に囲まれて展望なし。北海道では最高峰の旭岳とほぼ同じ高さなのに、その実感まったくなし。下山して8合目ピークまで戻ったら、もうガスが高くなり、展望は一切なくなっていた。しかし、意外に花の多い山だった。

5:15スタート、登り3時間35分、下り2時間35分、11:45ゴール

下山後、近くのみはらしの湯でまったり。露天風呂から見える南アルプスの稜線はすべて雲で覆われいる。
〈追加画像〉
1、8合目ピークから見えた南アルプス連峰
2、7合目ピークで初めて目にした四等三角点
3、いくつかの石仏類が祀られている林の中の頂上
4、山では初めて目にした黄色のオダマキ
5、昨日、木曽町から目にした経ヶ岳