癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

残念!思い天に届かず・・・・

2020年06月07日 | 登山・旅行

 地元だけでなく、札幌方面からも駆け付けてくれた、頼もしい30代から70代までの捜索隊メンバー29名

 天候も味方につけて、岩登り、沢登り、藪漕ぎ登山の精鋭部隊で臨んだ、登山愛好者有志による佐藤晶君の捜索活動だったが、想いは天には届かなかった。晶君も呼んでくれなかった・・・。2回も断腸していて臍より右側の大腸がない自分ではあるが、3回目の断腸の思いである。

 朝、7時に捜索本部が設置されるホテル恵風の駐車場に着いたら、すでに本部メンバーが車の誘導をしてくれて、本部テントの設営等も終わっていた。

 捜索メンバーも次々と到着、受付を済ませ、差し入れ物資の受け取りや自費で購入する弁当の受け取りなどを済ませてもらう。予想以上の報道陣の数(TV関係3社、新聞社3社)にも驚く。その取材への対応も忙しい。

 7:55には全員が揃ったので、捜索本部付きの事務局長の鎌鹿さんの司会で開会式が始まる。会の代表兼捜索隊長としての自分の挨拶・・・まずは、「弁当も怪我も自分持ち」の完全ボランティアにも関わらず、これだけの多くの方々が参加してくださったことへの感謝の言葉に始まり、今日の行動日程の説明、とにかく安全第一で行動していただきたいことを話した。これまでの経過等は、昨日までのブログを見ていただいているので、省略。

 挨拶や説明をする自分・・・目の前のTVカメラは、この画像を見るまで気付かなかった。北海道警察函館中央署のこれまでの捜索活動の担当責任者の方も駆け付けて下さった。

 

 本部メンバー17人のうちの一部しか撮ってなくて、申し訳ない。

 8:15、開会式が終わり、班ごとの顔合わせをした後、それぞれ2台ずつの車に分乗して、十三曲がり登山口まで車で移動。

 登山口手前の捜索範囲の見通せる網干場で捜索範囲の説明をした後の集合写真。

 

 報道陣のカメラを気にしながら、A班から十三曲がりコースへ取り付く。

 

 その後に続くB班と、この上の砂防ダムの上から尾根に取り付くC班。

 この後は、それぞれの班ごとの担当区域へ向かった。本部との無線のやり取りで、現在地を確認したり、班ごとの交信を行いながら捜索を行った。

 地形図に表れていない深い谷と尾根が交互に入り込み、大きな溶岩も多く、ちょっと離れると姿が見えなくなるので、お互いの姿の確認に非常に神経を使った。途中で休憩を兼ねた人数確認も、笛を吹いたり、大声を張り上げたりと、集めるのに大変だった。

 以下は、我がB班の捜索時のスナップ。我が班は4人もロープを持参してくれたが、使用する場面はなかった。ほかの班は、ロープを掛けて岩の間を登ったり、懸垂下降もしたらしい。下山後、その写真を求めたが、みなさん、写真を撮る余裕はなかったとのこと・・・残念!

この1枚だけはA班提供・・・凄い急斜面だが、それが伝わらないのが残念。

 

 11:30~12:15、見通しの良い、エゾイソツツジの咲き誇る上部斜面で太平洋を見下ろしながらの昼食タイム・・・下の本部からも双眼鏡で見えたという。

 

 昼食後、午後の捜索へ向かう。

 

 14:30、全員、無事(1名は顔に大きな擦り傷)に本部前に集合でき、解散式を行った。

 参加者からも、報道陣からも、「第2回はあるのか?」という質問を受けた。しかし、これまで捜索の入っていなかった中で、一番可能性の高いのが今回の範囲だった。ここで見つけられなかったら、あとはどこを捜せばよいのか見当すらつかない。その説明で、みなさんが納得してくださった。

 参加メンバーのほとんどは仕事を持っている現役世代で、やるとしても週末にしか集まることができない。あとは、それぞれが気になるところがあったら、個別に捜すこともやぶさかではないこと、また、間違っても自分たちが捜索される側には絶対回らないように留意することを付け加えて、我々の捜索活動はこれで終了とした。

 このあと、割引料金のホテル恵風の温泉で疲れを癒して、それぞれ帰路に就いた。

 参加された46名のみなさん、下山時まで待っていてくださった報道関係のみなさん、本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした!