癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

黒岳(1984m)~烏帽子岳(2072m)

2014年05月03日 | 登山・旅行
《黒岳から烏帽子岳(左端)を望む。その右側の谷の上まで続く雪面を辿った。》

今日の予定は上川三山の残りの天幕山で、明日が黒岳~烏帽子岳の予定だった。しかし、今日の方が天気が良さそうなので、予定を入れ替えた。烏帽子岳は登山道がなく積雪期しか行けないので、この時期を狙っていた。

始発のロープウェイを8:00と思ってのんびりしていたら、連休の始まる今日から7:00になったらしい。慌てて7:40発に乗った。スカッ晴れの天気で、今年初めて出現したという雲海も目にできた。

ロープウェイの上の7合目までのリフトは9:00からなので、ゲレンデを歩いて登る。8:15スタート。暑くて夏山登山をしているようだ。シャツ一枚でも汗が吹き出る。黒岳までの急斜面をスキーで登るのは初めてだが思っていたよりきつい。

9:55、黒岳到着。積雪期の黒岳は、昨年5/27の白雲岳幻の湖以来だ。さすが3週間も早いと雪面は多い。しかし、狙う烏帽子岳は山頂周りのかなり下まで雪がない。一番高いところまで雪面の続いている西側の谷地形へ繋がる雪面を目で辿る。途中越えなくてはならない細い2本の尾根はハイマツの上を越えなくてはならないが、雪面が続く黒岳小屋の上からはスキーを脱がないで行けそうな感じだ。
シートラ(スキーをリュックに括り付けること)で雪のない登山道を黒岳小屋の上まで下る。広い斜面を下り、北海沢を越える。白雲小屋を目指す古いトレースはあるが、烏帽子岳を目指すものはまったく見当たらない。

急な尾根を登り、2ヶ所ハイマツをスキーで踏んづけて越える。最低コルからは烏帽子岳への登りとなる。標高2000mまでスキーで登ることができた。

ツボ足で砂礫の斜面を登り、岩塊を積み上げた頂上を目指す。下にリュックを置いて、兼用靴での岩登りは結構辛いものがある。慎重に登る。

11:55、念願の岩塊のピークに立つ。360度主だった山々が全て見える。黒岳から辿って来たルートを眺める。なかなか効率的なルート採りに自画自賛。西側正面のどっしりとした凌雲岳は、やはり登山道がなく未踏のままである。こちらより簡単なので、来年以降の楽しみだ。滑りも楽しめそう。

ピークの下まで下りて昼食タイム。最低コルまでの斜面ではシールを付けたままで滑りも楽しんだ。雪の切れる黒岳小屋から黒岳まではシートラで登る。

今シーズンの滑り納めに楽しみにしていた黒岳の急斜面は予想以上のグサグサの腐れ雪で快適な滑りには程遠い感じだった。ボーダーで賑わうスキー場へ下りて、わずかばかりの心地よいターンを楽しんで、14:25ゴール。

ロープウェイ山頂駅から、登り3時間45分(黒岳まで1時間40分)、下り2時間(黒岳から20分)。
《追加画像》
1、今年初めてだという雲海と屏風岳と武華岳(右奥)
2、ロープウェイ山頂駅から黒岳を目指す
3、ハイマツをスキーで越えた尾根川から目指す烏帽子岳を見上げる
4、岩塊を積み上げた烏帽子岳頂上
5、烏帽子岳から眺める北鎮岳(左)と凌雲岳





6、黒岳から烏帽子岳までの往復したルートを望む。
7、ロープウェイ山頂駅で迎えてくれたカミッキーとナッキー


上川三山の摺鉢山と突角山

2014年05月02日 | 登山・旅行
《標高650mまで入れる豊原牧場の正面に聳える摺鉢山》

上川三山…出羽三山を思い浮かべそうな感じだが、信仰の山ではない。現在は高梨沙羅、古くは原田雅彦の世界的名ジャンパーを輩出している上川町に、たまたま1000mを少し超す山が3つ並んでいるだけである。しかし、この3山は山スキー登山の人気の山でネット上での記録が非常に多い。

山スキーには遅きに失した感じだが、スパイク長靴のツボ足登山で、今日は真ん中の一番簡単に登れる摺鉢山と西の突角山に登って来た。残り天幕山は明日の予定。

○摺鉢山(1027m)
標高650mまで舗装道路が続いている豊原牧場の奥の道の終点の牧場から尾根に取り付くことができる。

最初から雪は繋がっているが、近いこともありスパイク長靴のツボ足でトライ。最初は頂上まで繋がっている尾根を忠実に登って行く。しかし、途中から尾根は雪がなく薮が顔を出しているので、雪斜面を斜めに登って頂上へ。

頂上に着いたら、ガスで覆われでいた大雪山から凌雲岳~北鎮岳~比布岳~愛別岳~永山岳顔を出してくれた。
8:35スタート、登り1時間10分、下り35分、ゴール10:35

《追加画像》
1、760ピーク手前から望む摺鉢山。頂上は左のピーク
2、頂上へのトラバース斜面から頂上を見上げる
3、たまたま姿を現した凌雲岳~北鎮岳~比布岳~永山岳



○突角山(1060m)へ

三山の西側の山である。二十七号線林道を進み、越路線との分岐から南西尾根に取り付くのだが、標高350mではすでに雪はない。しかし、牧場の上の笹藪はなんとか残雪を繋いで登れそうなので、やはりスパイク長靴でスタート。

笹藪を抜けたらまた牧場が現れた。その上で横切る林道の上の尾根はびっしり雪面が続いていた。古いスキートレースも残っている。確かにスキーが楽しめそうな尾根が続く。

頂上からは、大雪の山は雲の中だったが、天塩岳がくっきりと見えた。

11:15スタート、登り1時間50分、下り50分、ゴール14:10。

《追加加画像》
1、すでに雪のない尾根取り付き地点をから頂上を望む
2、頂上への細い尾根
3、頂上から望む摺鉢山、左奥は天幕山
4、くっきりと姿を現していた天塩岳




《その他のプラス画像》
1・2、朝に寄った旭川の突哨山のカタクリの群生、朝早かったのでまだ花は開いてなかったが、エゾエンゴサクとの競演がみごと。
3、高梨沙羅選手や原田雅彦を育てた上川町の中シャンツェ



暑寒別岳(1491)

2014年05月01日 | 登山・旅行
《左が暑寒別岳、右が西暑寒別》

西暑寒別岳の予定で、暑寒荘の前をスタート。しかし、川が完全に開いていてスノーブリッジがない。そちらの尾根に取り付くことができない。やむなく山スキー2度目となる暑寒別岳へ転進。同じことを考えたらしい新しいトレースがあった。

赤く丸い標識の設置されている冬コースへ合流後、相前後して登っていた男性から、「もしかして、坂口さんでないですか?」と聞かれてビックリ、「oginoさんの同僚です」と言われて2度ビックリ。一昨日十勝岳で会って一緒に滑り降りたばかりだ。そのことも知っていたようだ。スキー指導員の資格をもつOさんという方だった。

天候が良い上に暑い。シャツ一枚になっても汗が吹き出る。右手に本来であれば登るはずだった西暑寒別岳の尾根を眺めながらのんびり進む。

やがて上から颯爽と滑って来る二人のテレマーカー、「どちらからいらしたのですか?」と問われた。「函館です」と答える。「えっ!坂口さんでないですか?昔からホームページ拝見しています。こんなところでお会いできるなんで感激です。一緒に写真撮らせてください」…話しているうちにoginoさんや名寄のEiziさんとも一緒に登ってことのあるという。「ピリカヌプリ」というホームページを開設している千歳の方だった。なお、西暑寒別への川縁へに残っていたスキートレースは彼等のものだった。彼等もこちらへ転進したとのこと。「西暑寒に登れなかったけど、坂口さんに会うことができたのでうれしいです。」とうれしいことを言う。

彼等と別れた後、下りまでOさんとずっと一緒に行動した。頂上が近くなって来たらガスがかかって来た。大斜面を登り切ったら雪が切れたのでスキーをデポして、ガスの中を頂上までツボ足で登った。その内に雨が降りだした。

展望は諦めていたが、下山を開始しようとしたときに、ガスが取れて奥徳富岳~群別岳~浜益岳~雄冬岳が姿を現してくれた。感激しながら下山を開始。

雨の中で快適とはいえないが、登りに4時間半ほど要したロングコースの滑降をたっぷり楽しみながら1時間弱でゴール。

Oさんと別れ、妹背牛温泉で疲れを癒し、このブログを打つ。タイミング良く、道新から来週の「ほっかいどう山楽紀行」の「銭函天狗岳」の紙面原稿ができたとの電話。温泉のFAXへ送ってもらった。

これから旭川道の駅まで走る予定。
1、下の方から暑寒別山頂をのぞむ
2、頂上と勘違いした途中のピークへ向かって歩を進める
3、頂上手前の大斜面へ
4、頂上
5、下山しようとしたら姿を現した奥徳富岳と群別岳