行方不明ジュゴンCの調査と原因究明を ~環境影響評価の事後調査報告書について
沖縄防衛局は埋め立て事業実施後はじめて環境影響評価の「事後調査報告書」を沖縄に提出しました。「事後調査報告書」では「事業の実施に伴う影響を最小限に留めることができ…新たな環境保全措置を講じる必要はない」としていますが、県環境影響評価審査会は「科学的根拠が不十分」と指摘しています。「事後調査報告書」について環境省は、「環境配慮の実効性を確保し、住民との信頼性や環境影響評価制度の信頼性の向上につなげる取り組み」(H23年4月報告書手続)としていますが、沖縄防衛局への不信感は高まるばかりです。
防衛省はジュゴンCの行方不明(15年7月以降)を認めていますが、原因を究明せずに「工事の影響ではない」(第8回環境監視等委員会)としています。沖縄防衛局の環境影響評価書では「ジュゴンの生息範囲に変化が見られたときは、工事との関連性を検討し、対策を行う」(評価書第7章7.1.9.(1))としていますが、「事後調査報告書」では「個体Cは調査期間中に確認できませんでした」の一言だけです。
第12回環境監視等委員会(18年2月)では、行方不明のジュゴンCの調査や、ジュゴンの餌場(海草藻場)の保全を求める意見がないがしろにされています。「ジュゴンなどの保護対策の実施に万全を期すこと」を求める「埋め立て承認の留意事項」(H25年12月2日)に反するものです。翁長知事は年度内に提出される県審査会答申をふまえて沖縄防衛局に環境影響保全措置の再検討を求めるとともに、実行しなければ「承認撤回」すべきです。
写真:沖縄防衛局 辺野古基地建設環境影響評価書より
沖縄防衛局は埋め立て事業実施後はじめて環境影響評価の「事後調査報告書」を沖縄に提出しました。「事後調査報告書」では「事業の実施に伴う影響を最小限に留めることができ…新たな環境保全措置を講じる必要はない」としていますが、県環境影響評価審査会は「科学的根拠が不十分」と指摘しています。「事後調査報告書」について環境省は、「環境配慮の実効性を確保し、住民との信頼性や環境影響評価制度の信頼性の向上につなげる取り組み」(H23年4月報告書手続)としていますが、沖縄防衛局への不信感は高まるばかりです。
防衛省はジュゴンCの行方不明(15年7月以降)を認めていますが、原因を究明せずに「工事の影響ではない」(第8回環境監視等委員会)としています。沖縄防衛局の環境影響評価書では「ジュゴンの生息範囲に変化が見られたときは、工事との関連性を検討し、対策を行う」(評価書第7章7.1.9.(1))としていますが、「事後調査報告書」では「個体Cは調査期間中に確認できませんでした」の一言だけです。
第12回環境監視等委員会(18年2月)では、行方不明のジュゴンCの調査や、ジュゴンの餌場(海草藻場)の保全を求める意見がないがしろにされています。「ジュゴンなどの保護対策の実施に万全を期すこと」を求める「埋め立て承認の留意事項」(H25年12月2日)に反するものです。翁長知事は年度内に提出される県審査会答申をふまえて沖縄防衛局に環境影響保全措置の再検討を求めるとともに、実行しなければ「承認撤回」すべきです。
写真:沖縄防衛局 辺野古基地建設環境影響評価書より