11月30日に防衛省、環境省、外務省と交渉をしました。
11月28日に沖縄防衛局が第17回環境監視等委員会の開催や、
名護市安和にある琉球セメント桟橋を使った岩ずりの搬出準備など、
12月中旬に埋め立て土砂投入を急ぐ中での交渉でした。
*第17回環境監視等委員会の資料はこちらです。
(防衛省)
1.工事を強行しながらの「沖縄県との対話」は、
高裁那覇支部が取り消し訴訟で「円満な話し合い解決」を勧告し(16年1月)、
国と沖縄県が合意文書の合意事項(16年3月)となり、国は最高裁判決まで工事を中止したのです。
今回の防衛省の工事強行はこれらの経緯に反することになると厳しく追及しました。
撤回裁判も那覇支部に係争されることになるので裁判所にも厳しく要求していくべきだと思います。
2.ジュゴンCの「未確認」については、
沖縄防衛局は米軍に報告書を提出していることを認めました。
ジュゴンAについても「10月、11月未確認」と認めましたが、
「新しい食み跡は確認しているから、ジュゴンAは生息していると推測している」と居直りました。
しかし、航空写真に「新しい食み跡」の位置(沿岸域ではなく、深場)を落としただけで、食み跡の写真もなく、
海草の種類や食み跡の長さもも不明など、科学的な根拠を示すことはできませんでした。
個体Aは嘉陽沿岸域に調査時から10数年も定住していたにもかかわらず行方不明であるのは、
個体Cの行方不明と同様に、辺野古大浦湾での工事の影響が出ていることは明らかです。
3.海草藻場の移植先について(是非は別にして)、
防衛省は「建設工事が終わってから検討」としていましたが、
環境団体や国会等での追及で「豊原地先は工事の影響が少ない」と移植先の検討を始めました。
しかし、豊原地先はジュゴンが好むウミヒルモなどに不適切であることは防衛省も認めています。
だから、第2候補に瀬嵩や嘉陽を上げていますが、
大浦湾に近接していることやジュゴンの生息域が分断されるなど問題が多くあります。
環境監視等委員会でもジュゴンが好むウミヒルモの移植先の検討を求める意見が出ています。
以上、
交渉時間の制約で逃げられてしまっています。残念
(環境省)
まず、署名「沖縄のジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナを守ろう」7625筆を提出しました。
昨年12月1日に提出した11739筆と合わせて19364筆となりました。
協力していただいた皆さんありがとうございました。
来年も継続して取り組みますので、ご協力をお願いします。
後で分かったのですが、防衛省の出向職員が参加していたので、
辺野古埋め立て問題については環境省の率直な意見が聞けませんでした。4月交渉はよかったのに。
だから、辺野古関係については成果を報告することはありません。
世界自然遺産登録債申請について、
前回IUCNから指摘された課題についての対処は、
1.北部訓練場の返還地を国立公園にした。
☚北部訓練場の返還地の土壌汚染をわずか10か月で処理したという沖縄防衛局の仕事ぶりはひどい。
環境省として世界自然遺産登録の際に大丈夫か、現地を歩くべきではないかと指摘しました。
2.小さな分断地は返還地で解決した。
3.米国との連携については
IUCN評価書(16年12月7日)で掲載されている
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の世界自然遺産への推薦地については」は
日本と米国との正式な合意文書であることを認めました。
以下、抜粋します。
「日米両政府は、今後も世界自然遺産推薦やその後の評価、登録やモニタリング等に係る情報を適宜共有し、
世界遺産推薦地/世界遺産地域の適切な保全・管理を図るために、必要に応じて意見交換等を行うことについて合意した」
「IUCNは日米両政府が合意した文書では不十分だと指摘しているが、
日米間でさらなる具体化をどうするのか」との追及に、
「推薦書の作成中なのでオープンにはできないが、頑張ります」と決意を明らかにしました。
これは、北部訓練場のオスプレイ訓練によるノグチゲラやヤンバルクイナなどの保全を進める上で、
一つの梃子になりうると思っています。
(外務省)
外務省は国内問題は関係省庁が当事者で、対外的な調整役が外務省であるとの立場を堅持しています。
「世界自然遺産登録や辺野古新基地建設問題などは環境省と防衛省が適切な対応をしていると思っています」と、
これが基本的な回答になります。
しかし、各問題点を紹介しながら、「外務省としての見解を関係各省庁にアドバイスすべき」と指摘しました。
日米地位協定改定について議論を集中しました。
「日米地位協定に係る支障除去については関係各省庁がここに対応し改善することで、
日米地位協定のあるべき方向にもっていきたい。外務省は抜本的な改定の解釈権を持っているが」と
かたくなな姿勢を崩しませんでした。
今年6月にあった名護市数久田での銃弾被害の事例をはじめ具体的な事例を挙げながら、
「担当として現場を歩き住民の声を聴いて、省としての意見をつくっていく責任がある」と諭しました。
1月ジュゴン訴訟控訴審が開始されます。
ジュゴン訴訟原告団をはじめ米国CBD(生物多様性センター)と連携して埋め立て阻止に向け頑張りましょう。
ジュゴンの保護者より
11月28日に沖縄防衛局が第17回環境監視等委員会の開催や、
名護市安和にある琉球セメント桟橋を使った岩ずりの搬出準備など、
12月中旬に埋め立て土砂投入を急ぐ中での交渉でした。
*第17回環境監視等委員会の資料はこちらです。
(防衛省)
1.工事を強行しながらの「沖縄県との対話」は、
高裁那覇支部が取り消し訴訟で「円満な話し合い解決」を勧告し(16年1月)、
国と沖縄県が合意文書の合意事項(16年3月)となり、国は最高裁判決まで工事を中止したのです。
今回の防衛省の工事強行はこれらの経緯に反することになると厳しく追及しました。
撤回裁判も那覇支部に係争されることになるので裁判所にも厳しく要求していくべきだと思います。
2.ジュゴンCの「未確認」については、
沖縄防衛局は米軍に報告書を提出していることを認めました。
ジュゴンAについても「10月、11月未確認」と認めましたが、
「新しい食み跡は確認しているから、ジュゴンAは生息していると推測している」と居直りました。
しかし、航空写真に「新しい食み跡」の位置(沿岸域ではなく、深場)を落としただけで、食み跡の写真もなく、
海草の種類や食み跡の長さもも不明など、科学的な根拠を示すことはできませんでした。
個体Aは嘉陽沿岸域に調査時から10数年も定住していたにもかかわらず行方不明であるのは、
個体Cの行方不明と同様に、辺野古大浦湾での工事の影響が出ていることは明らかです。
3.海草藻場の移植先について(是非は別にして)、
防衛省は「建設工事が終わってから検討」としていましたが、
環境団体や国会等での追及で「豊原地先は工事の影響が少ない」と移植先の検討を始めました。
しかし、豊原地先はジュゴンが好むウミヒルモなどに不適切であることは防衛省も認めています。
だから、第2候補に瀬嵩や嘉陽を上げていますが、
大浦湾に近接していることやジュゴンの生息域が分断されるなど問題が多くあります。
環境監視等委員会でもジュゴンが好むウミヒルモの移植先の検討を求める意見が出ています。
以上、
交渉時間の制約で逃げられてしまっています。残念
(環境省)
まず、署名「沖縄のジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナを守ろう」7625筆を提出しました。
昨年12月1日に提出した11739筆と合わせて19364筆となりました。
協力していただいた皆さんありがとうございました。
来年も継続して取り組みますので、ご協力をお願いします。
後で分かったのですが、防衛省の出向職員が参加していたので、
辺野古埋め立て問題については環境省の率直な意見が聞けませんでした。4月交渉はよかったのに。
だから、辺野古関係については成果を報告することはありません。
世界自然遺産登録債申請について、
前回IUCNから指摘された課題についての対処は、
1.北部訓練場の返還地を国立公園にした。
☚北部訓練場の返還地の土壌汚染をわずか10か月で処理したという沖縄防衛局の仕事ぶりはひどい。
環境省として世界自然遺産登録の際に大丈夫か、現地を歩くべきではないかと指摘しました。
2.小さな分断地は返還地で解決した。
3.米国との連携については
IUCN評価書(16年12月7日)で掲載されている
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の世界自然遺産への推薦地については」は
日本と米国との正式な合意文書であることを認めました。
以下、抜粋します。
「日米両政府は、今後も世界自然遺産推薦やその後の評価、登録やモニタリング等に係る情報を適宜共有し、
世界遺産推薦地/世界遺産地域の適切な保全・管理を図るために、必要に応じて意見交換等を行うことについて合意した」
「IUCNは日米両政府が合意した文書では不十分だと指摘しているが、
日米間でさらなる具体化をどうするのか」との追及に、
「推薦書の作成中なのでオープンにはできないが、頑張ります」と決意を明らかにしました。
これは、北部訓練場のオスプレイ訓練によるノグチゲラやヤンバルクイナなどの保全を進める上で、
一つの梃子になりうると思っています。
(外務省)
外務省は国内問題は関係省庁が当事者で、対外的な調整役が外務省であるとの立場を堅持しています。
「世界自然遺産登録や辺野古新基地建設問題などは環境省と防衛省が適切な対応をしていると思っています」と、
これが基本的な回答になります。
しかし、各問題点を紹介しながら、「外務省としての見解を関係各省庁にアドバイスすべき」と指摘しました。
日米地位協定改定について議論を集中しました。
「日米地位協定に係る支障除去については関係各省庁がここに対応し改善することで、
日米地位協定のあるべき方向にもっていきたい。外務省は抜本的な改定の解釈権を持っているが」と
かたくなな姿勢を崩しませんでした。
今年6月にあった名護市数久田での銃弾被害の事例をはじめ具体的な事例を挙げながら、
「担当として現場を歩き住民の声を聴いて、省としての意見をつくっていく責任がある」と諭しました。
1月ジュゴン訴訟控訴審が開始されます。
ジュゴン訴訟原告団をはじめ米国CBD(生物多様性センター)と連携して埋め立て阻止に向け頑張りましょう。
ジュゴンの保護者より