5月28日午後、参議院議員会館で防衛省、環境省と交渉しました。
沖縄、関西、首都圏各地からZOOM参加もありました。
昨年11月末の防衛省交渉での回答「ジュゴンらしき鳴き声録音データ公開は考えていない」
「作業船の夜間航行は海上工事に当たらない」をふまえて、
環境監視等委員会のジュゴン専門家・荒井委員らの委員会での役割を明らかにすることが目的でした。
タイのジュゴンの鳴音調査をしてきた荒井委員を含む環境監視等委員会に、
防衛省がなぜ録音データを提出せず、委託業者任せにするという異常な対応には
国会でも厳しい追及を受けてきました。
また、埋め立て土砂の作業船が出す水中音がジュゴンに影響を与えているからアセスメントを要求してきましたが、
防衛省はかたくなに拒否してきました。ジュゴンの専門家の荒井委員らの見解を求める予定でした。
また、IUCN(国際自然保護連合)が提案するジュゴンの生息を確認する環境DNA分析を
(環境省や沖縄県は実行していますが)、なぜ環境監視等委員会が拒否するのかも確認する予定でした。
この世論をつくるために1月半ばから始めた「録音データ公開」「作業船の夜間航行中止」を求める署名
3万2千筆を今回の交渉で提出しました。
オンライン(和文)29776筆
同(英文) 1579筆
紙版 1085筆
合計 32440筆です。
会員、協力者の皆さん有難うございました。
この署名は継続し、11月末の政府交渉で第2次提出します。
交渉の前日、5月28日付で共同通信が
「沖縄のジュゴン絶滅」論文投稿 防衛省有識者会議の委員ら」を配信しました。(東京新聞)
この論文の存在は、ジュゴン訴訟をともに闘った米国生物多様性センター(CBD)から
英国科学雑誌「Scientific Reports」に荒井環境監視等委員ら委員3人を含む5人が
「沖縄ジュゴンが絶滅」を投稿した(査読中で未公開)との連絡があり分かりました。
ジュゴン訴訟を通じた連帯の力です。
政府交渉は「ジュゴン絶滅 国が否定 防衛省有識者委員の論文と異なる見解」(沖縄タイムス5/29)、
「ジュゴン絶滅論文「個人の研究」 防衛省が見解、妥当性は言及せず」(共同通信5/29)、
「新基地関連の政府有識者『ジュゴン絶滅』論文 防衛省は『個人の研究活動』と評価避ける」(琉球新報5/29)と報道しています。
各紙の見出しで、防衛省の発言のトーンの違いは、
防衛省が沖縄ジュゴンの生息の現状について自らの見解を述べず、
「個人の研究活動」、「環境省は沖縄ジュゴンは絶滅危惧種であるとしていると承知している」
との見解を繰り返したからです。
しかし、この論文が「19年に沖縄ジュゴンは絶滅した」とする19年以降でも、
環境監視等委員会は19年に33回、20年に204回もジュゴンの鳴き声を確認しています(第29回、30回委員会資料より)。
また、沖縄県は19年5月屋我地海域でジュゴンの食み跡を1か所、20年7月古宇利海域で1か所、伊是名海域で3か所確認(県自然保護課資料より)。
環境省は「令和2年度ジュゴン広域調査」(21年4月)で
今帰仁漁協が20年6月に古宇利海域でジュゴンの食み跡をはじめ、
伊良部海域、西表海域などで多数確認されたと発表しています。
これらの事実を紹介して、防衛省の見解を再三求めましたが、同じ文言を繰り返すだけでした。
(伊波洋一議員)
(高良鉄美議員も参加されました)
しかし、環境監視等委員会のジュゴンの専門家、サンゴの専門家3人が「ジュゴン絶滅」宣言したことを、
「次回の環境監視等委員会で議論すべきではないか」「議題に上げるべきではないか」と粘り強く追及し、
次回の環境監視等委員会の議題に上げることを検討すると約束させました。
つづく環境省交渉では、
環境省は「令和2年度ジュゴン広域調査」をふまえて、
「沖縄ジュゴンは生息している」との立場を明らかにしました。
そして、「種の絶滅」宣言は、
まず環境省が諮問委員会を開催したうえで議論をする基本的な手続きが必要であることを確認しました。
世界が注目する「沖縄ジュゴンの生息」を、
一部の科学者が突如、海外の雑誌に発表することは異常なことです。
当然、言論の自由は守るべきですが、
荒井氏らが属する環境監視等委員会で、
行方不明のジュゴンを調査するために古宇利海域で確認されたジュゴンの食み跡について
環境省と協議することを議論している最中(第31回委員会 4/20)に、
ジュゴン絶滅宣言することは科学者としてあるまじき行為です。
政治的な行為としか受けとられません。
今後、防衛省、環境省への再質問や、国会質問などで追及していきます。
今週の火曜日、6月1日に参議院外交防衛委員会で
伊波洋一議員が質問に立ちます。ぜひ、参議院国会中継をご覧ください。
一方的な「沖縄ジュゴン絶滅宣言」については、
IUCN(国際自然保護連合)海牛類専門家Gが厳しい批判をしています。
沖縄県の軟弱地盤設計変更申請不承認を支える闘いを、
IUCNや米国CBD(生物多様性センター)と連携して闘います。
(付記)
環境省交渉では「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が
世界自然遺産登録の記載基準に合致したことについても交渉しました。
私たちは2000年国際自然保護連合(IUCN)世界自然保護会議で
沖縄島北部の世界遺産登録を求める勧告決議を採択してきた経緯から
今回の記載登録を高く評価するものです。
(参考)2004年IUCN勧告決議
また、これまでの環境省との交渉で米軍の北部訓練場でのオスプレイの騒音対策について、
世界遺産センターに提出した推薦書付属資料5-53
「『奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島』の世界自然遺産への推薦について米側との合意文書」を活用して
モニタリング調査など具体化を日米合同委員会環境分科委員会で議論することを強く求めました。
沖縄、関西、首都圏各地からZOOM参加もありました。
昨年11月末の防衛省交渉での回答「ジュゴンらしき鳴き声録音データ公開は考えていない」
「作業船の夜間航行は海上工事に当たらない」をふまえて、
環境監視等委員会のジュゴン専門家・荒井委員らの委員会での役割を明らかにすることが目的でした。
タイのジュゴンの鳴音調査をしてきた荒井委員を含む環境監視等委員会に、
防衛省がなぜ録音データを提出せず、委託業者任せにするという異常な対応には
国会でも厳しい追及を受けてきました。
また、埋め立て土砂の作業船が出す水中音がジュゴンに影響を与えているからアセスメントを要求してきましたが、
防衛省はかたくなに拒否してきました。ジュゴンの専門家の荒井委員らの見解を求める予定でした。
また、IUCN(国際自然保護連合)が提案するジュゴンの生息を確認する環境DNA分析を
(環境省や沖縄県は実行していますが)、なぜ環境監視等委員会が拒否するのかも確認する予定でした。
この世論をつくるために1月半ばから始めた「録音データ公開」「作業船の夜間航行中止」を求める署名
3万2千筆を今回の交渉で提出しました。
オンライン(和文)29776筆
同(英文) 1579筆
紙版 1085筆
合計 32440筆です。
会員、協力者の皆さん有難うございました。
この署名は継続し、11月末の政府交渉で第2次提出します。
交渉の前日、5月28日付で共同通信が
「沖縄のジュゴン絶滅」論文投稿 防衛省有識者会議の委員ら」を配信しました。(東京新聞)
この論文の存在は、ジュゴン訴訟をともに闘った米国生物多様性センター(CBD)から
英国科学雑誌「Scientific Reports」に荒井環境監視等委員ら委員3人を含む5人が
「沖縄ジュゴンが絶滅」を投稿した(査読中で未公開)との連絡があり分かりました。
ジュゴン訴訟を通じた連帯の力です。
政府交渉は「ジュゴン絶滅 国が否定 防衛省有識者委員の論文と異なる見解」(沖縄タイムス5/29)、
「ジュゴン絶滅論文「個人の研究」 防衛省が見解、妥当性は言及せず」(共同通信5/29)、
「新基地関連の政府有識者『ジュゴン絶滅』論文 防衛省は『個人の研究活動』と評価避ける」(琉球新報5/29)と報道しています。
各紙の見出しで、防衛省の発言のトーンの違いは、
防衛省が沖縄ジュゴンの生息の現状について自らの見解を述べず、
「個人の研究活動」、「環境省は沖縄ジュゴンは絶滅危惧種であるとしていると承知している」
との見解を繰り返したからです。
しかし、この論文が「19年に沖縄ジュゴンは絶滅した」とする19年以降でも、
環境監視等委員会は19年に33回、20年に204回もジュゴンの鳴き声を確認しています(第29回、30回委員会資料より)。
また、沖縄県は19年5月屋我地海域でジュゴンの食み跡を1か所、20年7月古宇利海域で1か所、伊是名海域で3か所確認(県自然保護課資料より)。
環境省は「令和2年度ジュゴン広域調査」(21年4月)で
今帰仁漁協が20年6月に古宇利海域でジュゴンの食み跡をはじめ、
伊良部海域、西表海域などで多数確認されたと発表しています。
これらの事実を紹介して、防衛省の見解を再三求めましたが、同じ文言を繰り返すだけでした。
(伊波洋一議員)
(高良鉄美議員も参加されました)
しかし、環境監視等委員会のジュゴンの専門家、サンゴの専門家3人が「ジュゴン絶滅」宣言したことを、
「次回の環境監視等委員会で議論すべきではないか」「議題に上げるべきではないか」と粘り強く追及し、
次回の環境監視等委員会の議題に上げることを検討すると約束させました。
つづく環境省交渉では、
環境省は「令和2年度ジュゴン広域調査」をふまえて、
「沖縄ジュゴンは生息している」との立場を明らかにしました。
そして、「種の絶滅」宣言は、
まず環境省が諮問委員会を開催したうえで議論をする基本的な手続きが必要であることを確認しました。
世界が注目する「沖縄ジュゴンの生息」を、
一部の科学者が突如、海外の雑誌に発表することは異常なことです。
当然、言論の自由は守るべきですが、
荒井氏らが属する環境監視等委員会で、
行方不明のジュゴンを調査するために古宇利海域で確認されたジュゴンの食み跡について
環境省と協議することを議論している最中(第31回委員会 4/20)に、
ジュゴン絶滅宣言することは科学者としてあるまじき行為です。
政治的な行為としか受けとられません。
今後、防衛省、環境省への再質問や、国会質問などで追及していきます。
今週の火曜日、6月1日に参議院外交防衛委員会で
伊波洋一議員が質問に立ちます。ぜひ、参議院国会中継をご覧ください。
一方的な「沖縄ジュゴン絶滅宣言」については、
IUCN(国際自然保護連合)海牛類専門家Gが厳しい批判をしています。
沖縄県の軟弱地盤設計変更申請不承認を支える闘いを、
IUCNや米国CBD(生物多様性センター)と連携して闘います。
(付記)
環境省交渉では「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が
世界自然遺産登録の記載基準に合致したことについても交渉しました。
私たちは2000年国際自然保護連合(IUCN)世界自然保護会議で
沖縄島北部の世界遺産登録を求める勧告決議を採択してきた経緯から
今回の記載登録を高く評価するものです。
(参考)2004年IUCN勧告決議
また、これまでの環境省との交渉で米軍の北部訓練場でのオスプレイの騒音対策について、
世界遺産センターに提出した推薦書付属資料5-53
「『奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島』の世界自然遺産への推薦について米側との合意文書」を活用して
モニタリング調査など具体化を日米合同委員会環境分科委員会で議論することを強く求めました。