10月15日、ジュゴンの日にオンラインセミナー「ホープスポットー辺野古・大浦湾を海洋保護区に」を開催しました。
講師は、北海道大学名誉教授で、海草生態系の群集生態学とジュゴン研究にも従事された向井宏さんです。まずは、ジュゴンのお話しから。
以前は、沖縄にたくさん生息していたジュゴンが減っていく大きな要因は海草藻場の減少です。
右側の地図で、ジュゴンは東海岸に多く生息していたことがわかります。
ジュゴン生息地の中心にある辺野古・大浦湾に基地が作られようとしているのです。
沖縄島のジュゴンは、基地建設のための沖縄防衛局の調査では3頭とされていましたが、
西海岸古宇利島周辺にいたジュゴンは2019年に死んでしまい、
残りの2頭も工事が始まって以降、行方がわからなくなっていました。
しかし昨年、辺野古近くの久志でジュゴンの糞が発見されました!
ジュゴンは生きている!
辺野古・大浦湾は、ジュゴンにとって重要な場所!
そして、絶滅危惧種 262 種をはじめ、5,334 種の生物が生息する生物多様性豊かな貴重な海です。
海洋保護区にして守っていきたい場所です。
劣化する地球環境を守ろうと、はじめて国連人間環境会議が持たれたのが1972年。
1992年には、リオデジャネイロで地球サミットが開催され
気候変動枠組み条約と生物多様性条約の署名が開始されました。
署名国は生物多様性保全の国家戦略作成を義務付けられ目標が設定されますが、
2010年名古屋で開催された第10回の締約国会議(COP10)で、
それまでの目標が達成されなかったことを総括し、新たに愛知ターゲット
(2020年までに陸17%、海10%の保護区にするなど)が、設定されました。
ようやく日本も海洋保護区増加に取り組み始めましたが、
突然、漁業権海域を保護区にするなどして、10%以上を保護区にしたと主張します。
漁業権海域で保護されるのは、商業種のみであり、生態系や多様性は保全されません。
日本の”保護区”は多様性保全に有効なのでしょうか?
住民の理解の上に、半強制力のある、陸と海のつながりを持った保護区が求められます。
2016年、向井さんも参加された環境省の検討会議で全国の重要海域が抽出されました。
沖縄はほぼ全域が重要海域に指定され、もちろん辺野古/大浦湾の海も指定されています。
目指すべき地域の将来像として「ジュゴンとその生息環境が保全され、ジュゴンの泳ぐ姿 が見られるように・・・」が挙げられているのです。
2022年生物多様性条約は「昆明(クンミン)・モントリオール世界生物多様 性枠組」を採択し、
2030年までに陸 と 海 の 少 な く と も 30 % を 保 護 区 に す る 事を決めました(30by30)。
日本政府は2023年「生物多様性国家戦略2023-2030 」で、30by30実現の行動目標を盛り込みました。
「重要海域」を真の保護区にするには、漁業権による保護区から積極的な生態系保護区へ、
またホープスポットのような民間主導の保護区の提案、国際間協力が求められます。
最後に、「辺野古・大浦湾を救うことは 日本の海の生物多様性を守ること」と
力強く、お話しを終えられました。
向井さんのお話しから学んだことを今後の保護区づくりの取り組みに生かして、
「基地ではなく海洋保護区を!」を進めていきたいと思います。
このオンラインセミナーは、11月15日までアーカイブ視聴可能です。
今からでも、お申込みできますので、せひご視聴ください。
お申込み方法はこちらです。
ZAN
講師は、北海道大学名誉教授で、海草生態系の群集生態学とジュゴン研究にも従事された向井宏さんです。まずは、ジュゴンのお話しから。
以前は、沖縄にたくさん生息していたジュゴンが減っていく大きな要因は海草藻場の減少です。
右側の地図で、ジュゴンは東海岸に多く生息していたことがわかります。
ジュゴン生息地の中心にある辺野古・大浦湾に基地が作られようとしているのです。
沖縄島のジュゴンは、基地建設のための沖縄防衛局の調査では3頭とされていましたが、
西海岸古宇利島周辺にいたジュゴンは2019年に死んでしまい、
残りの2頭も工事が始まって以降、行方がわからなくなっていました。
しかし昨年、辺野古近くの久志でジュゴンの糞が発見されました!
ジュゴンは生きている!
辺野古・大浦湾は、ジュゴンにとって重要な場所!
そして、絶滅危惧種 262 種をはじめ、5,334 種の生物が生息する生物多様性豊かな貴重な海です。
海洋保護区にして守っていきたい場所です。
劣化する地球環境を守ろうと、はじめて国連人間環境会議が持たれたのが1972年。
1992年には、リオデジャネイロで地球サミットが開催され
気候変動枠組み条約と生物多様性条約の署名が開始されました。
署名国は生物多様性保全の国家戦略作成を義務付けられ目標が設定されますが、
2010年名古屋で開催された第10回の締約国会議(COP10)で、
それまでの目標が達成されなかったことを総括し、新たに愛知ターゲット
(2020年までに陸17%、海10%の保護区にするなど)が、設定されました。
ようやく日本も海洋保護区増加に取り組み始めましたが、
突然、漁業権海域を保護区にするなどして、10%以上を保護区にしたと主張します。
漁業権海域で保護されるのは、商業種のみであり、生態系や多様性は保全されません。
日本の”保護区”は多様性保全に有効なのでしょうか?
住民の理解の上に、半強制力のある、陸と海のつながりを持った保護区が求められます。
2016年、向井さんも参加された環境省の検討会議で全国の重要海域が抽出されました。
沖縄はほぼ全域が重要海域に指定され、もちろん辺野古/大浦湾の海も指定されています。
目指すべき地域の将来像として「ジュゴンとその生息環境が保全され、ジュゴンの泳ぐ姿 が見られるように・・・」が挙げられているのです。
2022年生物多様性条約は「昆明(クンミン)・モントリオール世界生物多様 性枠組」を採択し、
2030年までに陸 と 海 の 少 な く と も 30 % を 保 護 区 に す る 事を決めました(30by30)。
日本政府は2023年「生物多様性国家戦略2023-2030 」で、30by30実現の行動目標を盛り込みました。
「重要海域」を真の保護区にするには、漁業権による保護区から積極的な生態系保護区へ、
またホープスポットのような民間主導の保護区の提案、国際間協力が求められます。
最後に、「辺野古・大浦湾を救うことは 日本の海の生物多様性を守ること」と
力強く、お話しを終えられました。
向井さんのお話しから学んだことを今後の保護区づくりの取り組みに生かして、
「基地ではなく海洋保護区を!」を進めていきたいと思います。
このオンラインセミナーは、11月15日までアーカイブ視聴可能です。
今からでも、お申込みできますので、せひご視聴ください。
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