情けないことなのだが欧州に住んでいるのに私は英語が苦手です。
日本語さえも忘れがちの今、英語語彙などボンボンと勢い良く塊で消えて行くのが聞こえるようです。
先日の展示会でのことです。
イギリスのロイヤル・アルバート・ミュージアムのナショナル・アート・ライブラリーの担当者が私の小冊子を買ってくださった。
『円盤状の形で幾層も重なった作品』について訊ねられて説明しようとしていた私だったのですが、かなり妙な返事をしてしまいました。
知っていたはずの簡単な単語がどうやっても出てこないのです。仕方ないので独逸語で話し終えてしまいました。駄目だなあ、英語を勉強しなおさねばいけないなあと反省をしながらもほとぼり冷めると、今度は学ぶことをすっかり忘れてしまうのです。
漢字についても読めるのに書けないという文字が沢山ありますが、英語の単語も読めばわかるのにしゃべる時に仕舞ってある引き出しが見つからなくなって途方に暮れてしまいます。やれやれ。。。。何処にあるのかがわからないしひきだしが錆び付いて開かない。結果その辺に偶然転がっていた単語を拾って言ってみるのですが、まるでつじつまが合いません。
日本語についても『やれやれ。。。』と思うことが増えて来ました。実は、一体私の頭はどうなっちゃうのだろうか?と不安な今日この頃なのです。
記憶を正確に確実に引き出す方法があるなら知りたいものです。
先日誤まって消してしまったSDカード内の写真データが実は残っていたわけで、私が取り出せない記憶だってそこにあるはずなのだと想像します。再構築するソフトウェアがあるなら欲しいので、どなたかご存知ならお知らせください。
ところで"3.11" 特別な言葉になってしまった3月11月が間もなくやってきます。
昨晩ArteというTVチャンネルで原発事故の特集を組んでいました。今、原発事故特集番組やチャリティーコンサート、展覧会があちらこちらで開かれています。
先日も言葉で表現する人と絵で表現する作家の2人組みに出会いました。福島原発事故を受けた作品の展覧会を開いたといいます。
3月11日土曜日にはケルンの一画廊で北日本大震災の被災地のためにチャリティー展覧会に知人が参加します。 (Art68)
あれからもう一年が経ってしまうのだと大きなため息をつきました。今でも毎日、震災関係、原発関係の記事を追い続けていますが『大丈夫』『仕方がない』という声も増えてきたような気がしています。原発再稼動の線路がひき直されて走ろうとしているようです。甥の通うことになっている中学校なども学校側には危機感は"全く"無いらしいので心配です。 ドイツでも日本の原発事故、震災被災者、被害者の皆さんを忘れていません。
記憶の引き出しが散らかって思うように見つけられないとはいえ。。。震災後追い続けた映像は忘れることが出来ません。
脱原発したいね
南三陸-ある一つの町の運命独逸語
福島-裏側の真実独逸語