先ほど今朝のプリキュア見ました。
毎年「こどもの日」あたりのプリキュアは、「家族」に関するテーマを取り扱っているような気がするのですが…。今年もエレナちゃん(キュアソレイユ)の家族のことを取り上げて、国際結婚の父母のもとで生まれた子どもの思いを今回の話のなかで描いていますね。
ちなみに、初期のプリキュアでは「母の日」「父の日」を描くことが多かったように思うのですが、ここ数年は「こどもの日」に「家族」に関するテーマを扱っているように思います。
さて、エレナちゃんの父親・カルロスはメキシコ出身。母親は日本人でスペイン語の通訳。今は「ソンリッサ(笑顔)」という名前の花屋を夫婦で経営し、エレナちゃんは6人の兄弟姉妹のいちばん上です。
そのカルロスさん、今日はプリキュアたちが街でドーナツ食べて、花屋の仕事を手伝うエレナちゃんのところへ向かったときに、ギターを弾きながら登場します。
他のプリキュアたちに「今度、パーティーするからおいで」とカルロスさんがいう脇で、エレナちゃんの弟・とうまくんはひとり、暗い表情で家を出ていきます。「なにか心配事あるの?」とまどかちゃん(キュアセレーネ)が問いかけると、「最近(とうまくんの)笑顔を見ていない」とエレナちゃんが答えます。
そしてその日の夜、ずっと枕元でスマホをさわっているとうまくんに、エレナちゃんは話をします。するととうまくん、「うちは変なんだ」「うちって普通じゃないの?」「パパとママが手をつないでおどっているのを見て、他の子たちにすごいなって言われる…」等々と語ります。
その後、パーティー当日になると、とうまくん「パーティーなんてやりたくない」「普通がよかった」「パパ・ママ大嫌い」といって家を飛び出します。すぐにカルロスさんとプリキュアたちが探しに行くわけですが…。
なんと、ララちゃん(キュアミルキー)が見つけます。ララちゃんが何か話すたび「ルン」と言うので、とうまくんは「ルンってなに? お姉さんは外国の人?」とララちゃんにたずねます。惑星サマーンから来た…とはさすがに言えないので、ララちゃんは自分が遠い国から来たこと、サマーンでは触角をつなぐダンスをすること等々を話します。とうまくんに「変なの」と言われるわけですが、ララちゃんは「自分にとっては触覚のないほうが変。(いろんな星をまわってきたけど)みんなちがっていたけど、変じゃない」と話します。
そんなララちゃん、とうまくんのところへ、テンジョウたちノットレイが現れます。とうまくんを「ゆがんだイマジネーション」をつかって、巨大なノットレイにして、プリキュアたちに攻撃をしかけます。プリキュアたちも変身して応戦するのですが、ノットレイになったとうまくん、なかなか強力で苦戦します。
そんななかキュアソレイユだけは、ノットレイになったとうまくんの「普通がよかった…」という気持ちに気づきます。そこで「私もそう思ったことあった。でも、今はパパ・ママ・弟や妹たちが大好き」と声をかけます。そして、さそり座のプリンセスカラーペンをつかって、ソレイユシュートという技をはなち、ノットレイになったとうまくんの勢いを止めます。あとは、いつもどおり、プリキュアたち4人の技・サザンクロスショットでノットレイたちを追い払います。
ノットレイの姿からもとにもどったとうまくんを、キュアソレイユの姿からもとにもどったエレナちゃんが、あらためてぎゅ~っと抱きしめます。そして、パーティーの場にとうまくんを連れ戻します。「パパ、ママ、ごめんなさい」と謝ったとうまくんを迎えて、あらためてパーティー開始。ララちゃんと触覚ダンスをいっしょに踊りながら、とうまくんは「うちの家族、大好き」と一言いいます。
・・・とまぁ、こんな感じの物語でしたね、今回は。
今年のプリキュアの物語の軸は「異文化理解」だということは、前にも書いたかもしれません。今回は国際結婚の父母のもとでうまれたエレナちゃんとその弟妹を主として描きつつ、なおかつ異星人のララちゃんの話を上手に織り込むことで…。「自分たちさえ納得して、それでいいって思えるのならば、世の中に広く伝わっている<普通の家族>というイメージに、あんまりとらわれなくていいんじゃない?」というメッセージを、プリキュアを見ている子どもとその保護者たちに伝えているような、そんな感じがしましたね。
あと、来週は再び星空界の話にもどるようです。こんな感じで夏ごろまでは、星空界と日常の話とを往復するんでしょうね。でも、そのなかで敵がより強力になっていく等々のかたちで、夏休み前の新プリキュアもしくは新アイテム登場に向けて、何か着々と下準備をしながら物語は進んでいくのでしょう。